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奥田瑛二の長女、安藤モモ子初監督映画『カケラ』、ロンドン、レインダンス映画祭でワールド・プレミア

奥田瑛二の長女、安藤モモ子初監督映画『カケラ』、ロンドン、レインダンス映画祭でワールド・プレミア
写真 左から安藤モモ子監督、ジャスパー・シャープ - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間10月7日、ロンドンで開催中のレインダンス映画祭で、奥田瑛二、安藤和津夫妻の長女、安藤モモ子の監督デビュー作となる『カケラ』のワールド・プレミアが開催された。上映後には本映画祭のフィルム・キュレーター、ジャスパー・シャープの司会進行で、安藤監督と音楽を担当したジェイムズ・イハが質問に答えた。

 桜沢エリカのコミックLOVE VIBESを原作として安藤監督が脚本も手がけた本作、不実なボーイフレンドを持つハル(満島ひかり)と、欠けた体の部分を補う、本物そっくりの指や乳房を作るメディカル・アーティストのリコ(中村映里子)という2人の女性を中心にストーリーが進む。

 ハルのボーイフレンドの野蛮とも見えるような荒さとは対照的に女性2人の関係が描かれ、フェミニズム映画という解釈もされそうだ。「わたしはフェミニストではないですが……」と安藤監督が前置きしたとたんに、女性観客から「フェミニズムの何が悪いのですか?」と声が上がった。監督は臆することなく「男とか女とか関係なく、人としてどう生きるかを描きたかった」と説明。

 ムダ毛の処理もしないような女学生ハルは、理想化された女性ではない、生身の女の子として描かれつつ、愛しさをかきたてられるようなキャラクターになっている。満島ひかりのアイドル的イメージを打ち消し、ハルに近づけるためにも「わき毛が大事だったんです!」と監督が強調、場内の笑いを誘う場面も。

 ジェイムズ・イハの音楽もいい。山崎ハコの70年代の大ヒット曲「気分を変えて」なども、本作では新鮮に響く。イハはアメリカのロック・バンド、スマッシング・パンプキンズの元メンバーで、プレミアには彼目当てで来たというロンドンっ子もいた人気ミュージシャン。現在は音楽プロデューサー、デザイナーとしても活躍している。映画音楽は『リンダリンダリンダ』に続いて本作が2作目となる。

 後に、女性観客からの強い調子の質問に驚かなかったか監督に聞いてみた。「そういうのは平気です!」と力強く答えながら、もっと大変だった経験を明かしてくれた。今回、公式のワールド・プレミアを迎える前に、日本でのもっと小規模な上映会で、女同士の関係にばかり質問が集中し、まいってしまったのだそう。これからヨーロッパ各地での映画祭参加が控えている本作、流暢な英語でしっかりと自分の考えを伝える監督ともども、日本より先に海外で火がつきそうな気配だ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)


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