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二階堂ふみ、戦争体験者・海老名香葉子の言葉に感銘

二階堂ふみ、戦争体験者・海老名香葉子の言葉に感銘
(左から)工藤夕貴、二階堂ふみ、海老名香葉子

 広島への原爆投下から70年を迎えた6日、終戦間近を舞台にした人間模様を描く映画『この国の空』のトークイベントが都内で行われ、本作の出演者である二階堂ふみ、工藤夕貴、そして特別ゲストとして、戦争体験者でエッセイストの海老名香葉子が出席。「戦争は言葉にならないほど悲惨で、無惨で、恐ろしいもの」と力説する海老名に感銘を受けた沖縄出身の二階堂は、「小中学校の平和学習などで『沖縄で何があったのか』ということを語り合ったり、実際に戦地跡に出向いたりもしました。戦争を起こさないためにも、若い世代の自分たちが、今の平和な日本とどう向き合うべきなのかを常に考えていきたい」と真剣な表情で語った。

 本作は、芥川賞作家・高井有一による同名小説を、『共喰い』『ヴァイブレータ』などで知られる脚本家・荒井晴彦が『身も心も』以来、18年ぶりにメガホンを取り、実写化した渾身(こんしん)の一作。昭和20年、終戦間近の東京を舞台に、妻子がいる市毛(長谷川博己)と道ならぬ恋に落ちる19歳の里子(二階堂)を軸に、激しい空襲と飢餓が迫る恐怖の中を生きる人々の姿を丹念に描く。

 劇中にも登場する茨木のり子さんの詩「わたしが一番きれいだったとき」に感銘を受けたという二階堂は、「この本でわたしは戦争というものを実感したんですが、本作の台本を頂いたときに、とても近いものを感じた」と述懐。「戦争映画に関わるなら、自分の感覚でもわかる役がいいのかなと。日本語もとてもきれいだったので、これを際立たせるために、昔の小津安二郎作品や成瀬巳喜男作品を観て、口調やしぐさを勉強しました」と裏話を明かした。

 これに対して、東京大空襲で家族を亡くした経験を持つ海老名は、「この映画は人の情を描いた文芸作品。昔の女性は、妻子ある男性と結ばれるなんて考えられない時代。里子が市毛と結ばれるシーンがありましたが、あれだけはわたしは許せなかった。二階堂さんも、長谷川さんも、素晴らしい演技をされていましたが、それが戦前の女性の考え方」と指摘。「でも、舞台は終戦間近、戦争によって、気持ちがよほど切羽詰まった極限だったので、それが里子をそうさせたんだと思います」と最後は里子の行動に理解を示した。(取材:坂田正樹)

映画『この国の空』は8月8日より全国公開


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