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【ネタバレ】「相棒」キャスティングの妙に驚き ゲスト俳優は初期のセミレギュラー

画像は第6話「笑う死体」より
画像は第6話「笑う死体」より - (c)テレビ朝日・東映

 ドラマ「相棒season21」(毎週水曜よる9時~・テレビ朝日系)の第6話「笑う死体」が16日に放送され、特命係の杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)が笑いながら死んでいた男の謎を解明し、「まさかの理由!」「泣けました」と反響を呼んでいる。(以下、ネタバレを含みます)

【画像】特命係との共演でトレンド入りしたおぼん・こぼん

 泥酔した男から財布を盗んだ中年男(有薗芳記)を捕まえた特命係。所持品から、1か月前に河川敷で死んでいた伊藤(阿南健治)の財布が見つかった。伊藤の死に顔はなぜか笑顔で、興味を持った右京はその理由を探りはじめる。詐欺まがいの会社に勤めていた伊藤は大金を盗み、姿をくらましていた。彼はかつて、愛想がなくて「ネクラ」と呼ばれていた元お笑い芸人で、18年前に別れた夫婦漫才の相方・紗矢(池谷のぶえ)にその金を渡そうとしていた。

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阿南健治が演じた伊藤(右) - (c)テレビ朝日・東映

 伊藤を死に追いやったのは、彼の財布を持っていた窃盗犯の男だった。その男は、紗矢の後に伊藤がコンビを組んでいた大谷。伊藤に貸した金を回収しようと揉み合いになったところで、殺してしまっていた。伊藤がなぜ笑っていたのかも右京は解き明かす。倒れた伊藤の目線の先にあった看板が、「ネクラシス」(根暗死す)と読めるものだったのだ。

 右京いわく「出オチ」の犯人であり、ラストのオチも芸人話らしくダジャレまがい。なんとも切ない元芸人の人生にホロリとしたという視聴者もいた。死に顔となった伊藤の笑顔は印象深いが、実は演じた阿南は「相棒」初期の視聴者にはお馴染みの顔。かつて薫の妻・美和子(鈴木砂羽)が勤めていた「帝都新聞」キャップの大久保康雄役で、幾度も登場していたのだ。警視庁記者倶楽部詰めだった美和子の上司で、当時はどちらかというとしかめ面が多く、美和子の行動をいさめる側だった。それでも、美和子は新聞社を辞めてからも協力を求めたりしていたので、信頼できる人ではあったのだろう。

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ゲスト出演したおぼん・こぼん - (c)テレビ朝日・東映

 20年以上続く「相棒」で、同じ役者が複数回登場するのはよくあることだ。大谷役の有薗も、season1第4話「下着泥棒と生きていた死体」など、違う人物の役で出演していた。また、単発のゲストで登場した俳優が、その後レギュラーになった例もある。捜査一課で伊丹憲一(川原和久)をフォローする芹沢慶二を演じる山中崇史は、season1第1話で狙撃手を演じ、その後season2から芹沢役で出演しレギュラーとなった。ゲストで登場した役のままレギュラーになった鈴木杏樹(月本幸子役)のパターンもある。だが阿南の場合は、セミレギュラーだった俳優がゲスト、しかも死体となって登場したという珍しい例だった。

 意外な人を面白い役に配し、物語の奥行きを出すのは「相棒」の魅力の一つ。今回のおぼん・こぼんも、変化球でありながらもまさに適役といえるキャスティングだった。どんな意外な人が、どんな役で出演するのか。また、お馴染みセミレギュラーの登場はあるのか。今後も「相棒」から目が離せない。(文・早川あゆみ)

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