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名匠イーストウッド、イラク戦争には反対だった…米軍史上最強の狙撃手に込めた思い

名匠イーストウッド、イラク戦争には反対だった…米軍史上最強の狙撃手に込めた思い
『アメリカン・スナイパー』は本国で空前のヒットを記録している - クリント・イーストウッド監督 - Photo by Yoshi Ohara

 名匠クリント・イーストウッド監督が、イラク戦争において160名以上の敵を射殺し、米軍最強といわれた狙撃手クリス・カイルの自叙伝を映画化した『アメリカン・スナイパー』。ブラッドリー・クーパーが製作と主演を兼任し、迫力の戦闘シーンと共に戦場の記憶に苦しむ兵士の姿を描き出した本作は、第87回アカデミー賞で6部門ノミネートを果たす高評価を獲得。本国アメリカで空前のヒットを記録中の本作に込めた思いを、イーストウッド監督が語った。

 アメリカでは、イラク戦争を称賛する内容であるとして賛否両論が巻き起こった本作。しかし劇中では、むしろ、帰国後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しめられるカイルの姿が印象的。精神科医に、戦場で160人もの敵を射殺したことに後悔はないかと聞かれた彼が、焦点の定まらない目でそれを否定する場面は、観客に強烈な印象を残すはずだ。

 イーストウッド監督も、イラク戦争以上に、カイル自身に興味を持ったことが本作に取り組むきっかけだったという。「彼は、他の人々の面倒を見たり、助けたりするためにこの世に存在したように感じられる。常に災難が彼のところにやってきて、まるで運命が彼のことをある方向に導いているかのようなんだ。帰国してからもずっとね」。

 カイルが赴いたイラク戦争については「支持した人たちの一人じゃない」というイーストウッド監督。一本の映画を作るとき、事前に徹底した調査をすると語ったうえで、「時々、軍事的に僕たち(アメリカ)は何も調査をしていないんじゃないかと思うんだよ。ただそこに飛んで行き、その後でなぜうまくいかなかったのかを考えている。僕は第2次世界大戦から今日までずっと生きてきて、多くの変化を見てきた。そして、多くの過ちが、何度も、何度も繰り返されているように思えるんだよ」と本作からもにじみ出る、反戦の意思を明確に示している。

 ちなみに昨年、『ジャージー・ボーイズ』が日本でスマッシュヒットを記録したイーストウッド監督。日本での成功は耳に入っていたといい、「日本に招待されたんだけど、この作品をやっていたからね。行けなかったんだ。行けなくて残念だったよ」と来日の可能性をにおわせた。(編集部・入倉功一)

映画アメリカン・スナイパー』は2月21日より全国公開


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