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南米チリの映画産業は発展途上…チリからやってきた監督、次回作は小津安二郎を参考に【第22回東京国際映画祭】

南米チリの映画産業は発展途上…チリからやってきた監督、次回作は小津安二郎を参考に
チリ映画にも注目です

 20日、六本木ヒルズで開催中の東京国際映画祭コンペティション部門に出品されているチリ、ポルトガル、フランスの合作映画『見まちがう人たち』の記者会見が行われ、クリスチャン・ヒメネス監督、女優のパオラ・ラトゥスが登場した。

 本作は、郊外都市の巨大ショッピングモールを舞台に、近代化と伝統という二つの世界の狭間に生きる人々の姿を独特のユーモアと皮肉を交えて描いた群像劇。本作がポルトガル、フランスとの合作であることを指摘されたヒメネス監督は、「最近、チリでは合作が一般的になっています。それはもちろん資金的な面もありますが、それだけでなく芸術性を高めるためにも有効なんです。ただし、確かに製作される映画の数は増えていますし、芸術的にも成長してはいるんですが、チリ国内の映画業界として確立するまでには至ってはおりません」と発展途上にあるチリの映画市場の現状を語った。

 そして本作の着想を得たきっかけについて質問を受けたヒメネス監督は、「4年間イギリスに住んでいたあと、チリに戻ってきて、チリの印象が変わっていたことがあった」と語る。そこには近代化でどこも同じような街並みになり、街の個性がなくなっているという世界共通のテーマがあるわけだが、「だからと言ってこの状況に対して批判的な見方をするわけではない」と監督が付け加えるとおり、本作にはそこはかとない哀愁とユーモアで彩られた物語が展開されている。

 本作は脚本家であり、作家でもあるヒメネス監督のデビュー作。好きな映像作家として、ジム・ジャームッシュ、ウディ・アレン、トッド・ソロンズ、ウェス・アンダーソンといった名前を挙げたヒメネス監督は、次回作の準備のために、現在は小津安二郎監督の映画を観ているところだと明かす。どのような作品になるのか、今から楽しみだ。


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