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10月の5つ星映画5作品はこれだ!マット版ジェイソン・ボーン is back!

今月の5つ星

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 今月は、先日お団子ヘアで来日したマット・デイモン主演のボーンシリーズ最新作をはじめ、南インド映画&ベネチア受賞作、日本映画界期待の深田晃司監督作や西川美和監督4年ぶりの新作をピックアップ! これが10月の5つ星映画5作品だ!

チャーリー

優しさや喜びを描き切った一級エンターテインメント

チャーリー

 歌って踊りまくるボリウッド映画とは一線を画した南インド発のヒューマンラブストーリー。最大の魅力は、思うがままに行動する本物の自由人を登場させ、優しさや喜び、開放を描き切ったこと。知らず知らずのうちに枠に収まり窮屈さを感じる現代にマッチした題材で、自分の意志を貫くキャラクターの芯の強さが際立っている。会ったことのないその自由人に惹(ひ)かれ、探し出そうとあちこちを回る主人公が内側からどんどん輝き出し、きれいになっていくように見えるから不思議。怪我の功名ならぬ“恋の功名”ってやっぱりすごいなーと思っているところにドラマチックな展開を畳み掛けることも忘れない。ミュージカル要素は控え目ながらも、音楽やダンスなどを通じた肉体・情熱で「生」を表現するインド映画の醍醐味も味わえるエンターテインメントの一級品だ。(編集部・小松芙未)

映画『チャーリー』は10月1日より公開中

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ジェイソン・ボーン
(C) Universal Pictures

ジェイソン・ボーン復活!このアクション待ってた

ジェイソン・ボーン

 マット・デイモンが主演を務めるスパイアクションシリーズの第5作目。記憶を失った暗殺者ジェイソン・ボーンの孤独な戦いを描いたシリーズは、特別なパワーをまとっている。それはマットが放つ圧倒的な存在感なのか、手持ちカメラのライブ感なのか、カット割りの多い編集なのか、迫力のアクションなのか……。第2、3作も手掛けたポール・グリーングラス監督による今作にも、そのパワーが随所に詰め込まれている。主人公が車に乗り誰かを追い、追われるだけで、「絶対このあとスゴいこと起きる」と予感させる。『ボーン・アルティメイタム』以来、9年ぶりにボーンとしてスクリーンに戻ってきたマットの筋骨隆々の肉体に感服しつつ、笑ってしまうくらいド迫力のカーアクションにもビビらされる。(編集部・海江田宗)

映画『ジェイソン・ボーン』は10月7日より公開

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淵に立つ
(C) 2016映画「淵に立つ」製作委員会/COMME DES CINEMA
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映画を支配する男、浅野忠信のホラー級の不気味さ

淵に立つ

 第69回カンヌ国際映画祭のある視点部門審査員賞に輝いた本作。役づくりで大幅な増量を遂げた筒井真理子、彼女と夫婦役を務めた古舘寛治も素晴らしいが、その夫婦の前に突然現れ、彼らの平穏な日常を壊す男にふんした浅野忠信の存在は、彼が登場しないシーンであっても不気味さを匂い立たせ、映画全体を支配するかのように際立っている。皮膚の内側からじわじわと浸食していくようなその恐ろしさはある種ホラー映画的で、『岸辺の旅』でも発揮された、不在と実在を自由に行き来する浅野の演技に舌を巻く。そして、深田晃司監督の緻密なオリジナル脚本は一切の無駄をそぎ落とすことで本作のテーマを浮き彫りにすると共に観客に考える余白を与え、30代にしてカンヌで受賞を果たした監督の今後に期待せざるを得ない。時に運命という名で装飾されることもある家族という集団の成り立ちは、実は不条理さをはらんでいるのではないか、そして犠牲者のような顔をしている人であろうと、人は誰しも罪を抱えているのではないか……深田監督が容赦なく描き切った家族の肖像は、胸の奥に静かに、けれどぐつぐつと熱く煮えたぎるような余韻を残す。(編集部・吉田唯)

映画『淵に立つ』は10月8日より公開

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永い言い訳
(C) 2016「永い言い訳」製作委員会
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単なる「再生物語」じゃもったいない、人を愛することの歯がゆさに深く切り込んだ一作

永い言い訳

 「どうしてあのときあんなことを言ってしまったか」と誰もが一度は思ったことがあるだろう。しかもより身近な人間にこそ誠意を欠いてしまうというものだ。そうした「後悔」を、西川美和監督がオリジナルストーリーで一つの作品に仕上げた。ひと癖もふた癖もある主人公が、妻を事故で亡くし、同じ事故で母を失った兄妹と触れ合うことで自分の生きがいを見つけるも、妻の意外な真実や、うそで固められた自分に気づいたとき、自暴自棄に陥っていく……。最初は共感さえできなかった主人公だが、後悔に苛まれていく人間くさい一面に、ラストは愛おしくさえ思えてくる。そんな主人公の変化を、約1年という撮影期間で丁寧に表現している。単なる「男の再生物語」という一言でまとめるにはもったいない、人を愛することの歯がゆさを丁寧に、深く切り込んだ一作だ。兄妹にふんした子供たちのみずみずしい演技にも注目。(編集部・山本優実)

『永い言い訳』は10月14日より公開

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ハングリー・ハーツ
(C) Wildside 2014

ラブコメ?スリラー?入口と出口が全く異なる衝撃

ハングリー・ハーツ

 入口と出口がこうまで異なる映画も珍しい。物語は、ニューヨークの中華料理店のトイレに見知らぬ男女が閉じ込められ、立ち往生するところから始まる。アメリカ人の青年ジュードは腹を壊しているようでおならをした揚げ句、“もよおして”しまい便器に直行。イタリア人女性ミナは「まるで毒ガスだわ!」と鼻をつまみ、ここまでは完全にラブコメだ。しかし、結婚式を経て子供が生まれるころにはスリラーの様相を帯びてくる。「毒を与えたくない」と息子にまともな食事を与えず、栄養失調になっても医者に見せず、何かにとりつかれたかのように外部との接触を断っていくミナの姿は異様だ。異国の地での結婚生活、予期せぬ妊娠、占い師の予言……さまざまな事象から生じた育児ノイローゼとも考えられるが、ミナからしてみれば自分を理解しない夫と義母が異常なのであり、夫の側、妻の側どちらの視点に立つかで見え方が全く違ってくる。主演は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のカイロ・レン役でブレイクしたアダム・ドライヴァーと、イタリアの実力派アルバ・ロルヴァケル第71回ベネチア国際映画祭で主演男優&女優賞をW受賞した二人の熱演は圧巻!(編集部・石井百合子)

映画『ハングリー・ハーツ』は10月15日より公開

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