シネマトゥデイ

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映画短評

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  • クレイジー・リッチ!
    いろんな意味で、香港の旧正月映画!
    ★★★★★

    ソノヤ・ミズノに、ケン・チョン、『オーシャンズ8』でインパクトを残したオークワフィナまで、そのオールスター感(?)は香港の旧正月映画に近いが、家族コメディベースに、流行りモノ(「バチェラー」など)やロマコメ要素をまぶした内容まで似ている! そのため、このノリについていけないと、シンガポール華僑に“バナナ”扱いされる中国系アメリカ人のヒロインばりに、ぼっちと化すだろう。「マネー」の北京語カバーに始まり、テレサ・テンの「甜蜜蜜」「つぐない(カバー)」が来たと思えば、サリー・イップが歌う「マテリアル・ガール」の広東語カバー(「200度」)まで流れるサントラも、かなりクレイジーだ。

  • クワイエット・プレイス
    見ながら、口を押さえている自分に気づくはず
    ★★★★★

    音に反応する“何か”と対決するアボット一家のサバイバルを描くSFホラーは、最初から最後まで一気呵成に見せるパワーに満ちた傑作。幼子が襲撃されるショッキングな冒頭で興味を引き、壁に貼られた新聞記事や家長リーが焚く狼煙といった形で世界状況を完結に説明。日常に潜む小さな危機を描きながら、一家に迫る脅威への恐怖を煽る演出が素晴らしい。登場人物が声を出しそうな場面で何度、自分の口を押さえたか。“何か”の小出しもスリリングだし、子を思う親の愛情が伝わってくる場面では涙。TVシリーズ『The Office』時代は木偶の坊キャラかと思っていたJ・クラシンスキーの才能がついに開花した。

  • バッド・ジーニアス 危険な天才たち
    貧富の差を学力で覆すって、言うのは簡単だけど…
    ★★★★

    厳しい受験戦争を勝ち抜けば幸せを掴めるという神話じみたアジアの学歴社会に一石を投じる、苦い青春ドラマだ。勉強嫌いの同級生に頼まれた天才少女リンが次々と驚異のカンニング・テクを駆使し、バイト料もゲット。こう書くと『ザ・カンニング【IQ=0】風だが、全然違う。本作が描くのは、蔓延するスクール・カーストや脱貧困を目指す少年の葛藤、特権に甘んじる富裕層キッズの傲慢だ。舞台はタイの高校だが、世界中のティーンが共感するに違いない。実際に起きた不正入試事件を元に、関わった若者たちの心情や状況を深く洞察した監督の想像力の勝利だ。リン役のチュティモンちゃんは演技がうまく、女優デビューとは思えない存在感が光る。

  • かごの中の瞳
    『プーと大人になった僕』の監督によるアダルトな官能サスペンス
    ★★★★★

     『プーと大人になった僕』が評判のマーク・フォースター監督。これはその前作に当たるのだが、ある意味で真逆なアダルト路線の官能サスペンスである。主人公は幼少期に交通事故で失明した女性と、彼女を献身的に支え続けてきた夫。だが、角膜手術で妻が視力を取り戻したことから、「かごの中の鳥」のような生活から解放された妻と、いつまでも彼女を独占していたい夫との間に溝が生じ、やがて夫の嫉妬心が暴走していく。夫役がジェイソン・クラークという時点でヤバい空気が漂ってるし、ストーリーもやや安直に感じられるが、ヒロインの主観世界を再現した幻想的な映像と音響効果、夫婦関係の微妙な変化を性生活から捉えた語り口は面白い。

  • イコライザー2
    今なぜ再びイコライザーなのか?の答えは明確
    ★★★★

     これまで続編物とは無縁だったフークア監督とデンゼル・ワシントン。なぜ今、イコライザーなのか?と疑問に思っていたのだが、本編を見て大いに納得した。タクシー運転手として市井の人々を見守りながら、世に蔓延る不正を正して弱者を救うべく暗躍するアメリカ版必殺仕事人マッコール。ベルギーで起きたCIA協力者暗殺事件とホロコースト生存者の無念を重要な柱としつつ、複数のエピソードを絡ませていくことで浮かび上がるのは、政治や社会が「正義」と「公正」を軽視するトランプ政権下のアメリカに対する違和感と、その行く末に対する強い警鐘だ。今こそ我々はイコライザーを必要としている。それは現政権下の日本社会も同様だろう。

  • クワイエット・プレイス
    次の恐怖を予測させるからドキドキが止まらない
    ★★★★

     一難去ってまた一難が続いていく。アクシデントの連鎖が、滑らかで途切れない。問題が起きる前から、問題の原因となるものが画面に登場して観客の注意を引き、これが後から問題になるのではないかと思わせて、その時点から観客のハラハラドキドキが始まる。そういう脚本になっているのだ。巧い。そのサスペンスの連鎖の中に、人間の感情が自然に浮かび上がってくる。感情表現面でも"音を出せないので言葉が使えない"という設定が効果的。親と子、姉と弟、夫と妻、それぞれの気持ちの通い合いが、言葉ではなく行動で表現されて、言葉以上に胸に響く。
     この脚本&監督トリオによる続編も企画進行中だが、別の新作がもっと見たい。

  • 太陽の塔
    岡本太郎の脳内世界を疑似体験できる異色ドキュメンタリー
    ★★★★★

     なかなか野心的なドキュメンタリーである。基本的には「太陽の塔」というモニュメントの芸術的な位置づけや、そこに秘められたメッセージを分析した知識人のインタービュー映像で構成されているのだが、まずその人選の幅広さに驚かされる。美術関係者はもとより考古学者や民俗学者、哲学者に建築家、さらには宗教家にダンサーなどなど。そんな多岐にわたる専門家たちが全方位的に「太陽の塔」の魅力を紐解き、そこに出てくるキーワードをビジュアル化したイメージ映像やフィクション映像を随所に散りばめることで、岡本太郎という偉大な芸術家の脳内世界まで疑似体験できるような仕掛けになっているのだ。これは面白い!

  • 食べる女
    楽しい女子会に参加した気分になりました
    ★★★★★

    一軒家で暮らす作家トン子を軸に人生に迷っている女たちの物語が綴られるのだが、「こういう人、知ってる!」と大いに納得の女性が次々に登場。「私は安いひき肉」と自虐したり、ストーカー?と不安になるような女性も登場するが、それぞれが着地点を見つける過程には過剰なドラマはなく、「ありそう」と思わせるのがいい。胆力の原点として描かれる料理もすごく美味しそう。なによりも気に入ったのは、女優たちの台詞回しがとても自然なこと。人気女優の競演だが、座長の小泉今日子のムード作りが巧みだったと思わせ、楽しい女子会に参加したような気分になる。それにしてもキョンキョンは本当に上手に年を重ねているな~。

  • 死霊館のシスター
    ハマー・ホラーも彷彿とさせる正統派ゴシック・ホラー
    ★★★★★

     『死霊館 エンフィールド事件』で強烈な印象を残した悪魔の尼僧ヴァラクのルーツを描くスピンオフ。舞台は’50年代のルーマニア、古い修道院で起きた不可解な事件を調査するため、ベテラン神父と若い尼僧が派遣される。
     修道院に隠された恐ろしい秘密といっても、蓋を開けてみれば昔からよくあるホラー映画定番の設定だし、ドッキリに頼りがちな恐怖演出も新鮮味に欠けるが、ハマー・ホラーを彷彿とさせるゴシックな世界観は、ホラー映画マニアの英国人コリン・ハーディならではで安心感がある。ルーマニアのロケ地の禍々しい雰囲気も悪くない。本家シリーズの霊媒師役ヴェラ・ファーミガの実妹タイッサをヒロインに起用した効果もアリ。

  • スカイスクレイパー
    さながら『ダイ・ハード』×『タワーリング・インフェルノ』
    ★★★★★

     犯罪集団の襲撃で大火災が発生した香港の超高層ハイテク・ビルを舞台に、元FBI特殊部隊のセキュリティ担当者ドウェイン・ジョンソンが、ビルに閉じ込められた妻子を救うため大活躍する。
     ということで、さながら『ダイ・ハード』×『タワーリング・インフェルノ』。ドウェイン・ジョンソンの身体能力が超人的過ぎて、んなアホな~!!という展開ばかりなのは恐らく観客も大半は承知の上だろうから、ここは素直にスペクタクルなパニックやアクションを楽しむべきだろう。懐かしのネーヴ・キャンベルは相変わらず綺麗だし、これまたお久しぶりのバイロン・マンが香港警察のチーフとして顔を出しているのもちょっと嬉しい。

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