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ジョン・ウー、貧しさから生まれた映画哲学を明かし日本の若手映画監督たちにエール!【第28回東京国際映画祭】

ジョン・ウー、貧しさから生まれた映画哲学を明かし日本の若手映画監督たちにエール!
映画を学ぶ学生や若手の映画人たちを前に映画製作への思いを語ったジョン・ウー監督

 映画監督のジョン・ウーが25日、六本木アカデミーヒルズで行われた東京国際映画祭(TIFF)×アジア・フィルム・アワード・アカデミー共催企画「第2回“SAMURAI(サムライ)”賞受賞記念スペシャルトークイベント」に来場、映画を学ぶ学生や若手の映画人たちを前に、自身のキャリアを振り返りながら映画制作への思いを語った。

 「僕は小さい頃からアートムービーが大好きで。当時は文芸青年と呼ばれていました」と述懐するウー監督は、「当時は生活が貧しく、毎日のようにチンピラとケンカをしてばかりで。地獄のような毎日だった。そこから善と悪がはっきりしないというわたしの映画哲学が生まれたのかもしれない」と解説。さらに躍動感あふれるアクションシーンについて「わたしはミュージカル映画から大きな影響を受けた。そこにはダンスや美しい音楽、そして美しい人生模様が描かれているからね。わたしの夢はダンスのようなアクションで感動させることだ。アクションを通して人間性をしっかりと表現しなければならない。それについては黒澤明監督の『七人の侍』からの影響も大きい」と付け加えた。

 さらに「ミッキーマウスのアニメをよく見ていた。アクションのデザインはアニメにも共通するところがある」と付け加えたウー監督は、「わたしがアメリカで仕事をしていた時は長編アニメを作りたかった。実はパラマウントからもアニメのオファーがあって、『西遊記』を撮ろうと思っていた。詳細なところまで準備していたが、ちょうどその時に中国に戻ることになり実現しなかった」と幻の企画について言及する一幕も。

 そんなウー監督のデビュー作は1973年の『カラテ愚連隊』。「26歳のときだった。ちょうどブルース・リーが亡くなった頃で、わたしが期待したようなアートムービーではなく、拳と拳で戦う映画だった。完成した映画は暴力的な映画と言われ、検閲のためになかなか香港では上映できず、結局成功しなかった」と振り返ったウー監督だが、この作品を気に入ったというゴールデン・ハーベスト社と専属契約を結ぶことになる。「社長はこの映画に登場する男女の心情描写を気に入ってくれた。当時の香港映画ではない人物描写だったから。でも実はこの手法は小さいころに16ミリの自主映画時代のもの。そういう経験は意外に使い道があるので大事にしてほしい」と若者たちに呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)

第28回東京国際映画祭は31日まで六本木ヒルズをメインン会場に都内各所で開催中


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