シネマトゥデイ

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映画短評

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  • アンロック/陰謀のコード
    ときに見え隠れするB級感がたまらない!
    ★★★★★

    『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』のマイケル・アプテッド監督作にして、主演はなにかと拾いモノが多いノオミ・ラパス。それだけで、面白さは保証付きといえるだろう。元CIAの尋問スペシャリストが巻き込まれる裏切り行為の連続は、ときにB級感が見え隠れするが、それなりにリアルを感じさせる演出と小気味よいテンポに引き込まれていく。また、“女性版『ボーン』シリーズ”感は拭いきれないが、マイケル・ダグラスやトニ・コレットなど、助演陣にも美味しいみどころが用意されているのも嬉しく、本家の「新シリーズ」に比べれば、しっかり楽しめる仕上がりだ。ただし、オーランド・ブルーム目的で観ることだけはオススメしない!

  • ミスミソウ
    内藤瑛亮監督だから成功した実写化
    ★★★★

    単なる残酷描写だけでなく、陰惨さや狂気、終盤のハードボイルドな展開。そして、作り手の優しい目線に至るまで、内藤瑛亮監督しか撮れない映画である。そのため、量産される女性アイドルを主演に迎えた、デスゲーム映画とは一線を画す仕上がりだ。清水尋也の使い方や、白(雪景色)と赤(鮮血やコートなど)のコントラストの美しさなども映え、原作と若干異なるラストもあまり気にならない。しっかりトラウマを残してくれるあたりも、実写化として成功例といえるだろう。ただ問題は、ジャンルムービーとしては、ちょっと厳しい114分という上映時間。もっと少女たちのエピソードだけに絞れば、そこは解決できたかもしれない。

  • 聖なるもの
    日本映画の新たな時代は、ここから始まる!
    ★★★★★

    日本映画監督協会新人賞を受賞した前作『花に嵐』同様、先が見えないフェイクドキュメンタリーの手法を取りながら、その仕上がりは三段跳びレベル! ますます悪化する岩切一空監督の「「ウテナ」も「エヴァ」も、カワイイ女子も好きで何が悪い!」な欲望と、ボンジュール鈴木のエレポップという飛び道具が、絶妙な化学反応を起こす。さらに、恥ずかしげもなくブチ込むネタのリミックスに、アニメやMV、You Tuberの編集技術も取り入れる現在進行形の映像感覚も刺激的だ。その“映画の向こう側”に突き抜ける感や常習性は『ゼロ・グラビティ』にも近く、日本映画は今後“岩切以前・岩切以降”で語られてもおかしくないだろう!

  • レディ・プレイヤー1
    虚構は逃避の場ではなく、現実を変えうる力でもあるという肯定感
    ★★★★

    サブカル百花繚乱の明快なVRアドベンチャーに込められたものとは何だろう。特撮・アニメ・ゲームに育まれ、想像力を全開させて「オアシス」を創設したハリデーは、スピルバーグの分身だ。そこは、オタクが市民権を得てカルチャーの先端へ躍り出た過去30年を総括する祝祭空間そのもの。資産として群がる狡猾な大人達ではなく、イノセントな少年少女のためにこそ存在すべきだという健全な思想。互いの顔も名前も知らない空間で出会い絆を深めていく若者達にとって、もはや虚構は現実逃避の場ではなく、自分を見つめ直し現実を変えうる力でもあるという大いなる肯定感。ただし世界とセカイのバランスをも語るところにスピルバーグの成熟を観た。

  • 犯罪都市
    ドンソク兄貴の強烈パンチにノックアウトされるよ
    ★★★★★

    『新 感染 ファイナル・エクスプレス』では丸太のような腕でゾンビをボコっていたマ・ドンソク。マッチョで情に脆い男を演じさせたらピカイチで、韓国映画界の兄貴ポジションに登りつめたといっていい。そんな兄貴が演じる所轄の平和を守る刑事ソクトがとにかく魅了的で、ナイフを持ったチンピラを追いかけてパンチ一発で気絶させる冒頭から最後までスカッと痛快! とにかく兄貴に惚れる展開だが、新興ヤクザの描き方も効いている。半端なく凶悪で、倒されなければならない存在なので、見る人は100%警察支持となるはず。またソクトの男気に惚れ込んでいる部下や場慣れしない新人刑事の関係が『太陽にほえろ』を思い出させるのもうれしい。

  • シューマンズ バー ブック
    カクテル界のレジェンドがとにかくかっこいい
    ★★★★★

    ワイン、焼酎、日本酒、ハイボールと酒業界と広告代理店が仕掛けるブームに乗るのも楽しいけど、オーセンティック・バーの独特な空間も好き。そんな人なら絶対に楽しめる作品だ。欧米で絶大な人気を誇るミュンヘンのバー経営者シューマン氏が世界中の人気バーを訪問しながら、バーマンのあり方をはじめ各種カクテルや酒の歴史に触れる。独自の哲学を持つバーマンが次々に登場し、「ほぉ~」となること確実。シューマン氏の枯れた佇まいが本当にかっこいい。次々登場するバーはどれも魅力的だが、足を運びたいのはやはり日本のバー。落ち着いた感じだし、日本人バーテンダーの氷の扱い方は世界に誇れる技術と感動した。

  • タクシー運転手 ~約束は海を越えて~
    悲劇的な事件を平凡な国民目線でみつめた人間ドラマ
    ★★★★

    近代韓国のまさに黒歴史をソウルのタクシー運転手と光州に潜入取材したドイツ人記者の視点で描いているので客観的でありながらも人情味溢れる物語に仕上がっている。シリアスな面も多いが、心を動かされるのはやはり恐怖の夜を過ごしながらも互いに助け合い、ささやかな夢を語り合う庶民の姿。ほのぼの気分になった直後に軍隊が国民に銃口を向ける展開となり、全身が怒りで打ち震えた。クライマックスの検問場面といい、演出が見事だ。主役を演じるソン・ガンホは安定の好演だし、ユ・へジンはしっかり泣かせてくれる。今の民主国家の韓国しか知らない人は、光州事件の背景などを予習してから見るといいかも。

  • レディ・プレイヤー1
    大衆文化を食い物にする資本家へのオタクの逆襲
    ★★★★

     一握りの権力者が富を牛耳り、その他大勢の庶民が搾取される近未来。仮想空間「オアシス」に救いと希望を求めるしかない若者たちが、自分たちの心の拠り所である理想郷を守るため、欲にまみれた大企業の陰謀に立ち向かう。ある意味、これは大衆文化を食い物にする資本家へのオタクたちの逆襲だ。
     ガンダムやメカゴジラ、チャッキーにフレディ、三船敏郎からバッカルー・バンザイまで飛び出す「オアシス」の世界は、まさにオモチャ箱をひっくり返したような楽しさ。『シャイニング』のパロディも最高だ。『アルゴ探検隊』の骸骨や『死霊のはらわた』のアッシュまで出てくるので、サブカル好きは画面の隅々まで目を凝らしてチェックすべし。

  • アンロック/陰謀のコード
    よくあるパターンの中でヒロインが新鮮さを放つ
    ★★★★★

    “時限爆弾”の要素なり、死んだと思っていた人がそうじゃなかったり、いい人と思っていたら違ったりなど、よくあるパターンがたっぷりの、いわば古風なアクションスリラーで、そこそこ楽しめる。だが、設定はタイムリーなのに、「ボーン」シリーズのような信ぴょう性を感じないのは、脚本の弱さと言えるだろう。それを補っているのがノオミ・ラパス。恋のお相手もおらず、不必要なセクシーさを見せつけたりしないこのヒロインには、映画の多少の欠点にも目をつぶらせる力がある。彼女こそ、今作の最大の魅力かつ新鮮な部分だ。

  • パシフィック・リム:アップライジング
    日本の特撮物へのオマージュは健在だが、中国資本の影もチラホラ
    ★★★★★

     前作から10年後を舞台に、今度は巨大ロボットVS巨大怪獣のみならず、巨大ロボットVS巨大ロボットのバトルも繰り広げられる。しかも最終決戦の舞台は日本。監督は交代しても、相変わらず日本の特撮映画&ドラマへのリスペクトは健在だ。そういう意味で、オタク心をくすぐられる見せ場は盛りだくさんである。
     その一方、製作会社が中国企業に買収された時点で嫌な予感はしていたのだが、やはり中国市場を意識したプロパガンダ色がかなり目立つ。まあ、中国資本に対する諸外国の先入観を逆手に取ったストーリー展開は、なるほど、そう来ましたか!と思わせられるが、しかし同時に舞台裏の大人の事情が透けて見えるようで興ざめでもある。

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