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実写化オファーは何度も断った『銀魂』なぜいま実写? 原作者・空知英秋の思いとは

主人公の坂田銀時にふんする小栗旬
主人公の坂田銀時にふんする小栗旬 - (C) 空知英秋/集英社 (C) 2017「銀魂」製作委員会

 週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中の空知英秋による人気漫画を実写化する映画『銀魂』が、この夏に公開される。これまで「銀魂」の実写化の話は何度も上がっていたが、実現には至らなかったという。それが、なぜいま実写映画の製作が叶ったのか、昨年7月にマスコミに公開された『銀魂』の撮影現場にて、松橋真三プロデューサーが明かした。

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 原作は2004年に連載が開始し、コミックス累計発行部数5,100万部を突破する人気作。10年以上もの間、愛されてきた「銀魂」の実写映画化は、昨年7月に発表されて以来、ファンの関心の的だ。原作は完結に向かっているとされ、1月よりテレビアニメシリーズ第4期の放送がスタートするなど、実写化を含め盛り上がりを見せる「銀魂」。

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 そもそもどのようにこの実写化は実現したのか。松橋プロデューサーによれば、過去に幾度となく「銀魂」の実写化の企画が集英社に提案されてきたという。だが、それらはすべて断られてきた。その理由は、原作者の空知および編集部の面々が「銀魂」というコンテンツをとても大切にしており、「簡単に実写化してはならない」という思いがあったから。「また聞きですが、すごい製作費、すごいキャストでの企画もあったそうです」と松橋は語る。

 それゆえ、監督&脚本・福田雄一でという話を松橋が提案した際にも「いままで『銀魂』実写化の話は全部断っているので難しいと思いますよ」と言われたという。その流れを変えたのが空知だった。「空知先生が『私の作品を作るのであれば、やれる人って福田雄一くらいしかいないんじゃないの』とおっしゃったそうで、『福田雄一さんだったら可能性がありそうです』と集英社さんから連絡をいただきました。そして、福田雄一でやりますと企画書を持ち込んだところ、『福田さんであればやってみましょう』というお話になり、実現したという流れです」。

画像テキスト
主人公らが暮らす建物のセット - (C) 空知英秋/集英社 (C) 2017「銀魂」製作委員会

 福田監督本人の話ではなんでも、空知は福田が手掛けたテレビドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズが始まった際に“絶対成功しない”“こんなコスプレ丸出しのもので笑いなんかできるわけがない”と思っていたものがあれよあれよと成功したことから、空知と担当編集の間で「この人(福田監督)だったら『銀魂』実写できるかもね」と話題に上ったことがあったのだとか。福田監督と対面した空知は「お待ちしていました」と福田を迎えたという。

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 人気漫画が次々と実写化される風潮の中、原作ファンの理解はなかなか得られないのが現状だ。『銀魂』においても、実写化が発表されたときには否定的な意見が見受けられたが、そこでも空知が寄せた「メンバーが豪華だろうと原作が原作ですから基本泥舟。全員銀魂と一緒に死んでもらう」「漫画の実写化はイメージと違うと叩かれるのが常ですが、もう今さら何をやっても読者の皆さんの『銀魂』のキャラ像はブレないと信じていますし、ここに集まってくれた方々はそういう覚悟もした上で、それでも泥舟でもいいから銀魂に乗りたいと言ってくれた方々ですから、そんな人たちの作るまた別の形の銀魂ならコケてもいいから見てみたいな、見てもらってもいいかなと思ったのが実写化をうけた僕の率直な気持ち」などというコメントが多くのファンに実写化を受け入れさせた。映画『銀魂』の裏には確かに原作者・空知の存在がある。(編集部・小山美咲)

映画『銀魂』は7月14日公開

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