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日本勢は受賞ならず グランプリはブラジル映画『ニーゼ』【第28回東京国際映画祭】(1/2)

日本勢は受賞ならず グランプリはブラジル映画『ニーゼ』
『ニーゼ』のホベルト・ベリネール監督とグランプリをたたえる審査委員長のブライアン・シンガー監督

 31日、第28回東京国際映画祭クロージングセレモニーがTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、ブラジル映画『ニーゼ』が最高賞の東京グランプリと、最優秀女優賞(グロリア・ピレス)の2冠に輝いた。今年のコンペティション部門は、11年ぶりに3作品の邦画が出品されたことも話題を呼んだが、日本勢は無冠に終わった。

 『ニーゼ』は、ショック療法が正しいものとされ、暴れる患者を人間扱いしない精神病院に着任し、保守的な業界の常識に正面から立ち向かう女性精神科医の苦闘をストレートに描いた感動の実話。主人公ニーゼを演じたグロリア・ピレスは、40年以上のキャリアを誇るブラジルを代表する女優の一人で、メガホンを取ったホベルト・ベリネール監督にとって本作は2作目の劇映画となる。

 審査委員長を務めた『X-MEN』シリーズのブライアン・シンガー監督は「映画はファンタジーだろうと実話だろうと観客が本物だと思うことが大事。それを考えたとき、この作品には必要な要素全てが含まれていた」と本作を評価。製作に13年を費やしたというベリネール監督は「ニーゼは偉大な革命家ですが、彼女を知っている人は少ない。だからわたしは彼女を世界に紹介したかった」と作品に懸けた強い思いを語った。

 日本からは今年、竹内結子と橋本愛が初共演した『残穢【ざんえ】−住んではいけない部屋−』、オダギリジョーがフランスを中心に活動した日本人画家・藤田嗣治にふんした『FOUJITA』、人間と本物のアンドロイドが共演した『さようなら』がコンペティション部門に選出されていた。

 セレモニーには今年新設された“ARIGATO(ありがとう)”賞(日本映画界に目覚ましく貢献した人に、感謝の意を表して贈られる賞)を受賞した樹木希林、広瀬すず、リリー・フランキーら、クロージング作品『起終点駅 ターミナル』の佐藤浩市、本田翼、尾野真千子らも登壇した。(編集部・中山雄一朗)

受賞結果は以下の通り。
<コンペティション>
■東京グランプリ
『ニーゼ』(ブラジル)

■審査員特別賞
『スリー・オブ・アス』(フランス)

■最優秀監督賞
ムスタファ・カラ監督 『カランダールの雪』(トルコ=ハンガリー)

■最優秀女優賞
グロリア・ピレス 『ニーゼ』(ブラジル)

■最優秀男優賞
ローランド・ムーラー、ルイス・ホフマン 『地雷と少年兵』(デンマーク=ドイツ)

■最優秀芸術貢献賞
『家族の映画』(チェコ=ドイツ=スロベニア=フランス=スロバキア)


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