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出演シーン全カットの女優が一転、オスカー有力候補に!

第69回カンヌ国際映画祭

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夫婦を演じたルース・ネッガ&ジョエル・エドガートン - 第69回カンヌ映画祭フォトコールにて
夫婦を演じたルース・ネッガ&ジョエル・エドガートン - 第69回カンヌ映画祭フォトコールにて - Andreas Rentz / Getty Images

 現地時間16日、第69回カンヌ国際映画祭でコンペティション部門に出品されている映画『ラヴィング(原題) / Loving』の会見が行われ、夫婦役を務めたジョエル・エドガートン(『ブラック・スキャンダル』)とルース・ネッガ(「エージェント・オブ・シールド」)、ジェフ・ニコルズ監督(『MUD マッド』)らが出席した。冒頭で『それでも夜は明ける』の出演シーンが全カットとなったことを明かして会場を沸かせたルースだが、本作での抑えた名演にはアカデミー賞有力の声も上がっている。

【写真特集】カンヌ映画祭レッドカーペット

 本作は、1958年、バージニア州で当時違法とされていた異人種間結婚をしたリチャードとミルドレッドのラヴィング夫妻の実話に基づいたドラマ。二人は地元で家族で暮らす権利を得るため9年にわたる戦いに身を投じ、1967年には最高裁で勝利。異人種間結婚の道を開いた。

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 ジョエルは優しくシャイなリチャードに、ルースは穏やかだが強い意志を持ったミルドレッドにふんし、二人の間の何物にも代えがたい愛を見事に表現している。ニコルズ監督は「ストーリーを見れば、“政治”ではなく“人”について語るべきなのは明らかだった。弁護士たちがどのようにしてこれを最高裁に持ち込んだのかという話は魅力的で、それ自体で映画になるけれど、僕は法廷ドラマは作りたくなかった。僕は愛し合う二人の人間のドラマを作りたくて、リチャードとミルドレッドの物語はその最たる物だった。本当にこの物語はアメリカの歴史において、最もピュアなラブストーリーだと思う」と最初からこの夫婦の愛に焦点を絞っていたと明かす。

 ジョエルはオーストラリア人、ルースはエチオピア系アイルランド人とラヴィング夫妻役の二人がアメリカ人でないことについては、製作にあたってHBOのドキュメンタリー「The Loving Story」を観ていたことが影響しているという。「例えば『MUD マッド』を執筆しているときは、マシュー・マコノヒーを主役に想定していた。だから彼が現場に現れてセリフを言い始めたら完璧だった。夢見た通りだったから。本作の脚本を書いているときは、ドキュメンタリーを観ていたからリチャードとミルドレッド本人を想定していたんだ。だから、身体的に似ている人を探した。あと、リチャードのアクセントは独特で、一般的な南部のアクセントとも全く違っていたから、アメリカ人である必要もないのかなと。二人の偉大な俳優をキャスティングすることができてラッキーだったよ」。

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 ジョエルは本作について「とても穏やかだけど、そこに隠れた暴力、鬱屈した状況がある。とても特別で、語る価値があり、たくさんの会話を生む物語だ」と表現。ルースは「これはわたしがこれまでやった中で一番重要な映画。歴史の中でも、最も重要な映画の一つといえると思う……(笑)。とても圧倒されているわ。全てのことに」とオスカー有力との声に感謝していた。(編集部・市川遥)

第69回カンヌ国際映画祭は現地時間5月22日まで開催

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