東出昌大は宇宙人タイプ?共演者が証言
俳優の東出昌大が1日、テアトル新宿で行なわれた映画『寝ても覚めても』初日舞台あいさつに、唐田えりか、瀬戸康史、山下リオ、伊藤沙莉、渡辺大知、濱口竜介監督と共に出席。実直で真面目という自身の公のイメージとは違うことを強調し、会場を沸かせた。
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突然失踪してしまった恋人を忘れられずにいる女性・朝子(唐田)が、彼とうりふたつの男性と出会ったことにより、心動かされる姿を描く本作。東出は、突然、恋人の前から姿を消すなどミステリアスで自由人の男性・鳥居麦と、実直なサラリーマン・丸子亮平という真逆のキャラクターを演じており、自身は「麦タイプ」だと断言する。
東出といえば、爽やかなルックスと屈託ない笑顔で“好青年”というイメージがあるため、自由人に似ているという発言に会場はざわつくが、共演した瀬戸も「ミステリアスでカリスマ性があるところは、麦に似ている。宇宙人っぽいところもあるよね」と追随。濱田監督も、最初は“亮平タイプ”と思っていたようだが、ワークショップで交流を重ねるうちに“麦タイプ”と感じたことを東出に伝えたという。さらに渡辺も「“この人のこと知りたいな”と探究心をそそられる部分は麦みたい。あぶなっかしさもあるんですよね」と東出の素顔を語っていた。
一方、ヒロインとしてみずみずしい演技を披露した唐田は、登壇時から感極まった表情。立ち見も出るなど満員の客席を見渡すと「本当に大好きな作品。こうやって皆さんに届けることができて幸せです」と目に涙を浮かべながら、思いを搾り出すようにあいさつしていた。
本作は、第32回野間文芸新人賞に輝いた柴崎友香の小説を映画化。イベント後半には、原作者の柴崎も初日のお祝いに駆けつけた。芥川賞受賞作「春の庭」など、数々の作品を世に送り出している柴崎は、「寝ても覚めても」について「自分のなかでは転機になった作品」と映画化を喜び、濱田監督や東出をはじめ、映画化に携わった人々に感謝。また東出は、単純ではないラブストーリーに「賛否は大歓迎」と語ると、「映画の根底にある愛しさや慈しみを感じてほしい」と客席に呼びかけていた。(磯部正和)