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『Mr.ノーバディ』がストレス発散ムービーと話題!人気の理由は?

映画『Mr.ノーバディ』より
映画『Mr.ノーバディ』より - (C) 2021 Universal Pictures

 さえない中年男の“覚醒”を描いた『Mr.ノーバディ』(上映中)が、「ストレス発散ムービー」としてクチコミや映画レビューサイトなどで高い評価を受けている。

【動画】1対5の壮絶バスファイトシーン

 本作は、郊外にある自宅と職場の金型工場を往復する判で押したような日々を送る中年男ハッチ(ボブ・オデンカーク)を主人公にした物語。妻とは倦怠期に陥り、息子からも軽んじられ、優しく接してくれるのは幼い娘だけ。いつもしょんぼりとした彼が、ある日強盗に押し入られ犯人を逃したことをきっかけに、平穏だった日常を一変させていくこととなる。キアヌ・リーヴス主演の『ジョン・ウィック』シリーズなどのデレク・コルスタッドが脚本を務め、『ハードコア』のイリヤ・ナイシュラー監督がメガホンをとった。

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 全米ボックスオフィスランキング(3月26日~3月28日)では初登場1位。日本では、土日2日間(6月12日~6月13日)の全国映画動員ランキングで初登場10位に。全国186館・186スクリーンで公開され、5万1,972人の動員、7,075万370円の興行収入をあげた(6月15日時点)。客層の男女比は8対2。20代から60代まで幅広いが、最も多いのが30代、50代の男性一人客。映画レビューサイト「Filmarks(フィルマークス)」では5つ星中4つ星、Yahoo!映画レビューでは5つ星中4.18の高評価(いずれも6月16日時点)だが、主演のボブ・オデンカークは日本ではまだ知名度が高くないにもかかわらず、なぜここまでウケているのか。

 映画レビューサイトへの投稿などを見ると、“残念”な主人公が日頃のうっ憤をはらすかのように強者どもをばっさばっさと倒していく単純明快さに反応している人が多く、スピーディーなテンポも相まって「何も考えずに楽しめる」「スカッとする」「爽快」「痛快」「ストレスが吹き飛ぶ」といった感想が並ぶ。また、長年の“ブランク”のせいか完全無敵というわけではなく時にダメージも受けながらの応戦もまた親しみがわくようだ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズなどのクリストファー・ロイドがハッチの父親で“おいしい役”を演じており、ハッチと同様、羊の皮を被った狼といった感のギャップあふれるキャラクターがウケている。

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怒ったらこうなります……

 そして容赦ないバイオレンス描写。先ごろWEBで公開された本編映像では、ハッチが路線バスで居合わせたチンピラ5人を相手に大乱闘を繰り広げるシーンが一部公開。ハッチがタチの悪いチンピラたちに「お前らをブチのめす」と宣戦布告。嘲笑する彼らを素手で叩きのめしていくさまが痛快だ。全編、肉弾戦、銃撃戦、カーチェイスなどアクションシーンがてんこ盛りで、『ホーム・アローン』的な展開も。一方、鬼気迫る表情で「猫ちゃんのブレスレットを返せ!」と言ったりするユーモアも癒しになっているようだ。

 主人公が「ただ者じゃなかった」ストーリーだけに、タイトルの『Mr.ノーバディ』の意味を分析する声も多く挙がっている。

 主演のボブ・オデンカークは、米の長寿コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」などで知られるコメディアン。放送作家、映画監督、プロデューサーなど多岐にわたって才能を発揮している。日本では大ヒットドラマ「ブレイキング・バッド」の弁護士ソウル・グッドマン役で脚光を浴び、このキャラクターを主人公にしたNetflixオリジナルシリーズ「ベター・コール・ソウル」も好評で現在シーズン5まで配信中だ。そのほか、スピルバーグの映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2018)、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2020)などがある。(編集部・石井百合子)

公共の場を荒らすチンピラに怒りの鉄槌!『Mr.ノーバディ』本編映像 » 動画の詳細
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