実写『ブルーロック』原作者が映画化に求めた条件

(C) 金城宗幸・ノ村優介/講談社 (C) CK WORKS

 累計発行部数6,000万部を突破するサッカー漫画を、高橋文哉主演で実写映画化した『ブルーロック』(公開中)。実写化にあたって原作者とはどのようなやりとりがあったのか。プロデューサーの千田幸子が語った。

実写『ブルーロック』【場面写真14点】

 本作は、日本をサッカーワールドカップ優勝に導くストライカーを育成するため、日本フットボール連合が立ち上げた“青い監獄(ブルーロック)”プロジェクトを舞台に、全国から集められた300人の高校生FW(フォワード)たちが熾烈なサバイバルを繰り広げる物語。主人公の潔世一に高橋がふんし、櫻井海音(蜂楽廻役)、なにわ男子高橋恭平(千切豹馬役)、&TEAMK(凪誠士郎役)、綱啓永(御影玲王役)、野村康太(國神錬介役)、青木柚(五十嵐栗夢役)、西垣匠(成早朝日役)、倉悠貴(吉良涼介役)らが出演する。

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 実写化については基本はお任せだったものの、金城宗幸(原作)・ノ村優介(漫画)から初めに要望を受けたのが「決して単なる仲良し青春映画にはしないこと」だったと千田Pは振り返る。

 「金城宗幸先生、ノ村優介先生は今回の実写化をとても喜んでくださっていて、映画のことは映画のプロにお任せしますというスタンスだったのですが、最初にひとつだけ言付かったのは “決して単なる仲良し青春映画にはしないでください” ということでした。“エゴイストたちの決死の覚醒を、脳汁がドバドバ放出されるような熱をもって描いてほしい。そこは同じ気持ちでいてくれるでしょうか?” という確認があり、我々もまさにその部分に惹かれていたので、自信を持ってこの原作をお預かりできるなと確信しました」

 金城、ノ村は脚本段階から関わったといい、映画オリジナルのシーンも生まれた。

 「己の人生をエゴ全開で切り拓かんとするときのアドレナリンの爆発。脚本段階から両先生には細かく見ていただき、各キャラクターの台詞回しなど、作品愛溢れるアドバイスをたくさんいただけて、ご一緒できた喜びを幾度となく感じました。実はエンドロールが流れる直前に、凪誠士郎が潔にかけるある言葉は金城先生に考えていただいた本作オリジナルのもの。是非注目していただけたら嬉しいです」

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 映画の目玉となる各選手の“スーパープレー”。実写化の参考になったのが、井上雄彦の大ヒットバスケットボール漫画に基づくアニメーション映画『THE FIRST SLAM DUNK』(2022)だった。
 
 松橋真三プロデューサーはその意図を「サッカー表現についてのアイディアや試合中でのドラマの見せ方は、『THE FIRST SLAM DUNK』が大変参考になりました。あの作品も高校生たちがプロのバスケットボール選手のようなことをやってはいるけれど、例えば『少林サッカー』のような人間離れした特殊なプレーをしているわけではない。生身の人間ができるギリギリのところを攻めるアプローチが実写でもできたら、世界でも通用する作品になるのではないかと思ったのです」と説明。

 千田Pは「トップレベルのプロのサッカー選手なら理論上は可能な動きです。そうでないならやっぱり漫画やアニメの方が適当だということになってしまうので、実写で見せて格好良い表現方法を突き詰めることのできる『ブルーロック』は、原作としてとても魅力的でした」とあくまでリアリティーを重視したことを語っている。

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