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一足早く豪華キャスト&スタッフを直撃!クリストファー・ノーラン監督最新作『インターステラー』リレーインタビュー

 クリストファー・ノーラン監督が『ダークナイト』シリーズ完結後、初めて手掛けたSF映画『インターステラー』が11月22日に公開される。秘密主義で知られるノーラン監督らしく、物語の詳細はこれまでに公開された三つの予告編からうかがい知ることしかできないが、シネマトゥデイでは一足早くマシュー・マコノヒーアン・ハサウェイジェシカ・チャステインという豪華キャストとノーラン監督の妻にしてプロデューサーのエマ・トーマスを直撃! 映画ファンを惹(ひ)き付けてやまないノーラン監督最新作の秘密をリレーインタビュー形式で4回にわたってお届けします。(取材・文・構成:編集部・市川遥)

第1回 プロデューサー エマ・トーマス
『フォロウィング』『インセプション』『ダークナイト』シリーズなど数々のノーラン監督作のプロデュースを務めてきたエマ。1997年に結婚したノーラン監督との間に4人の子供を持つ母でもある。

クリストファー・ノーラン監督
秘密主義で知られるクリストファー・ノーラン監督

Q:ノーラン監督の秘密主義は徹底しています。家でも秘密主義なのですか?

 ハハハ。そうじゃないと願いたいわ。だってわたしは彼と結婚したのよ(笑)。クリス(ノーラン監督)はとても気難しくて、冷たくて、真面目だって誤解されているのかも。でも彼は全くそんなことないの(笑)。家では全然違うわね。仕事場でもそうじゃないと思うけど。

Q:プロデューサーとして情報が漏れないようにコントロールするのは難しくないですか?

 とても難しいわ(笑)。でも、おかしいわ。みんないつもクリスがどれほど秘密主義かという話をするんだけど、他の映画監督と比べてそんなに秘密主義だとは感じないわ。J・J・エイブラムスもとても秘密主義よ。わたしたちの願いは、観客が初めて映画を観に行くとき、わたしたちが観てほしいと思ったものしか観ていないということなの。わたしたちは予告編に何を入れるかをすごくよく考えて決めるのよ。あまりネタをばらしたくなくて、どんな映画なのかというテイストだけを知ってほしい。でもウェブサイトが出現して以来、現代でこういうことをするのはものすごく難しい。人々はとても映画に興味を持っているし、今は誰もがカメラが付いた携帯電話を持っているから。

 でも『インターステラー』を製作していて、事情が少し変わってきていると感じたの。人々は、フィルムメーカーがそういうふうに映画を届けたいと表明したとき、それに敬意を表するようになり始めているように感じるわ。もしかしたらそれはわたしたちが撮影している場所のせいかもしれない。外で、公衆の前で撮影しているわけじゃないからね。でも間違いなく『ダークナイト ライジング』に比べて簡単だったように感じるわ。バットマンが出てこない分、人々の関心が低いのかもしれないけど(笑)。

Q:主人公クーパーにマシュー・マコノヒーをキャスティングした理由は?

 わたしたちはマシューが主演した『MUD マッド』を公開される前に観ていたの。とてもラッキーだったわ。彼が素晴らしい役者だということはわかっていたけど、あの映画を観て、役者としての彼に対する見方が大きく変わった。当時、わたしたちは本作の企画開発をしていて、観客をいざなうことができるキャラクターを演じられる役者を探していたの。かなり大きな問題や重いコンセプトを扱っている映画だから、観客が親近感を持つような役者がとうしても必要だったのよ。

 それから、あのキャラクターについては……。彼は興味深い人なの。いろんなことをしているのよ。パイロットだしエンジニア。それに家族を大事にしている人で、今の世界の状況のために、農夫をやらないといけないの。それで、わたしたちは、マシューならこういう全てのものになれると感じた。だから、彼がやるって同意してくれてラッキーだったわ(笑)。

Q:アン・ハサウェイジェシカ・チャステインについてはどうですか?

 アンとは以前仕事をしたことがあるから(『ダークナイト ライジング』)、彼女がどれほど素晴らしい才能を持っているか知っていたわ。キャスティングしたのは、とても強い女性で、科学者の役。アンの素晴らしいところは、観客を惹(ひ)き付けて、物語にいざなうことができるところよ。彼女は、科学者のコンセプトを理解する頭脳がないとかそんなことを言っていたけど、そんなのはナンセンス。彼女は観客に、彼女は科学者だと完璧に信じ込ませることができるのよ。それからジェシカもそう。わたしたちは長い間、彼女の映画の大ファンだったの。彼女は何でもできるのよ(笑)。だから、彼女に出てもらえてとてもうれしかった。今回は、素晴らしい女性の役どころがある素晴らしい脚本。悲しいことに、そういうのはハリウッドでは珍しいことよ(笑)。だからこそ、二人に出てもらえてとてもラッキーだったわ。

Q:脚本といえば、当初『インターステラー』を手掛けていたのはスティーヴン・スピルバーグ監督ですよね。その後、ノーラン監督に代わったわけですが、本作にはスピルバーグ監督のDNAが残っていると思いますか?

 間違いなく残っていると思うわ。わたしたちが最終的に撮影に使うことになった脚本はスピルバーグ版とは全然違うの。なぜなら、クリスには彼が考えていたプロジェクトがあって、彼はそれとスピルバーグのものと、ジョナ(サン・ノーラン)の脚本の草稿を組み合わせたのよ。だから、プロット的には、かなり違うけど、間違いなく、スピルバーグの映画の感じがあるわ。『未知との遭遇』に似たフィーリングがある映画だと思う。

Q:宇宙が舞台ということで何か特別な難しさはありましたか?

 宇宙を舞台にした映画を作る上で最大のチャレンジは、常に無重力という点だと思うわ。実際には重力のあるところに居ながら、映画で無重力を描くのは最も難しいことの一つだと思う。わたしたちはラッキーなことに『インセプション』(ジョセフ・)ゴードン=レヴィット演じるキャラクターの居る場所が突然無重力になるというシーンをやったの。だから、そういうのを撮影するのに使うリグを使って撮影した経験があったのよ。クリスのアプローチは、ビジュアルエフェクトを多用した『ゼロ・グラビティ』と全く違うものだった。彼らは無重力について素晴らしい仕事をしたけど、クリスは実際にそういう環境を作ってそこで撮影するのが好きなの。だから、役者たちはピンが突き出たハーネスを着けてワイヤーにぶら下がっていた。恐ろしい拷問の装置みたいだったわ。また、映画の科学的な側面は、(宇宙論の研究者である物理学者の)キップ・ソーンの科学にとても忠実。彼は、わたしたちが宇宙をどう表現するかといったところにまで密に関わってくれたのよ。

Q:ほかにノーラン監督らしいアプローチはありましたか?

 ロサンゼルスに居たんだけど、寒い場所を舞台にしたシーンがあったの。大抵の監督は、多分ポストプロダクションのときに「白い息」を足すだけでしょうね。でもわたしたちは、ダウンタウンの冷凍倉庫の中にセットを作って、そこで撮影したの。こういう点は、クリスのプラクティカルなアプローチがどういうものかを示していると思うわ(笑)。

映画『インターステラー』
映画『インターステラー』よりマシュー・マコノヒー演じる主人公クーパー

Q:ノーラン監督は自身が育ったブロックバスター映画の黄金時代を『インターステラー』で取り戻したいと語っていました。

 彼にとってとても重要なことの一つは、自分たちの子供たちのために映画を作るということなの。わたしたちが子供たちの年齢のころに、こうした映画を観ていたのよ。『未知との遭遇』は素晴らしい映画だわ。こうしたファミリー映画の全てがね。でもファミリー映画は何か違うものになったように感じるの。今では、ファミリー映画はアニメーション映画なのよ。クリスがこの映画でぜひやりたかったことは、この映画を観て興奮するのに大人である必要がないということなの。子供である必要もない。彼は観客にユニバーサルなインパクトを与えたかったのよ。この映画を観るとき、観客はそういうものを感じると思うわ。この映画は、本当に誰もが楽しめるし、大人であろうと、子供であろうと、親であろうと、親でなかろうと、インパクトを与えることができると思う。この映画の全体にわたるテーマはユニバーサルなものよ。彼はそういうことを願っていると思うわ。そして、それを達成することができたと思うの。

映画『インターステラー』は11月22日より全国公開
映画『インターステラー』公式サイト
(C) 2014 Warner Bros. Entertainment, Inc. and Paramount Pictures. All Rights Reserved.

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