『ディック＆ジェーン　復讐は最高！』ジム・キャリー

ジム・キャリーといえばテンションが高くて、常にジョークばっかり言っているような典型的アメリカ人というイメージがありますが、実はジムってカナダ出身なんです。

ジムは1962年にカナダのトロント郊外で誕生しました。そのひょうきんなキャラクターは小学校時代からすでに炸裂していたそうですが、そんな彼を不幸が襲ったのは15歳のとき。父親の事業が失敗して、一家は破産。家を失いトレーラーや親戚の家の庭にテントを張って暮らす生活をしいられていたそうな。

そしてジムは自分の人を笑わせる才能だけを信じて、高校をやめて単身カナダの中心トロントへ上京（！）したのでした。どんな不幸が襲っても笑いだけは忘れなかったジムのポジティブな生き方。ちっぽけなことで落ち込んでしまう私たちも見習いたいですね！

トロントで一人暮らしを始めたジムは、地元のコメディクラブに出演するかたわら、さまざまなアルバイトをして生活していました。

各地のコメディクラブを巡業して、スタンダップコメディ（いうなれば一人漫才）の腕を磨いたジム。カナダでは19歳にしてかなりの人気エンターテイナーとして自分のキャリアを築きあげたのです。そして、「いつまでもここじゃやってらんねえ！」とカナダを飛び出したジムはついに映画の都ハリウッドへと移住。サンセットストリップにあるミッツィ・ショアーズ・コメディ・ストアで、レギュラーの座を見事獲得したのです!!　

こうして一躍人気コメディアンとなったジムは20歳にして『スキーでヤッホー大作戦！』でデビューしますが、それ以降は出演の機会にも恵まれず泣かずとばずの日々が続くのでした。

15年間もの間、ヒットに恵まれず失望のどん底だったジムを救ったのは大出世作『マスク』でした。大人気コミックゆえに実写化は絶対に無理!!　といわれていたこの作品は、CGと見分けがつかないジムのゴムのような顔芸で大ヒット。全米中のおもちゃ屋にジムのマスク人形が並び、ジム・キャリーはようやくスターの座に一歩近づきました。

そして、その後も順調に活躍。『エース・ベンチュラ』を始め、次々にヒットを飛ばしMTVほか数々の賞を受賞しました。ジム・キャリーは、ハリウッドを代表するコメディアンとなったのです。

ジムと一緒に仕事をする監督は全員彼に恋をするというほどのgood heart（やさしいハート）を活かして、ハリウッドの人々の心をがっちりつかんだのでした。

そして、『ジム・キャリーはＭｒ．ダマー』で共演したローレン・ホリーと電撃結婚。超ラブラブな姿をあちこちのプレミア会場でみせびらかしていたジム。でも、こちらの結婚はなんと１０か月後に離婚となってしまったのでした。

様々な憶測を呼んだ離婚の原因ですが、あるタブロイド誌によると夜な夜な聞こえてくるおかしな声……。その声の正体はジム。どうやら、新ネタである『羊たちの沈黙』のレクター博士の物まねを必死に練習していたそうな。あまりの気味の悪さにノイローゼになったローレンは離婚を決意!?　よっぽど怖かったんでしょうね。

ここ数年のジムは以前のようなおばか丸出しの映画に出演せず、『ふたりの男と、ふたりの女』以降はアホアホキャラを封印していました。

もちろん、『マジェスティック』などのシリアス演技なジムも素敵ですが、やっぱりみんなが待ち望んでいたのはアホアホジム！　そんなアホアホジムが『ディック＆ジェーン　復讐は最高！』で見事復活します。

共演は、『ディープ・インパクト』のティア・レオーニ。ディック役のジムとともに、スカッとする最高のペアを演じています。４年の時を経てさらにパワーアップしたジムのはじけっぷりに注目してください！　

『ディック＆ジェーン　復讐は最高！』は、渋谷東急ほかにて絶賛公開中

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