シネマトゥデイ

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映画短評

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  • ジーサンズ はじめての強盗
    賛否あるが、このタイトル好きです
    ★★★★★

    ”出オチ”ならぬタイトルオチ。
    まんまの事件が起こり、おそらく大方の人の予想通りの展開を迎える。
    でも、主演がオーバー80とはいえ名優3人衆。
    社会への怒りを軽やか、かつジェントルマンな手法で晴らす痛快コメディに仕上がっている。
    怒りの発端は理不尽な企業年金の打ち切りで、テーマは高齢者を敬う社会たれ。
    つまり、どこの国でも抱えている普遍的な問題だ。
    そんな世相を物語に盛り込み、娯楽に昇華させるのが上手いと脚本家名を見たら、
    今年の米アカデミー賞にノミネートされた『ドリーム』の製作・監督・脚本を手がけたセオドア・メルフィじゃないか!
    この名前、覚えておきたい。

  • 映画 山田孝之3D
    まんまとユニバースに巻き込む、カリスマによる虚実皮膜の77分
    ★★★★★

     テレ東『山田孝之のカンヌ映画祭』を全話視聴し、嘘と誠の境界が不明のまま放り出された者としては見届けねばなるまい。だが、山下敦弘監督爆死説も定かにならず、芦田愛菜との競演も果たされず、ただただ山田孝之の生い立ちや人生観に詳しくなる、インタビュー中心の77分。まんまと騙された感はある。“ツリー・オブ・ライフな”背景映像はともかく、エンドロールに最も3D効果は感じられたが、もしかしたらDは3つの単語の頭文字で、真の題名は『山田孝之 ディスカバリー・ドキュメンタリー・ドラマ』かもしれない。本作は、山田がカンヌ出品予定作『穢の森』への出資を断られた東宝の映像事業部作品。ますます虚実皮膜は曖昧になる。

  • コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~
    K・スミス監督とジョニデが家族総動員でバカやりまくり!
    ★★★★★

     ケヴィン・スミス監督が前作『Mr.タスク』に続いてジョニー・デップと組んだ本作は、お互いの愛娘を主役に据えた親バカムービー。娘たちの母親(はい、ヴァネッサ・パラディも出てきます)まで引っ張り出すという念の入りようだ。
     とはいえ、基本はC級おバカ路線。なにしろ、カナダのド田舎で暇を持て余した女子高生コンビが、バイト先のコンビニでチ●コ型…いえ、ソーセージ型のミニナチ軍団と戦うってだけの話ですから。下らないことこの上なし!
     いわば、スミス監督とジョニデによる家族サービス映画。娘たちを本気で売り出す気があるとは思えないユルサさは微笑ましいのだが、問題は金を払ってまで見る価値があるかだな。

  • ディストピア パンドラの少女
    英国流の静かな終末の光景が美しい
    ★★★★★

     ゾンビ映画も英国で創られるとこうなる。曇天の肌寒い大気の中、なだらかに広がる背の低い草の平原。それを少しずつ覆っていく静かな終末。人類は滅びていこうとしているがそれは人類の終焉なだけで、世界の終わりではない。その光景が美しい。夜の闇の中で巨大な樹木が燃え上がる。
     そしてヒロイン、10歳くらいの少女メラニーが魅力的。彼女の"異質かつ特殊でありつつ純粋"という設定は「ストレンジャー・シングス」の少女イレブンにも通じるある種の定番。メラニーのようなゾンビ感染症だが思考力を持つ子供たちは施設に収容されて実験材料になっているが、そんな彼らも教師の授業を受けている。そんな設定も英国流?

  • ハクソー・リッジ
    戦場シーンはもちろんだが、ドラマ部分も卓越している
    ★★★★★

    メル・ギブソンらしく、戦場のシーンが残酷でリアルなことは数々の批評ですでに聞いているだろうが、今作の強さは、そこに至るまでのドラマの部分にもある。始まりの部分では主人公ドスの子供時代が描かれ、なぜ彼が敬虔なキリスト教信者になったのかが説明される。やがて青年になり、彼は(ここから子役に代わってアンドリュー・ガーフィールドが演じる)、美しい看護婦と出会う。このふたりの恋が、実に微笑ましくチャーミングで、だからこそ、その後に彼を迎える境遇が、より強烈に心に迫るのだ。ガーフィールドは、間違いなく今一番注目したい俳優。彼の上官役にヴィンス・ヴォーンを選んだキャスティングもおもしろい。

  • 兄に愛されすぎて困ってます
    ラブコメはここまで振り切った方が面白い!
    ★★★★★

    前作『チア☆ダン』ではプロデューサーの手の平の上で転がされてる感があった河合勇人監督だが、今回は「鈴木先生」でその魅力をいち早く開花させた土屋太鳳との4年ぶりのコラボ。TVシリーズでの振り切った演出は「劇場版」でも継続し、ヒロインに対して本気になった兄系イケメン3人による夏祭りバトルなどが描写される。ノンスタ井上演じる教育実習生が想像以上にアクセントになっているため、いろいろホッとさせられるが、注目は“お兄”こと片寄涼太の存在。演技はまだまだだが、LDHぽくない韓流アイドル的なキャラの強みは、今後の展開が期待されるところ。そして、見事すぎる土屋の自転車漕ぎの続きは『トリガール!』で!

  • ドッグ・イート・ドッグ
    不愉快極まりないオープニング!
    ★★★★★

    サイケなトリップ映像のなか、『グレートウォール』で消化不良を感じたウィレム・デフォーの容赦ない狂気とバイオレンスが止まらないオープニングがヤバい。不愉快極まりないが、本作の魅力はオフビートな犯罪ドラマの中にみられる、そんな悪趣味テイストだ。監督自身が街の顔役を演じるプライベートフィルム感や、シーンの繋がりなどで破綻してる箇所も見られるが、それも一種の味として見えてくる。テイラー・スウィフトの件など、脚色部分もあるが、『赤ちゃん泥棒』に失敗するニコ・ケイら、3人のオヤジが醸し出す悲哀は原作通り。とにかく『ラスト・リベンジ』と同じ主演・監督コンビの作品には見えない作家性を感じた。

  • ありがとう、トニ・エルドマン
    しんみりもくれる、かなり変てこな父娘コメディ
    ★★★★

     偽物の入れ歯やおならクッションのような低レベルのおふざけが好きな父。キャリアのためならなりふりかまわず、家族はほったらかしの娘。「お前が疎遠にするから代理娘を雇うことにした」などという辛辣なジョークを言ってはみても、心の中で、父は、肩肘張りすぎている娘を心配している。
     彼のハチャメチャ行動には笑わされっぱなし。一方で、映画の冒頭の愛犬の話やラストシーンなどでは、 彼が持つ優しさにしんみりさせられる。そんな魅力的なキャラクターだからこそ、引退していたジャック・ニコルソンもハリウッド版に出演を決めたのだろう。もっとも、この傑作をリメイクする必要はないのだが、それはいつものことか。

  • めだまろん/ザ・レジデンツ・ムービー
    いろんな意味でレジデンツらしさが味わえる
    ★★★★★

     対象がどういうものなのかを描くのではなく、映画を見る者が対象についていろんなことを考えてしまうように作られている。そんな映画の作り方が、この覆面バンドのあり方とどこかシンクロしているように感じさせる。このユニークな集団を映画にするなら、まったくのフェイク・ドキュメンタリーにしてしまうなど、もっとトンデモナイやり方もありそうなところを、あえて本作のような正攻法のドキュメンタリー形式にするところも、この集団らしいのかもしれない。とはいえ、画面に提示されるさまざまな情報を見ていると、どこかに虚構が紛れこんでいるだろうとも思わせられる。画面を見ながらいろんな意味でレジデンツらしさが味わえる。

  • ありがとう、トニ・エルドマン
    押し付けなくても伝わるのが本当の愛情では?
    ★★★★★

    見ている間ずっと、自分の父親がトニでなくてよかったと安堵した。娘イネスに対する主人公の愛情表現が猛烈にうざったく、空回りする姿に哀切も感じる。突拍子も無い行為に走る主人公トニの気持ちには共感できない一方、そんな父親に困惑させられつつも幸せ”について考え始める娘の気持ちはしっかり伝わってくる。演じるザンドラ・ヒュラーのちょっとした仕草や声のトーンで感情を伝える演技が素晴らしい。個人的には愛情の押し付けに「?」となるが、人生の一瞬一瞬を大事にすべしとの監督の直球メッセージは胸に響く。『ラ・ラ・ランド』超えの高評価と喧伝されているが、比較すること自体がこの映画の魂に反してると思います。

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