
6月5日 ブルーレイ&DVD ON SALE
今年のアカデミー賞で監督賞、撮影賞、視覚効果賞など計4冠に輝いたことからもわかるとおり、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』は、最新の映像テクノロジーを見慣れた人にも予想を超える驚きを与えた。映像革命といえば、空前の大ヒットを記録した『アバター』が筆頭に挙げられるが、その監督であるジェームズ・キャメロンも大絶賛したのが『ライフ・オブ・パイ』の映像世界だ。本作が、新たな感動と興奮を生んだポイントを、『アバター』と比較しながら検証してみよう!

大海原がリアルに再現される中、思わずため息が出るような神秘的な映像の数々も、本作の魅力の一つ。満天の星空、光を発するクラゲ、鳥のように水面を飛んでくるトビウオの群れ、そして巨大クジラのジャンプ……! 過去のどんな映画でも描かれなかった海の風景が、ミステリアスなムードも漂わせて観る者を酔わせていく。冒険の果てにたどり着く謎めいた島では、さらに美しくも危険な世界への扉が開くことに……。

空中に浮かぶ山、ナヴィが乗る飛行生物といった不思議なビジュアルの連続。特に幻想的なのは、光を発する聖なる木の精のシーンで、3Dによる「奥行き」が最大限に発揮された美しい光の効果は『ライフ・オブ・パイ』に受け継がれた。

タイトルが示すとおり、本作で重要な役割を果たすのがベンガルトラだが、驚くことにほぼ全てのシーンで、このトラはCGで映像化された。トラ独特の動きや毛の質感、表情は、どう見ても本物と区別がつかない! さらに海のシーンのために、70メートル×30メートルの面積に深さ4メートルという撮影用の巨大タンクを用意。冒頭の嵐での大波などはCGで表現され、タンクの実写映像と完璧に合成されている。動物や海の動きに、最新の映像マジックを体感!

俳優の動きをデジタルで取り込む「パフォーマンスキャプチャー」でナヴィ族に命が吹き込まれ、パンドラの風景や生物は全てCGで製作。人間側のメカも含め、実写も凌駕(りょうが)する細密でリアル感満点のCG映像は、今改めて見ても破格のレベルだ。
6月5日(水)ブルーレイ & DVDリリース
発売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン