サプライズの連打！リアとダリルはじめアレクサンドリアにも事件が!?
今週のウォーキング・デッド
あっという間に今期配信分（パート1）の最終話、シーズン11第8話がやってきた。ドラマシリーズは、最終話で大きな事件が起きるのがお約束。果たして今回は何が起きるのか？（平沢薫）
※ご注意 なおこのコンテンツは「ウォーキング・デッド」シーズン11について、後半の「もう観ちゃった方向け」はネタバレが含まれる内容となります。ご注意ください。
今週のウォーキング・デッド～シーズン11第8話
＜これから観る方向け：ネタバレなし＞前話のラストからスタート！最終話らしい事件が勃発！
前話のラストシーン、マギー（ローレン・コーハン）たちが率いるウォーカーの大群が収穫者たちの居住区に接近したところから、ドラマがスタート。今期の最終話にふさわしく、あっと驚く出来事が展開していく。
注目したいのは、今回の脚本家エリック・マウンテン。彼は、このシリーズの脚本を手掛けるのは今回がまだ2度目だが、最初に手掛けた脚本はあの秀作エピソード、シーズン10の第19話「あと1ヵ所」。アーロン（ロス・マーカンド）とゲイブリエル（セス・ギリアム）が食料調達に出て、とんでもない男に遭遇し、自分自身の本性と向き合わなくてはならなくなる、あの印象的なドラマだ。この脚本家が担当する以上、今回も登場人物の心理に踏み込んだドラマになるのではないか。そんな期待をしてしまうのだが、さて。
＜もう観ちゃった方向け：ネタバレあり＞サプライズ、またサプライズ！そして心理描写で唸らせる
なんと、こんなにあっさり教祖（リッチー・コスター）がリア（リン・コリンズ）に殺されるとは、サプライズ！ なのだが、それよりもリアがダリル（ノーマン・リーダス）の「君は俺と来い」の誘いにどう答えるのかが気になってそれどころじゃないところに、リアが無線で仲間に「ダリルが教祖を殺した」と言うので、さらにサプライズ！ そして、この2人の関係がどうなるのかはもう少し先まで引っ張るのかと思っていたのに、あっさり決着がついたのもサプライズ！
とはいえ、決断が早いのは、リアの性格にはお似合い。これまでも、彼女が何よりも仲間を大切にしているという描写はたっぷりあったので、教祖よりも仲間を選択し、ダリルよりも仲間を選択するという、彼女の結論に納得がいく。2人が久々に再会したときも、リアは「仲間はわたしを見つけるまで探し続けてくれた」と語ったが、ダリルは「俺を見つけてくれ」という置き手紙を残しだけだったので何も言えなかったことが思い出される。このサプライズの連打の中で、リアの揺れ動く心を描くという、エリック・マウンテンによる脚本の妙は、彼が脚本を担当したシーズン10第19話「あと1ヵ所」の心理ドラマに通じるものがあるのではないか。
心理描写といえば、小さなシーンだが、行方不明になっていてやっとみんなと合流したコニー（ローレン・リドロフ）が、キャロル（メリッサ・マクブライド）と一緒に行動すると意思表示し、するとキャロルが手話をしながら「ありがとう」と言う、という場面も印象的。キャロルは、コニーが行方不明になったのは、自分の洞窟での行動のせいだと思って悩んでいる。コニーの意思表示は、それを察しているからだし、キャロルの感謝の言葉はそんなコニーの気持ちに対するものなのだ。
また、小さな女の子たちの心理描写も魅力的だが、これはちょっと切なすぎる結果を招く。リック（アンドリュー・リンカーン）の娘ジュティス（ケイリー・フレミング）は、嵐と迫りくるウォーカーを怖がるアーロンの娘グレイシー（アナベル・ホロウェイ）を励まそうと、“恐怖は力になる”と教える。すると、その言葉に勇気づけられたグレイシーは武器を探しに行くが、彼女を探しに行ったジュティスと2人で、豪雨のため外からどんどん水が入ってくる地下室に閉じ込められてしまうのだ。よかれと思ってしたことが、確かに良い効果も及ぼすのだが、困った状況も呼び込んでしまう。そんな大人でも心が傷つく切ない状況に、こんな小さな女の子たちを直面させるとは、さすが「ウォーキング・デッド」。しかも2人がどうなるのかは、次の配信まで待たなくてはならないとは。
もちろん、危機が迫るのはここだけではなく、マギーやダリルには収穫者たちが開発した兵器“火車“が迫り、コモンウェルスで逮捕されたユージーン（ジョシュ・マクダーミット）がどうなったのかも不明。気になるシーズン11パート2の第9話の配信は、全米では2022年2月20日と発表されている。今度は、日米同時配信してほしい！
