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山田洋次監督、松竹に怒られた新人時代を懐古

山田洋次監督、松竹に怒られた新人時代を懐古
映画『下町の太陽』トークショーに登壇し撮影のエピソードを明かした倍賞千恵子(左)と山田洋次監督

 山田洋次監督が28日、東京・浅草で行われた映画『下町の太陽』(1963)トークショーに主演の倍賞千恵子、根岸吉太郎監督(MC)と共に出席。今では日本映画界の重鎮として数々のヒット作を世に送り出している山田監督だが、新人時代は松竹に怒られながら映画制作に臨んでいたという意外な過去を告白した。

 1950年から1960年代はヒット曲を映画化した「歌謡映画」が流行っており、本作も倍賞が歌い、レコード大賞新人賞を獲得した同名曲の映画化。山田監督は映画監督2作目としてメガホンを執ったわけだが、「本当はもっとベタベタいっぱい歌わなければいけないのに。あの映画はあまり歌うところが出てこないから歌謡映画じゃないよね。会社から随分怒られましたよ」と苦笑い。

 倍賞も撮影中に急に山田監督が黙り込んだエピソードを紹介。「何度やってもOKをもらえず、悲しくなってメソメソ泣いていた」そうだが、実はこれ、倍賞の演技が不満だったのではなく、「この映画、会社は気に入らねえんだな。脚本についてあんなに文句言いやがったなと思い返されると悔しくなったり悲しくなったり」と説明する山田監督。当時は毎週映画が封切られており、否が応でも撮影を始めなければいけなかったという背景もあり、山田監督は「僕にとってはこれが第一作。これで失敗したら監督としてお終いという思いもあり、とても悲しくなって…」と撮影に集中できなかったことを明かし、笑いを誘った。

 しかし一方で、「納得するまで撮影をする監督なので、うわ~しつこいなと思う」と倍賞が語ると山田監督は、国民的映画『男はつらいよ』シリーズで長年タッグを組んだ故・渥美清さんから「山田さんはインテリですね。インテリはしつこい。悪く言うと諦めが悪い。わたしはインテリじゃないからすぐ諦めちゃいますよ」と言われたこともあるとか。「そのことがすごく印象に残っていますね。半分批判されて、半分褒められてみたいな気持ちですけど……」と語る山田監督は、「しつこいですね、確かに(笑)」と二人の意見を静かに受け入れていた。

 本イベントは、日本映画興行発祥の地・浅草で開催中の日本映画監督協会創立80周年記念事業「映画監督協会って何だ!」(26日~28日)の一環として行われたもの。そのほか、大林宣彦監督、平山秀幸監督など、協会に所属する監督の作品の上映が監督と出演者によるトークショー付きで開かれた。(取材/錦怜那)


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