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故オーソン・ウェルズさんの未完の遺作、生誕100年の2015年に公開か

故オーソン・ウェルズさんの未完の遺作、生誕100年の2015年に公開か
未完のままだった幻の遺作を観る機会が訪れるかも!? - 伝説的な映画監督オーソン・ウェルズさん - Fox Photos / Getty Images

 映画史に輝く名作『市民ケーン』『オーソン・ウェルズのオセロ』などで知られる監督で俳優のオーソン・ウェルズさんの、未完のままだった幻の遺作を観る機会が訪れるかもしれない。

 1970年に撮影されながら、その後資金繰りなどが難航し、ついには完成に至らないままウェルズさんが1985年に他界してしまった作品『ジ・アザー・サイド・オブ・ザ・ウィンド(原題) / The Other Side of the Wind』が、ウェルズさんの生誕100年である来年2015年に公開されるかもしれないとのニュースをNYTimes.comなど多数メディアが報じた。

 映画ファンたちの間で、「最も有名な未公開映画」とも言われる本作は、こだわり症の初老の映画監督が、変わりゆくハリウッドの映画製作システムの中で、映画を完成させるために苦戦する姿を描いたもの。ウェルズさん自身の姿をほうふつとさせつつも、本人は、自伝的作品であることは否定していた。監督役の主役にジョン・ヒューストン、その他スーザン・ストラスバーグ、デニス・ホッパー、ピーター・ボグダノヴィッチが出演している。

 すでに編集済みの45分の映像の他、未編集のフィルム1082巻が現存している。長年、ボグダノヴィッチや、ウェルズさんの最後の撮影監督ゲイリー・グレイヴァーなど、さまざまな人物たちが映画の権利を獲得しようと試みるも、権利所有者たちの意向と折り合いがつかないままだった。

 ここに来て、未編集のフィルムの管理権を所有する、ウェルズさんの唯一の相続人で、3人目の妻パオラ・モリさんとの間の一人娘、ベアトリス・ウェルズを説得、権利獲得に成功したのは、ロサンゼルスの映画製作会社、ロイヤル・ロード・エンターテインメント。フィルムはパリの倉庫に保管されており、フランスの法律でその所有権を有していたベアトリスは、プロデューサーたちが他の人たちを交えず、自分だけに話をしに来てくれたこと、彼らの芸術への真の愛に触れたことが、心を決める要因になったと話している。

 編集済みの45分の映像は、1975年、ウェルズさんがパリの倉庫から持ち出し、船でカリフォルニアに送っていた。現在は、クロアチアに住む、ウェルズさんの長年の映画製作パートナー、オヤ・コダールの手元にあるという。

 ロイヤル・ロード・エンターテイメントは、ウェルズさんの残した指示書などを基に、ボグダノヴィッチらと共に、作品の完成にあたる。ウェルズさんの生誕100年にあたる2015年5月6日の公開を実現すべく、来月のAFMにて配給会社探しにあたる予定とのことだ。(鯨岡孝子)


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