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『国宝』吉沢亮、職人レベルになるのは不可能 歌舞伎の稽古を回顧「やるしかないという気持ちだけ」

『国宝』舞台あいさつに登壇した吉沢亮
『国宝』舞台あいさつに登壇した吉沢亮

 俳優の吉沢亮が16日、ヒューマントラストシネマ渋谷にて行われた「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」で上映された『国宝』の舞台あいさつに、横浜流星李相日監督と出席。公開から半年が経過してもなお広がり続ける『国宝』ブームに、改めて感謝の気持ちを示した。

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 映画『国宝』は、6月6日に公開されると、口コミで評判が広がり、2003年に記録した『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』の173.5億円を超え、邦画実写映画の歴代記録を塗り替えるほどの社会現象となった。

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 吉沢は「公開から半年経って、またこうやって皆様の前に立てて、本当に熱が落ちないまま、いろいろなプロモーションなどにも参加させていただいている日々で、この作品が多くの方に広まっているんだなということを実感しております」と観客に感謝を述べる。

 この日は、カンヌ国際映画祭「監督週間」のアーティスティック・ディレクターを務めるジュリアン・レジも出席。ジュリアンから、本作が邦画実写歴代1位になるほどのヒットを記録した理由について聞かれると、李監督は「とにかく幅広い年齢層の方に観ていただけていることですね」と切り出し、「正直歌舞伎の話だし、3時間もある。特に若い人には難しいのではと思っていたんです」と胸の内を明かす。

 続けて李監督は「映画はたくさんありますが、僕が若いころ『ラストエンペラー』などを観て感じた、理屈を超えた映画の力みたいなものを、若い層の方には感じていただけたのかも」と仮説を立てると、「あとはご婦人の方には、物語の力は当然なのですが、やっぱりこの二人が美しいということも大きいのでは」と吉沢と横浜を見ながら「映画の力と、美の力。そういうことでどうでしょうか?」と二人に呼びかける。

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 李監督から話を振られた吉沢は、困惑した表情をしつつ、横浜を見つめて「我々が美しいということなんですかね」と照れくさそうに語ると、会場からは大きな拍手。その歓声に恐縮した吉沢に、司会者は「なかなか答えづらい呼びかけですよね」と助け船を出していた。

 さらにジュリアンが「歌舞伎俳優が何十年も経験を積んだ演技を限られた時間でやることへのプレッシャー」について質問すると、吉沢は「やるしかないという気持ちだけですね。やればやるほど(本職の歌舞伎俳優の)レベルになるのは不可能だというのは分かっていたので」と苦悩を明かすと「本物の歌舞伎俳優さんの映像をたくさん見て、ひたすら稽古をする毎日でした」と練習の日々を振り返っていた。

 「カンヌ監督週間 in Tokio」は、ソフィア・コッポラスパイク・リージム・ジャームッシュグザヴィエ・ドラン大島渚北野武黒沢清三池崇史西川美和など、名だたる監督たちを見出してきたカンヌ国際映画祭の唯一無二のセレクション「監督週間」の最新ラインナップを、国内でいち早くスクリーンで鑑賞できる貴重な機会となっている。(磯部正和)

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