シネマトゥデイ

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映画短評

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  • 殺さない彼と死なない彼女
    “泣ける”だけじゃない、観る者を陶酔させる映画的マジック
    ★★★★★

    かなり面倒臭いこじらせも、観ていて恥ずかしくなるほどのキラキラも、まさかのサプライズも、“全部乗せ”でお届けする青春群像劇。淡々とした独特な4コマ漫画をよくぞ、ここまで二時間超えの“映画”に仕上げた脚色の感動もありつつ、キャラクターたちの病み方に当初は入り込めない世代をも巻き込み、まさかの“泣き”へと繋げていく驚異の演出は、おっさんながら乙女心を持つ小林啓一監督の本領発揮! 自然光を使ったこだわりの映像美もさることながら、『ホットギミック』に続き、色気がハンパない間宮祥太朗に、監督の前作『逆光の頃』に比べ、俳優の顔になっている金子大地など、キャスティングも完璧すぎ。

  • スーパーティーチャー 熱血格闘
    「熱中時代」(ドニー編)
    ★★★★★

    「GTO」ばりにバイクで登場するドニー先生が、生徒たちのお悩み解決! ドニーさん念願の企画であるが、社会的背景や双子や人種など、さまざまな家庭環境の問題児を観るかぎり、“高校版『小さな園の大きな奇跡』”を狙った感も強し。つまり、かなりドラマ性が強く、やたら説教臭くもあり、ドニーさんの生真面目さが裏目に出た感も。また、そことアクションパートでメリハリがついているかといえば、そうでもなく、『死亡遊戯』オマージュともとれる中盤のロッカールームでのバトルがベストという微妙さも。教室内を舞台にしたクライマックスは、せめて『鉄拳高/同級生はケンカ王』ぐらい盛り上げてほしかった。

  • オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁
    アクションとファンタジーが入り混じる中国的大作
    ★★★★★

    ある陰謀に巻き込まれた山岳レスキューチームの必死の攻防が描かれ、役所広司が男気のあるリーダーを力強く演じている。雪山でのアクションも役者たちには相当にハードだったはずで、体当たり演技には拍手を送りたい。が、いかんせん物語が大雑把。陰謀のスケールが大きい割には悪党がショボく、悪に手を染めた理由にもほとんど説得力がない。さらにヒロイン主体の物語となる後半にファンタジー色が濃くなり、拍子抜けというか不思議というか……。ファンタジー・アクションを世界中から期待されている中国映画界の本気を見せたということか。

  • ベル・カント とらわれのアリア
    ストックホルム症候群というわけじゃない共感性の謎
    ★★★★★

    ペルーの日本大使館人質事件を彷彿させる状況下で、テロリストと人質が心を通わせる展開に複数の恋が加わったロマンス小説のような物語。J・ムーアや渡辺謙といった大物役者がそろっているが、ドラマ自体が平板でわかりきった結果への盛り上がりに欠ける。音楽愛や学びたいという向上心、若きテロリストに対する親心めいた感情がとても人間的なのはわかるが、事件が起きた官邸で芽生えるのはストックホルム症候群というわけじゃない共感性は謎で、当事者でないと理解できないのかもしれない。加瀬亮が輝いていたが、E・ジルベルスタインの無駄遣いには心底驚いた。

  • エンド・オブ・ステイツ
    不死身の男も第3弾ではやや息切れ
    ★★★★★

    身を呈してアメリカ大統領を守るシークレット・サービス、マイクが孤軍奮闘する定番シリーズ。世界戦争にも勝利確実と思われるハイテク武器を使う民間軍事会社やベトナム戦争でPTSDを発症していたマイクの父親が登場し、物語をふくらませたのはいい。特にN・ノルティ演じる父親は笑いを加える貴重な存在だ。でもマイクは以前ほど動きのキレがよくないし、パワー不足が否めないのは、主演J・バトラーの寄る年波によるせいでしょう。個人的な意見だが、現大統領が守る価値を見出せない存在なので、シークレット・サービスの意義自体が揺らいでいるのもマイナスに働いた。

  • アナと雪の女王2
    本格派ミュージカルの堂々たる作り
    ★★★★★

    「レリゴー」ほど強烈にリフレインする曲はないものの、前作以上に、曲の抑揚やドラマとの切り替えに細かくこだわった「ミュージカル形式」の演出が冴えまくり、1曲終わるごとにうっかり拍手したくなってしまう。クリストフのナンバーの映像など、ミュージカル的テンションの上げ方がパーフェクトだ。

    さらに前作よりインパクトが強いのが、アナとエルサのアクション。特に新たな大冒険へ踏み出すエルサが繰り出すスーパーパワーは、もはやマーヴェルのヒーローたちをもしのぐ勢い。めくるめくダイナミズムに、美しすぎる雪と氷の一大アトラクションを観ているかのよう。オラフの役割はもはや名人芸。感動という点は続編らしく健闘レベルか。

  • LORO 欲望のイタリア
    尋常じゃないドライブ感で突っ走る二部構成
    ★★★★

    さすが、ソレンティーノ監督作。イタリア元首相・ベルルスコーニの映画と称しながら、前半は美女とドラッグで、彼に近づこうと暗躍する青年実業家が主人公。若き日のベルルスコーニと重なるとはいえ、過去作の人生の甘美や悲哀などを一切感じさせないパリピなカットの連続に圧倒される。左翼政府を倒そうと企むベルルスコーニの奮闘が描かれる「第二章」に突入し、若干落ち着くものの、美女盛りはマシマシ。妻との大喧嘩に笑わせられたと思いきや、終盤はおなじみのソレンティーノ節。マフィア絡みの描写など、そこまで悪人に描かれていないことには賛否あれど、作品自体のドライヴ感に振り回される面白さを評価。

  • エンド・オブ・ステイツ
    ほぼ『逃亡者』状態
    ★★★★

    ホワイトハウスにロンドンと、大統領と世界の危機を救ってきた凄腕エージェント、マイク・バニングが“堕ちた守護神=容疑者”に! ほぼ『逃亡者』であるものの、おなじみの爆発だけでなく、やりすぎドローン戦に、ロードムービーとしての醍醐味アリで、シリーズとしてのマンネリ化を打破する。『ブラッド・スローン』の骨太アクションの雄、リック・ローマン・ウォー監督の演出も冴え渡り、マイクの父に33年を経て、ガチで『ビバリーヒルズ・バム』と化したニック・ノルティを投入。このトンデモキャラの暴走が痛快すぎて、マイクの奥さんがラダ・ミッチェルからパイパー・ペラーボになろうが、どうでもよくなる(笑)。

  • ブライトバーン/恐怖の拡散者
    ジェームズ・ガンのダークサイドも覚醒!
    ★★★★★

    『AKIRA』の影響大な“悪の『スーパーマン』誕生物語”ともいえるストーリー展開は、かなりド直球。とにかく『スリザー』の地球外生命体と『スーパー!』のダサ・ヒーロー感がほどよくミックスされながらも、ジェームズ・ガンが得意であるお笑い路線に一切走らないのが、とにかく不気味だ。例のディズニーとの問題がピークだったときに製作された一作と考えると、これがなかなか感慨深い仕上がり。しかも、ガンと仲間たちのダークサイドといえる情念が、“アンチ『ジョーカー』”に響く可能性も? ちなみに、『スリザー』繋がりで出演したと思われる母親役のエリザベス・バンクス。今回も、いい仕事してます!

  • わたしは光をにぎっている
    “松本穂香版『BU・SU』”から一転する面白さ
    ★★★★

    どこかコミュ障なヒロインが上京して、これまで出会ったことのない文化や人々に触れていくことで、少しだけ成長していく。その感触は売り文句である“現代の『魔女の宅急便』”というよりも、“松本穂香版『BU・SU』”に近い。ただ、注目すべきは都市開発の裏にある場所と人の繋がりをテーマに、ドキュメンタリー的な趣になっていく後半パートの面白さ。映画として、失われていく風景を残そうとする青年を演じる渡辺大知やおっさんOLな徳永えりの「恋のツキ」コンビなど、サブキャラもいい効果をもたらし、カネコアヤノの歌声が何とも言えない余韻を残す。銭湯映画としても『メランコリック』より上!

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