シネマトゥデイ

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映画短評

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  • ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。
    台湾の女の子の愛らしさにノックアウト!
    ★★★★

    Facebookで知り合った男女が結ばれる過程は今どきの恋愛ドラマ風だけど、ヒロインのリンちゃんがキュートすぎて、同性ながらメロメロ。大好きなモギさんに向ける気持ちもいつもまっすぐで一生懸命、なんて健気! あることでギクシャクしちゃったモギさんと心が通じ、「今日こそ!」と頑張ったせいでくたびれて眠りこけちゃうシーンでは“ピュア”という言葉が頭に浮かんだ。JKでさえすれっからしな日本には見当たらない? 演じる簡嫚書は喜怒哀楽を全身で表現して好感度大。そんな彼女と絶妙のケミストリーを醸し出す中野裕太がまたいい。恋する男の微妙な機微をきちんと演じたことで物語にリアリティが生まれた。

  • パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊
    文字通り、テーマパークの乗り物に乗っている気分
    ★★★★★

    これでもか、これでもかと次々にいろんなことが起こる。追っかけっこ、剣の闘い、どたばたギャグ、“父と子”という感動の(?)テーマ、お馴染みキャラの過去の秘密も詰まっていて、まさにてんこ盛り。楽しませたいという意欲はたっぷり伝わってくるし、飽きはしないのだが、終わった後に、残るものがほとんどない。テーマパークのアトラクション体験みたいな感じだが、もともとがそこから生まれた映画だと思えば、間違ってはいないのか。ジョニー・デップはあいかわらず笑わせてくれるので、ファンはおそらくそこそこ満足するのでは。

  • いぬむこいり
    予定調和がお嫌いな人へ
    ★★★★★

    圧巻の4時間超え、狂乱の大人のファンタジーである。
    ダメ教師・梓が仕事を辞めて、神のお告げで南の島へ。
    いわば”自分探しの旅”だが、
    ありきたりの感動も予定調和な展開もなし。
    詐欺師に騙されたり、
    自称革命家に担がれて悪徳市長を討つべく市長選に出馬したり、
    婚約者のいる犬男と恋に落ちたり。
    純なアラフォー女子がカオスな世界で揉まれ、無様な姿を晒す様子は正直イタイ。
    だが次第に身も心も解放されていく梓役の有森也実の姿に清々しさすら感じ、むしろ羨望すら抱くかもしれない。
    日本映画界のあらゆる慣習に抵抗した本作は、鬱屈した日々を過ごす人たちへのカンフル剤となるだろう。

  • 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
    ヒーローものの定石を破壊して、正義なき現代社会を射抜く快作
    ★★★★

     フランスでは国民的アニメと化した、日本発70年代サブカル。それらを浴びて育ったイタリア人監督が生み出したのは、子供の頃の夢を再現する類の作品ではない。社会の底辺で生きる小悪党が、身に付けてしまったスーパーパワーを、まず自らの欲望のために使うという現実味。自堕落で肉食ぶり全開の泥臭い男には、正義よりも煩悩が勝る。ハリウッド製スーパーヒーロー映画への批評性に満ちている。虚構と現実の区別がつかないヒロインの導きによって、悪行が横行するローマで、ようやく強大な力の使い途に目覚める。永井豪作品をモチーフとしながらもフォロワーとして耽溺することなく、ヒーローものの定石を破壊して現代社会を射抜く快作だ。

  • 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
    フェリーニが撮った『悪魔の毒々モンスター』
    ★★★★

    ヒーロー映画は数多くあれど、ヒロインが憧れる「鋼鉄ジーグ」だけでなく、日本のロボットアニメをリスペクトしながら、全体の空気感はハードボイルドで統一という、かなりの変化球が投げられる。そんなタランティーノ信者のオタク監督は『道』など、大先輩であるフェリーニ臭もブチ込みながら、イタリアコメディのお約束も忘れない。せっかくスーパーパワーを手に入れたのに、主人公がATMの強奪程度としかできないあたりは、妙にリアル感を醸し出し、クライマックスでは胸が熱くなる、どん底な2人のピュアなラブストーリーが展開される。そのバランスを考えると、いちばん近いテイストは『悪魔の毒々モンスター』かもしれない。

  • 夜明け告げるルーのうた
    既視感だけでは終わらないエモさ。
    ★★★★

    予想通り、人魚姫ベースの設定は『崖の上のポニョ』であり、その後の見世物と化してしまう展開は『河童のクゥと夏休み』。さらにクライマックスの水門シーンは『パンダコパンダ』。だが、そんな既視感だけで終わらないのが天才・湯浅政明監督。音楽に造詣のある監督らしい「バンドやろうぜ!」系の青春物語であるゆえ、音楽と映像のシンクロ感はハンパない。それにより、湯浅美学”といえる疾走シーンのエモさは倍増。ただ、“ファンが知人に勧められる湯浅作品”を目指したこともあってか、これまでの作品に比べ、狂気や毒の薄さは否定できない。よって、前作『夜は短し歩けよ乙女』の仕上がりには及ばないが、これまでが異常だったともとれる。

  • ゴールド/金塊の行方
    80年代に黄金を探し続けるというのはこういうことか
    ★★★★★

     周囲には無理だと言われ笑われるが、それでも金の鉱山を探し続ける男の生きざまがいい。しかも実話が元で、舞台は80年代。なので、一攫千金の宝探しを目指す男の前に立ちはだかるのは、熱帯の密林だけではない。主人公は、発掘資金を融資する銀行員たちや採掘地の独裁政権とも渡り合わなければならないのだ。主演のマシュー・マコノヒーは「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」「フールズ・ゴールド」でも財宝を探す男を演じたが、こういう"一攫千金狙いの男"が好きなのではないか。楽しそうに演じて、よく似合う。
     監督スティーヴン・ギャガンは、次回作も冒険する男の物語。ロバート・ダウニーJr.主演の「ドリトル先生航海記」だ。

  • 光をくれた人
    間違った決断が導く、悲劇的な行く末
    ★★★★★

     普通の人が、ちょっとした心の迷いのせいで大きなトラブルに巻き込まれていくという話が、私は昔から好きなのだが、今作もまさにそのひとつ。立て続けに流産と死産を経験し、深い悲しみにくれる夫妻の前に、一隻のボートが到着する。ボートには男性の死体と生後間もない赤ちゃんが乗っていた。夫は本土に報告しようとするが、妻は赤ちゃんを手放すのを嫌がる。家族がその子が自分たちの子だと信じる中、赤ちゃんはすくすくと育っていくが、真実、そして道徳心は、彼らを放ってはおかない。監督は、心の奥の葛藤を描くことにかけては最高のデレク・シアンフランス。とてもせつないが、最後には少し希望も感じさせてくれる傑作だ。

  • 20センチュリー・ウーマン
    「映画作家」マイク・ミルズの実力がとんでもない高みに!
    ★★★★★

    これは凄いよ! 自身の15歳時のひと夏をモデルにした半自伝的作品――という点ではまさに「マイク・ミルズの思春期」。だが同時に、彼に多大な影響を与えた母親を含む三人の女性像が丁寧に描出されており、世代ごとのカラーを実感で伝える生々しいレポートになっている。強力なトリプル女優陣の参戦もあり、フェミニズム運動を背景にした“女性映画”としても出色。

    レインコーツやトーキング・ヘッズ等、1979年に流れるパンク/ニューウェイヴの楽曲も単なる時代的記号ではなく、主題に絡む「意味」が託されている。私的な体験を分析的な視座で捉え直し、フィクションとして再構築する事で普遍性へと橋渡しされる堂々の傑作になった!

  • おじいちゃんはデブゴン
    俺が元祖カンフー・パンダだ!
    ★★★★

    みやぞんの『スパルタンX』ネタで普通にノスタルジーに悶える世代としては、サモ・ハン(・キンポー)監督・主演という事実以上に「泣ける画」が満載。一瞬、梅宮辰夫か?と見紛うものの、いやいや、男の顔も腹も固有の履歴書。アクションが立ち上がるまでは結構溜める展開だが、ずっと見入って(=魅入って)しまう。そして客演の凄さ。ツイ・ハークまでいるよ!

    お話はどうしても『グラン・トリノ』を連想するが、実際これはイーストウッド的な自作自演と言えるのではないか。サモ・ハンの存在自体が「設定」や「物語」以上にドラマティック。その特権的肉体が、シンプルな映画の形に唯一無二の人間味や歴史の多層性を付与しているのだ。

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