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是枝裕和監督、被災地の声に耳傾け…震災関連番組を初制作

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力強く思いを明かした是枝裕和監督
力強く思いを明かした是枝裕和監督

 映画『そして父になる』の是枝裕和監督が総合演出を手掛けた東日本大震災関連の特別番組「未来への手紙2014~あれから3年たちました~」(NHK総合)の完成披露試写会が27日、NHK放送センターで行われた。試写後の会見に出席した是枝監督は、「被災地の方々の声に耳を傾けながら、サポートというスタイルで番組制作にこの先も関わり続けていきたい」と熱く語った。この日はほかに、是枝監督と共に総合演出を手掛けた長嶋甲兵監督、現場を撮影した制作スタッフの土田紗佑里牧嶋庄司も登壇した。

 本番組は、東日本大震災から半年後、被災地に暮らす子どもたちが思いを赤裸々につづったビデオレターを手掛かりに、震災から3年後の今、制作スタッフが再び子どもたちを取材したドキュメンタリー。『そして父になる』で第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した是枝監督と、「詩のボクシング」などの番組で数々の受賞歴を持つ長嶋監督が総合演出を務め、震災の記憶の風化が懸念される中、子どもたちが当時の思いをどのように心に刻んで生きているのかを追っていく。ナレーションは俳優の井浦新

 震災関連番組の制作に初めて携わるという是枝監督は「実は震災が起きて間を置かず、(宮城県)石巻市、女川町などを訪れ撮影はしていたのですが、自分の番組や映画を制作するということは考えていませんでした。それよりも、被災地の方々の声に耳を傾けながら、若手スタッフが制作する番組をサポートしていくスタンスで関わりたいという思いがありましたね」と語り、その思いが結実した。

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 そもそもこの企画が立ち上がったきっかけについて長嶋監督は「子どもたちは一番の被害者といってもいいのに、本音がなかなか伝わってこない。メディアもカメラを向けにくいという状況もあったと思いますが。だったら子どもたちにカメラを持たせて、自分たちの目線で撮るのがいいのではないか」という結論に行き着いたという。そしてビデオレターから3年後、改めて現在の映像を目にした是枝監督は、「3年という時間が流れ、いろんなものが成長していた。震災直後よりも重みを感じましたね。とにかく僕たちは市場原理主義に逆らってでも、関わり続けなければならない」と力強く強調していた。(取材・文:坂田正樹)

ドキュメンタリー「未来への手紙2014~あれから3年たちました~」はNHK総合にて3月8日17:00~17:58放送

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