個性派スーパーヒーロー集結「アンブレラ・アカデミー」キャストが明かすキャラクターの苦悩
特殊能力を持った7人のスーパーヒーローを描いたNetflixオリジナルシリーズ「アンブレラ・アカデミー」より、ディエゴ役のデヴィッド・カスタネダとクラウス役のロバート・シーアンが、自身が演じたキャラクターが持つ苦悩や役づくりについて語った。
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原作は、解散したロックバンド「マイ・ケミカル・ロマンス」のボーカルだったジェラルド・ウェイが手がけた同名コミック。ある日、世界中で妊娠していないはずの43人の女性が、同時刻に突如出産するという事態が発生。億万長者のハーグリーヴズ卿は、そのうちの7人の子供を引き取り、“アンブレラ・アカデミー”を設立する。その後ばらばらとなっていた7人は、ハーグリーヴズの死をきっかけに再集結することになる……。
デヴィッドが演じたディエゴは、アンブレラ・アカデミーのナンバー2であり、ナイフ投げの達人。非の打ちどころがない屈強な男性に見えるディエゴだが、彼は「痛みを抱えている」と明かすデヴィッド。彼は実の母親に売られたという過去を抱えており、自分の人生に値段がつけられる体験が、価値観に少なからず影響を与えているという。「ディエゴは人を助けることによって、自分の価値を探っているんです。ただ良心から人を助けようとしているのではなくて、自分の存在価値を知ってほしいという気持ちから人助けをする」
一方でロバートふんするクラウスは、自らの死人とコンタクトが取れる能力に苦しみ、ドラッグに溺れている。ロバートいわく、クラウスのキャラクターはドラッグ中毒者のメタファーだ。「物語が進むうちに視聴者は、彼が実際に死人とコンタクトをとっているのか、もしくは彼自身の内に潜む悪魔と闘っているのか、わからなくなるでしょう」と説明する。
両者共にクセのあるヒーローを熱演しているが、その役づくりについて「原作をリサーチしつつ、そのイメージに固執しないこと」と口を揃える。デヴィッドは、原作におけるディエゴの身体的特徴に注目しつつ、キャラクターの存在感や身なりを自分なりに模索していったという。またロバートも、即興演技でクラウスを確立しつつ、キャラクターとして個人的に日記をつけたり、『マイ・レフトフット』『ギャング・オブ・ニューヨーク』といったダニエル・デイ・ルイスが出演する映画を全て鑑賞し、役づくりの参考にするなどの徹底ぶりを明かした。
7人のヒーローは、それぞれがかなりの個性派なため、劇中では度々ぶつかり合うことも。地球滅亡の危機が迫る中、父の死の真相を解明していくストーリーと共に、彼らの人間ドラマにも注目だ。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
Netflixオリジナルシリーズ「アンブレラ・アカデミー」は2月15日独占配信開始