監督から観客への挑戦状！ヒッチコック作品へのオマージュをいくつ見つけられる？

　巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督と妻アルマの知られざる素顔を描いた映画『ヒッチコック』に隠された、ヒッチコック作品へのオマージュシーンが8か所に及んでいたことが明らかになった。

　名作『サイコ』の難航を極めた製作舞台裏で何が起きていたのかを描きつつ、これまで一般にはほとんど知られていなかったヒッチコック監督と妻アルマの複雑な関係と夫婦の固い絆を浮き彫りにした映画『ヒッチコック』。同作のブルーレイに収録されているサーシャ・ガヴァシ監督のオーディオコメンタリーによると、本編中にはヒッチコック作品へオマージュをささげたシーンが合計で8つ存在するという。

　監督がコメンタリー中で挙げた具体例は、冒頭で傘を差した人々が詰めかける雨の映画プレミア会場。これは、1940年に公開された『海外特派員』の有名な外交官暗殺シーンへのオマージュだ。そのほか、台所でヒッチコックが妻を待ち伏せしているシーンや、アルマが脚本家ウィットと仕事をする海辺の家に電話がかかってくるシーンにもヒッチコック作品が引用されているとか。

　「6か所しか見つからないという人もいた」と語るガヴァシ監督は、しかしながら「答えは教えないから探してみて」とちゃめっ気たっぷりにコメント。とはいえ、50年以上のキャリアでヒッチコック監督が残した長編映画は54本に上る。その中から、どの作品がどのシーンに引用されているのかを探し当てるのは至難の業だ。

　これはいうなれば、サーシャ・ガヴァシ監督から映画ファンへの大いなる挑戦状。まずは本編をじっくりと堪能しつつ、その上で元ネタ探しにチャレンジするというのも一興だ。さて、あなたならいったい何か所見つけることができるだろうか？（なかざわひでゆき）

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