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スティーブン・スピルバーグ監督サテライト会見

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『A.I.』スティーブン・スピルバーグ監督サテライト会見
 

スティーブン・スピルバーグ監督サテライト会見

6月30日、日米で同時公開される『A.I.』。23日の先行オールナイトでは‘先行オールナイトの興収、観客動員数が日本記録を達成。いち早く『A.I.』を観ることが出来た人たちからは感動の声が次々と伝わってきた。
それに先立ち6月19日(火)、都内帝国ホテルにてスティーブン・スピルバーグ監督のサテライト会見が開かれた。当日はスピルバーグ監督の次回作『マイノリティ・レポート』の撮影現場であるバージニア州と東京を結び、250インチ大型スクリーンに写 し出されるスピルバーグと日本の記者との間でリアルタイムに質疑応答がかわされた(
会見途中、突然トム・クルーズがスピルバーグの後方に現れるというハプニングもあった)

6月19日(火)
都内帝国ホテル

A.I. ARTIFICIAL INTELLIGENCE
2001年 製作国: アメリカ
日本公開: 6月30日
(丸の内ルーブル、丸の内ピカデリー2全国松竹東急系 )
配給: ワーナー・ブラザース映画

(C)2001 WARNER BROS. & DREAMWORKS, LLC.

 



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『A.I.』の製作が完成した、今のお気持ちを教えてください。
S (スティーブン・スピルバーグ:以下S)どの映画も作り終わるとほっとするんだ。今回は脚本も自分で書いているんで特に感慨深かったよ。 終わってから友人たちと別れるのがいつも本当につらいんだ。ジゴロのロボット役のジュード・ロウやハーレイ・ジョエル・オスメント……彼らとの別れは寂しいよ。
- 監督自身のお母さんへの思い入れが、この映画に反映されているように思われましたが?
S

僕の母は素晴らしい人なんだ。ここにいる皆さんがもし、僕の母に会ったら、やはり素晴らしいと言ってくれるんじゃないかな。僕は母をとても愛してる。この作品に魅力を感じたのは、ロボットであれ、人間であれ、母親に対する愛情が物語の中心にあったからなんだ。

- 少年のロボットといえば、日本人は手塚治虫の『鉄腕アトム』(アストロ・ボーイ)を連想するのですが御存じでしたか?
S 『鉄腕アトム』(アストロ・ボーイ)のことは知らなかったよ。最近日本のテレビ局からインタビューを受けて、その時に初めて存在を知ったんだ。
- 「子と親が離れる」というテーマについてどう思いますか?また、『E.T.』と『A.I.』を比較して監督自身、感じることを教えてください。
S それは僕の過去の作品によく出てくるテーマだね。僕の心の深いところに根ざしているのかもしれない。『E.T.』もそうだったね。それから『E.T.』は人間でないものが主人公を演じてて、今回の『A.I.』はハーレイ・ジョエル・オスメントという人間がロボットを演じている。『E.T.』では心を通 わせるのは子供たちだったね。『A.I.』のロボットは『E.T.』で心を通 わせた子供達と同じ気持ちを共有してるように思う。
- もし、今スタンリー・キューブリックにファックスを送るとしたら、どのような内容を送りますか?またキューブリックからの返事はどういったものでしょう?想像してくみてださい。
S 観客としてこの作品を観ることができて嬉しい……と伝えるかな。彼からの返事は……想像するだけで恐いよ。
- キューブリックが『A.I.』を撮っていたら、どんな映画になっていたでしょう。
S 彼の作品はいつも「知的」な部分から入って、「感情的」なものへ変化する。僕は逆だね。「感情的」な部分から入るんだ。それから「知的」な部分に至る。そのアプローチがまず彼と僕との違いだね。でもストーリーは同じだよ。なぜなら、僕はキューブリックが作った案を元に脚本を書いたからね。
- 監督の作品は『シンドラーのリスト』や『E.T.』など弱者に対する愛についての作品が多いですね。
S それは僕自身が弱者だったからだと思う。僕の家族はユダヤ系で、学校でいじめられたりもしたんだ。そうした実体験での感情が、僕の作品にリアリティをもたせる一要素になっていると思う。 だから作品を選ぶ時も自分の根底に流れる感情と共感出来るものを選んでるんだ。
- ハーレイ・ジョエル・オスメントをどう思いますか?
S 12歳で彼ほどの演技が出来る子供はいないよ。子供だけど、抑えた演技が出来る。自分の才能を役の感情を理解した上で、まんべんなく配分することができる素晴らしい俳優だ。若い俳優の中では郡を抜いた才能を持っているよ。

-

 

『A.I.』では人間の心の影のようなことも描かれていますよね。
S 夢や希望は人間の心が生み出すものだと思う。人間のイマジネーションが形になっていくから、人類はテクノロジーの進化をとげることもできた。でも、それだけではいけないんだ。 『A.I.』では様々な種類のロボットが登場する。ベビーシッターやホスト、子供の替わり……近い将来こんな世の中が来るかもしれない。人間はそれらのロボットから愛をもらう。でも、もらいっぱなしでいいのだろか?人間も愛を返す必要はないのだろうか?そういった問いかけをこの作品に込めたんだ。
- 人類の未来をどう思いますか?
S 人類の能力は、何かを達成することに熱心で結果 を顧みない。また、一方では破壊する能力もあって、いつも創造と破壊のレースをしている。でも僕が言いたいのは常に“善”が勝利を得るということなんだ。僕はいつもこのメッセージを映画の中で伝えているつもりだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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