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鈴木京香、25年の女優人生を振り返る

鈴木京香、25年の女優人生を振り返る
日本のお母さん像を象徴するヒロインを演じた鈴木京香 - 写真:尾鷲陽介

 児童文学の名作を映画化した『おかあさんの木』で、7人の息子を兵隊にとられた母親役で主演を務めた鈴木京香が、作品への思いと25年余りの女優人生について語った。

 近年ではテレビドラマ「夜行観覧車」や、映画『ぼくとママの黄色い自転車』など、これまでに何度も母親を演じてきた彼女だが、今回はいわゆるホームドラマの母親のイメージとは違う。「小さいころから、京塚昌子さんのお母さん物のドラマを再放送で観ていたこともあって、いつかかっぽう着をつけたお母さんを演じてみたかった」という彼女の願い通り、7人の息子を育て上げた主人公ミツは、日本人の心の中にある「おふくろさん」という言葉がぴったりの女性だ。

 戦時中に7人の息子がいるということは、7回もわが子を戦地へ送り出さなければならないということ。「本来、明るく頼もしい太陽のようなお母さんだったミツが、身を切られるような思いで、1人ずつ子供を手放すうちに、少しずつ変化していく。その内面の変化を表現するのが難しかったですね」と鈴木は振り返る。7人の息子たちとの共演では、撮影現場でも母親の気持ちになってしまい、「ちっちゃい子供たちの丸刈り頭を見ても泣けてくるし、彼らが兄弟同士で一生懸命相談し合っている様子を見ても泣けてくる」という状態だったそう。

 女優デビューから25年余り。その日々に、「自分が生きられない人生を生きられるのが、役者の最高の醍醐味(だいごみ)だと思っていましたが、それは実は自分自身にとっての学びでもあったなぁと。今は仕事に対する感謝の気持ちや責任感みたいなものも芽生えてきています」と思いを巡らせる鈴木。役のおかげで得られたものは、撮影が終わっても、ずっと忘れずに持っていきたいというひたむきな思いは、彼女にとって、女優としての使命なのかもしれない。

 「もし、この仕事をしていなかったら、本当につまらない女だったろうなと思います」と笑う彼女だが、役には役者本人の深みが反映されるもの。堂々と、かつ繊細に演じ切った「日本のお母さん」の温かい魅力には、彼女の愛情がたっぷり注ぎ込まれている。(取材・文:石塚圭子)

映画『おかあさんの木』は6月6日より全国公開


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