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上映会中止の震災記録映画、再上映へ プロデューサーが経緯を説明

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映画『ガレキとラジオ』オフィシャルサイト - 画像はスクリーンショット
映画『ガレキとラジオ』オフィシャルサイト - 画像はスクリーンショット

 やらせともいえる過剰な演出があったことが問題視され、上映中止となった震災ドキュメンタリー映画『ガレキとラジオ』のエグゼクティブプロデューサー・山国秀幸が、同作の再上映を準備していることを同作の公式Facebookページで明かした。現時点では具体的な上映予定はないというが、山国は上映再開を決断するに至った経緯を説明した上で、理解を求めた。

 同作は東日本大震災後、宮城県南三陸町に生まれた素人ラジオ局「FMみなさん」の活動に密着したドキュメンタリー。作中には東日本大震災で娘と孫と亡くした女性がラジオで励まされる場面があるが、撮影時にラジオを聞いていたのはスタッフによる演出であることなどが一部報道で発覚。同作は昨年4月の全国公開以降も各地で自主上映会が行われてきたが、製作陣が上映会の主催者団体に上映中止を申し入れ、3月30日に全ての上映が終了した。

 山国は、報道のきっかけとなった女性に直接会ったといい、「記事の内容が真意とは違うこと、映画を通じ娘と孫の事を多くの人に知ってもらえる事がありがたかったこと、映画を大事に思って下さり、映画の再上映を何より望んでいることなどが分かりました」と明かすと、「『被災者支援を目的とした映画が被災者を傷つけていたのかもしれない』という、最も懸念していた点が解消され、大変安堵しました」とつづった。

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 また、映画の出演者で「FMみなさん」の元スタッフや、全国各地のファンからは上映再開を求める励ましの声が寄せられたといい、山国は「出演者を始めとした南三陸町の方々や『復興支援につなげたい』という多くの方々の尊い力をお借りしたこの映画を、ここで終わらせていいのかという思いが強まっていきました」と上映再開に気持ちが傾いたことを明かした。

 その一方で、報道後から厳しい意見があったことも山国は告白。その上で「ご指摘を頂いた部分は真摯に受け止めながら、改めてこの映画が私たちの東北復興支援への想いに沿い、作品を送り出す側も、出演された方々も、映画を観る方々も、誰からも応援して頂ける映画になることを前提として、再上映の可能性とその新しい内容について慎重に検討に入りたいと思っています」と今後の展望を説明した。

 報道直後には、同作でナレーションを務めた俳優の役所広司がブログで苦言を呈したことも話題になったが、その後、山国は役所に説明を行ったとのこと。その際に、役所から「東北支援の原点に戻り、新たな映画『ガレキとラジオ』に生まれ変われるよう頑張りましょう」という言葉を掛けてもらったことも明かしている。(編集部・福田麗)

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