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塚本晋也『野火』5月ソフト化でさらに全国へ 『鉄男』など代表作も初ブルーレイ化(1/2)

塚本晋也『野火』5月ソフト化でさらに全国へ 『鉄男』など代表作も初ブルーレイ化
『野火』が現在も全国で上映中の塚本晋也監督

 昨年7月25日に公開されて以来、現在も各地で劇場上映が続く塚本晋也監督作『野火』ブルーレイ&DVDの5月12日発売が決定、「できるだけ劇場で観てほしい」という思いを持つ塚本監督が、ソフト化への思いを語った。

 本作は、作家・大岡昇平の同名小説を映画化した戦争ドラマ。塚本監督が二十数年にわたって映画化を希望し、製作・監督・主演・編集・脚本・撮影を兼任。第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島で、暑さと飢餓で極限状態に追い込まれた日本兵を通して、戦争の恐ろしさを克明に描き出す。公開以来、上映に手を挙げる映画館が相次ぎ、現在までに全国78館で上映。塚本監督は、自ら全国58館を訪れ観客と触れ合った。

 「戦争には近づきたくないという前提の下で、(観客に)いろいろと考えるようになってほしいという願いのもとに作った」という塚本監督は、全国行脚をする中で、これまでの塚本作品の客層とは違う、幅広い年齢の観客と対面。「最初のころは『野火』というのもあり、高年齢の男性が多かった。上映する度に層が広がっていって、子供を持つお母さんや、お子さんがお母さんを連れてきたりといった形で広がっていったのがうれしかった」と語る。

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5月12日発売の『野火』ブルーレイ 一人でも多くの人に観てもらいたいという思いが込められている (C) 2014 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

 発売まで時間あるのも、「できるだけ劇場で観てほしい」という思いから。全国行脚の中、地域で1館しか映画館がないという場所も訪問したという塚本監督は、「それでも全国津々浦々まで『野火』を届ける為にも、是非ともDVD&Blu-ray化したいと思っていました」と思いを明かす。

 特典映像は、塚本監督が10代で小説と出会い、劇場公開に至るまでを追ったドキュメンタリー。フィリピンにおける戦場の経験者で、現地での遺骨収集事業に携わっていた、故・寺嶋芳彦さんが自身の戦争体験を語るインタビューも収録される。

 インタビューは2005年に撮影されたもので、「あまりに強烈な話だった」ために記憶が薄れず、映画化にあたっては「聞いた時のことを映画に感じとして入れ込んで作っていた」という監督。だが、改めて映像を見返すと、「もっとすごいことを話されていました。飢餓状態の説明をする時、兵隊さんが水牛を食べるとき、骨以外は全部食べたと聞いたと思っていたのですが、改めて聞いたら骨も全部食べていて、残ったのは一番固い爪(蹄)だけだったという話だとか、思い違いがずいぶんとあって」と述懐。特典は、その貴重な証言のほか、自身のインタビューやフィリピンでの遺骨収集、多くの日本兵が命を落としたカンギポット山(歓喜峰)に登った映像を盛り込んだ映像となる。「全国行脚で僕が口で言ってきたことが、全部本当だったということを実際の映像で観て頂きたい」。


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