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4人の子を持つ母親が誤認逮捕!裁判で戦い抜いたシングル・マザーに直撃インタビュー!

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ニコル・ベーハリーとシングル・マザーでウエートレスのレジーナ・ケリー
ニコル・ベーハリーとシングル・マザーでウエートレスのレジーナ・ケリー - Photo:Nobuhiro Hosoki

 ドラッグがまん延するテキサス州ハーン地区で、警察がドラッグディーラーの一斉捜査を行った際に、誤認逮捕されたシングル・マザーのウエートレスを描いた実録映画『アメリカン・バイオレット』(原題)が完成した。モデルとなったシングル・マザーでウエートレスのレジーナ・ケリーと、彼女を演じたニコル・ベーハリーに話を聞いた。

 4人の子どもを持つシングル・マザーのディー・ロバーツ(ニコル)が、ドラッグ一斉捜査で誤認逮捕され、子どものために犯してない罪を認め、釈放金を払い出所するか。それとも刑務所に入ったまま、勝敗のわからない無罪主張を続けて長い法廷争いをするのか。そんな究極の選択ともいえる無理難題を要求されたディーの生き様を、実話通りに映画化した本作。

 まず信じられないほどの勇気を持った女性であるレジーナに、この究極の選択について聞いた。「どちらであろうと、わたしの自由が奪われることには変わりがないと思ったわ。だから、その自由を警察に簡単に渡したくはなかったの。自由のために闘うべきだと思ったわ。子どものためにも、わたしが闘ったという事実を示す必要があるし、有罪を認めたら、刑務所に入っているのと同じだと感じたのよ。だから、最後まで無罪を主張したのは、子どものために価値ある選択だと今でも思っているわ」と力強いまなざしで答えてくれた。

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 劇中で描かれているよりも、実際はもっと悲惨であったと語るレジーナ。「子どもたちに貧しく、寂しい思いをさせたことが一番つらかったわ。無罪を主張するかたわら、どうやって家族を守ればいいのか。何度も自己嫌悪に陥って、何度も自分自身と格闘したわ」。なお、彼女が裁判で闘っている間は、4人の子どもたちはレジーナの母親がすべて世話をしていたそうだ。

 実在した女性を演じるだけでなく、初めて話題作の主演を務めたことについてニコルは「脚本家のビル・ヘイニーは、わたしにレジーナやその家族、そして弁護士などから取ったインタビューの映像を見せてくれたの。それ以来、わたしは何をしていてもその映像をずっと流していたわ。だから、撮影中にレジーナに初めて会ったときなんかは他人のような気がしなかった(笑)。その瞬間、わたしの演技のレベルが向上したと思うの」と語ってくれた。またニコルは、レジーナと隣同士に座って観た完成作品の試写会が、一生の思い出になったとも話してくれた。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)

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