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『Zアイランド』品川ヒロシ監督の頭の中<俳優編>

品川ヒロシ哀川翔の芸能生活30周年記念映画として監督した、ゾンビが大量発生した絶海の孤島からの脱出を試みる人間たちを描くアクションエンターテインメント『Zアイランド』。旧知の仲である主演の哀川をはじめ、鶴見辰吾鈴木砂羽窪塚洋介風間俊介木村祐一など個性的なキャストたちの魅力をたっぷりと生かした品川監督の思いとは。(取材・文:金澤誠)

『Zアイランド』品川ヒロシ監督の頭の中<製作編>
『Zアイランド』品川ヒロシ監督の頭の中<俳優編>

哀川翔の優しさとかっこよさを描く

Zアイランド

 これまで品川監督の映画『ドロップ』『サンブンノイチ』にも出演している、哀川翔。今回もゾンビ映画という企画を出したら、彼はすぐに乗ってくれたという。

 「初めに(哀川)翔さんの30周年映画ということで監督のお話を頂いて、僕の方からゾンビ映画の企画を出したんです。翔さんは“いいね、面白いね”と二つ返事で乗ってくれました。前からゾンビと闘うのはヤクザか警官だろうと思っていて、他にも制服のある職業の人を登場させたいと思ったんです。だから医者とか漁師、それと女子高生ですね。女子高生がカンフーを使うのは、外国人が思うクールジャパンを意識していて、そういう要素をちりばめることで、ゾンビ映画の本場であるアメリカの人にも観てほしいと思ったんです。だから日本刀やバイクなど、クールジャパン的なアイテムが随所に入っています。主人公の宗形というキャラクターは、最初から翔さんをイメージしてシナリオを書きました。翔さん自身が優しい人ですから、現役のヤクザではなく元ヤクザで普段は優しいおじさんだけれど、ゾンビに襲われるという死地に立ったときには、昔のすごみが出てくる。そういう役柄が翔さんらしいと感じたんです。バイクに乗って日本刀を振り回して相手をバサバサ斬るなんて、ゾンビ映画でしかやれないことですよね。それを翔さんがやると本当にかっこよくて、最後の方ではパンツのベルトの穴に刀の鞘(さや)を差しているんですが、リアルに考えればおかしいと思うこともこの作品ならそれも面白いと思ってやってもらいました」
 

Zアイランド

 その宗形の子分を演じているのが鶴見辰吾で、彼の別れた妻が鈴木砂羽。

 「翔さんと鶴見さんがお互いをバカ呼ばわりする場面が前半にあるんですが、これは『ドロップ』のときに翔さんと遠藤憲一さんにやってもらった同じような掛け合いが面白かったので、また入れたいと思ったんです。鶴見さんは娘と長らく離れていたお父さん役でしたけれど、回想シーンでの幼い娘とのやりとりがすごく良かった。僕にも同じ年頃の娘がいるので、現場で編集をしていても、あの回想シーンには泣けました。鈴木砂羽さんは元剣道部の女性で、ゾンビ映画って全員が闘うというのはあまりないんですが、ここではみんな強いという設定でやってもらいました」

クレイジー、スケベ、バカの三バカトリオ

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 彼らと行動を共にするのが窪塚洋介の警官と風間俊介の医者、ミュージシャンの般若演じる漁師という、島で暮らす親友3人組である。

 「窪塚君は脇にいるけれどカッコいいという、例えば『スター・ウォーズ』のハン・ソロみたいなキャラクターの警官をやってもらいました。“拳銃を思い切り撃つのと、女子高生を抱き締めるのが俺の夢だった”というセリフがあるんですけれど、ああいうキザなセリフが決まる俳優はなかなかいないですから、窪塚君は本当に貴重な俳優だと思います。風間君はこれまでシリアスな役が多かったと思いますけれど、今回は女好きな医者をやってもらいました。僕はチャラチャラした彼が見たかったし、彼もそういう役をやりたかったんでしょうね。生き生きと演じていましたよ。ただこの医者は女好きだけども筋が通っていて、最後は女のために命をささげる。基本的にはいいやつなんです。般若君はなかなか状況を理解しないバカな漁師で、彼らは警官がクレイジー、医者がスケベ、漁師がバカという三バカトリオとして描いたんです」

木村祐一が持つ、俳優としての怖さ

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 ゾンビが大量発生したとは知らずに島へとやって来る、宗形の宿敵のヤクザトリオに扮(ふん)した木村祐一、「野性爆弾」の川島邦裕、「千鳥」の大悟も印象が強烈だ。

 「木村さんは僕らが若い頃から、会うと背筋が伸びるような怖さを持っていて、映画に出演されると北野映画のビートたけしさんに通じるような存在感があると思っていたんです。だから翔さんと対決する宿敵にはぴったりだと思いました。川島さんもシナリオ段階からの当て書きで、あの何をするかわからない感じは川島さんにしか出せないと思います。大悟君も含めてこの3人は全員丸刈りでひげ面なんです。その見た目の面白さも楽しんでほしいですね」

Zアイランド

 ロケ地の佐渡島で合宿しながら撮影していたこともあって、出演者たちの仲は非常に良かったらしい。

 「島の中でみんなが追い詰められていく話ですから、合宿状態で撮影していく間に出演者の仲がだんだん良くなっていく感じが、劇中のキャラクターたちが一つのチームになっていくのにもいい影響を与えたと思います。1日の撮影が終わると一緒に食べたり飲んだりして、本当に楽しい時間を過ごせました」

 品川監督は事前に出演者と一緒に酒を飲む機会を作ってその人の人間性をつかみ、現場の演出にも反映させているという。今回の映画はそういう事前のリサーチが、見事に演者の個性とマッチしている感じがある。もし機会があったら、生き残ったメンバーでパート2も作りたいという監督。その言葉からも、この作品を作り上げた彼らとの絆の深さが感じられた。

映画『Zアイランド』は5月16日より全国公開

映画『Zアイランド』公式サイト>

作品情報

©2015「Zアイランド」製作委員会

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