シネマトゥデイ
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映画短評

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  • パッセンジャー
    豪華客船の宇宙旅行を疑似体験
    ★★★★★

     ストーリーとは別に、本作にはもう一つの楽しみがある。それは、豪華客船での宇宙旅行が疑似体験できること。しかも、睡眠から目覚めているのは2人だけなので、宇宙船丸ごと貸切状態。どんなサービスもアトラクションも、待ち時間なく、他の利用者に煩わされずにたっぷり満喫できるのだ。船内のインテリアの未来的すぎないデザインは高級ホテルのような雰囲気で、本年のアカデミー賞美術賞ノミネートも納得。
     この豪華船でどんなアトラクションが待っているのか、詳細は見てのお楽しみだが、宇宙旅行なら誰もが期待する"宇宙遊泳"のアトラクションはもちろん完備。これも観客が疑似体験を味わえる仕様になっている。

  • キングコング:髑髏島の巨神
    2017年の『怒りのデス・ロード』になりうる傑作
    ★★★★★

     2005年版『キングコング』の見どころは中盤のスカルアイランド(髑髏島)のシークエンスに尽きる。そこで描かれた怪獣バトルの興奮は説明的な前半や情に流される後半の減点忘れさせた。嬉しいことに今回のコングは、ほぼ全編の舞台が髑髏島だ。

     限定空間設定の面白さを支えるのが、これまでのコング映画をしのぐコングやクリーチャーのデカさ。巨体であるばかりか動きも速く、人間はかなわないと思わせるに十分。それでも怒り燃えて立ち向かう、S・L・ジャクソンの煮えたぎるような闘志にもシビレる。

     物語に呼応し、映像面でも劇画調を徹底。絵的な興奮の凄さという点で、これは2017年の『怒りのデス・ロード』だ!

  • キングコング:髑髏島の巨神
    〈コングの黙示録〉で導入する恐怖の「ラ・ラ・怪獣ランド」体験
    ★★★★★

    『地獄の黙示録』の神秘性に、大怪獣バトル映画の醍醐味を掛け合わせるというハイブリッドの意外性。ツカミは十分だ。コング映画の要素から、美女と野獣のロマンスと都市上陸大破壊のスペクタクルを配して見せ場を神秘の島に限定し、野生のコングの生命力と戦闘能力をそそり立たせた。怪獣どもの造形はオリジナリティに富んでいる。小気味よいテンポで魅せる、スピーディーかつ多彩な肉弾戦の組み立て。70年代カルチャーや日本発のサブカル、ゲーム世代の感覚の取り込み。『ラ・ラ・ランド』のチャゼル監督と同じ32歳の俊英ロバーツ監督が生み出した、ポップな「ラ・ラ・怪獣ランド」は、最強のエンターテインメント映画だ。

  • 未来よ こんにちは
    監督からイザベル・ユペールへの“LOVE”が完璧!
    ★★★★★

    ラヴ監督の前作『EDEN』はクラブDJだった兄が主人公のモデルで、今回は哲学教師の両親がベース。身の回りから世界を立ち上げてくる彼女の映画を貫くのは、何があっても淡々と日々を生きていく――最も慎ましいレヴェルでの「サヴァイヴ」という感覚だ。それは眼差しから来る“肯定力”によるもの。特に回想シーンを使わず、前へ、前へと進むナタリーの生のリズムは触れているだけで元気が出る。

    それを演じる目下絶好調、I・ユペール先生。いきなり満員電車の中でエンツェンスベルガーを読んでいる姿が普通にハマるのも凄い(笑)。彼女がイケメン君と車でウディ・ガスリーを聴くシーンは、人生のちょっとイイ時間として心に焼きつく。

  • モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由
    結婚しちゃいけない男の見本がここに!
    ★★★★★

    女性弁護士がスキー事故のリハビリをきっかけに波乱万丈だった結婚生活を回想するわけだが、ヴァンサン・カッセル演じる夫ジョルジオがダメすぎる。ダメな部分も含めて「私があなたを変えてみせる」と思う女性は多いらしいが、恋は盲目ってことですな。夫に裏切られても別れられないヒロインの心情も理論上はわかるけど、恋愛体質じゃないので全く共感できず。きちんと自立した女性らしからぬ選択も愛ゆえってこと? マイウェン監督の女性としての視点はヒロインの心理描写に生きているが、男の側の心情描写がイマイチ足りない。ただ遊び相手として楽しい男性とは結婚しちゃいけないということはよくわかりました。

  • パッセンジャー
    美人じゃなくてよかったな~とホッとする
    ★★★★★

    数字を前面に押し出す宣伝で名作漫画「11人いる!」的な展開を想像していたので、人間のモラルや愛を描く孤島サバイバルとわかってびっくり。穴だらけの宇宙移民計画や演技派の無駄使いなど突っ込める部分も多いけど、SFラブストーリーとしてみるのが正解かな。宇宙遊泳や無重力状態のプールなどの特撮も凝っていて、見応えあり。ジム役のクリス・プラットは天然のいい人っぽく、凡人からヒーローへと成長する過程に無理がないのがいい。魅力的だったが故に人生の軌道を変えられる美女オーロラも、相手がジムだからよかったものの…。生理的に受け付けない男性だったら?と想像すると怖すぎる。美人には常に危険がつきまとうんだね。

  • おとなの事情
    大切な親友や伴侶の携帯こそ、覗き見しちゃいけません
    ★★★★★

     友人宅の夕食会に集まった7人の男女。各人の携帯電話にかかってきた通話内容やメッセージを全員で共有するという、それ絶対やっちゃいかんだろう!というゲームをうかつにも始めたところ、案の定それぞれの隠していた秘密や本音が次々と露呈していき、友人関係や夫婦関係にひびが入っていく。
     たとえ一番身近な親友や伴侶でも結局は赤の他人、知らないままにしておいた方が丸く収まることも沢山ある。お互いに秘密はなし、嘘はなしなんて、所詮は絵に描いた餅に過ぎないというシニカルな視点には共感する。見逃しがちなラストのトリックにも要注目。これがあるとないとでは本作の印象もガラリと変わるはずだ。

  • パッセンジャー
    旬のスターの顔合わせが一番の見どころ
    ★★★★★

     舞台設定は近未来。惑星移住へ向かう宇宙船で120年間の冬眠に入っていた乗員乗客だが、その中で2人の男女が90年早く目覚めてしまう。一体なぜなのか?という謎に迫りつつ、船内で一生を終える運命に直面した男女の愛と葛藤が描かれる。
     重大なネタバレ案件の推移を含め、深く考えると納得のいかない点は多々あり。そもそも、宇宙空間に2人だけの男女が都合よく恋に落ちるという展開を、素直に受け入れることが出来るかどうかは賛否を分ける大きな鍵だろう。
     オスカー候補になった宇宙船内の壮麗な美術デザインは見事。ジェニファー・ローレンスとクリス・プラットの相性も抜群なので、スター映画としての華やかさを楽しみたい。

  • キングコング:髑髏島の巨神
    1本立なのに、「チャンピオンまつり」
    ★★★★

    3年後に控える“対ゴジラ戦”の前哨戦程度で観ると、ド肝を抜かれる。「闇の奥」いうか『地獄の黙示録』から始まって、使徒にカオナシ、『食人族』に「ワンダと巨像」まで、オタ監督のやりたい放題全部乗せ!そんなとんでもない怪獣映画を作ったジョーダン・ヴォート=ロバーツは才能も、アヤしい風貌も、一気に“第二のデル・トロ”として名乗りを上げた感アリ。しっかりエロいブリー・ラーソンにしろ、キャラのほとんどが登場シーンで笑いを取る演出もあり、監督デビュー作『The Kings of Summer』の学生同様、大自然で楽しんでいるようにしか見えない。そのため、緊迫感はほぼゼロ。でも、楽しいからいいんです!

  • パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー<永遠の3秒>
    幸福感を提供する「愛され型」のフォトグラファー
    ★★★★

    いまやポストカードの定番でもある「パリ市庁舎前のキス」が『LIFE』誌で初出しされた時(1950年)、なんと特集のメインカットですらなかったのは初めて知った。普通に依頼された職人仕事が、本人の意図せぬタイミングで永遠のスタンダードとして評価される――これはまさにドアノーの愛され方と重なってくるようだ。

    監督が孫娘だけに彼の親しみやすい人柄がよく出た内容だが、例えばテレビ出演した時などドアノーの「感じの良さ」は瞬間で伝わるものだ。その気さくさと、裏にある複雑さを推測するJ=C・カリエールの証言が特に面白い(珍しいカラー写真集『パームスプリングス』についてのコメントも)。日本絡みの終盤も必見。

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