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ウォーキング・デッド

■「ウォーキング・デッド」シーズン5現場潜入レポート!

 ゾンビパニックを扱ったサバイバルドラマとして大人気の「ウォーキング・デッド」待望のシーズン5がついにFOXでスタート。10月12日の全米におけるプレミア放送では、1,730万人の平均視聴者を獲得。昨年同シリーズがプレミアで作った記録を100万人以上も上回るシリーズ最高の数字となった。

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新シーズンで、アクション・ヒーロー度がさらに増したリックとダリル。© 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

この初回放送では、シーズン4の終わりに、生存者たちの聖域といわれたターミナス(終着駅)でとらわれの身になったリックたちの脱出劇と、ターミナスがいかに地獄のサンクチュアリであったかが描かれる。このシリーズに欠かせない血みどろ描写は一層過激になり、テレビとは思えないアクションが満載。最後に希望を抱かせる内容で、ファンの期待を裏切らない見事な仕上がりとなっている。先月の終わり、この、アメリカで今最も熱いテレビシリーズの撮影が行われているアトランタを訪問。キャストやスタッフが、シーズン5の見どころを語った。

■まるでゾンビ?撮影現場にはファンが殺到!

 アトランタ市内から南に向かって、45分ほど車を走らせた位置にある郊外の撮影現場では、すでにシーズン後半のエピソードの撮影が行われていた。

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シーズン3で、ガバナーが支配するウッドベリーの町として使われたセノイア。 / セノイアのメインストリートにある人気ミュージシャン、ザック・ブラウンのレストランで食事をしたが、タコスが絶品だった。(C) Yoshifumi Hosoya

 その様子については、まだ明かすことはできない。この取材にあたっては、もしネタバレするような記事を書いて番組にダメージを与えた場合、プロデューサーや番組側に賠償として100万ドル(約1億円・1ドル100円計算)を支払うという契約書に、冗談ではなく本当にサインさせられたのだ。

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「ウオーキング・デッド」ストアの店内。ここでしか買えないオフィシャル・グッズが売っている。(C) Yoshifumi Hosoya

 現場は、シーズン3に登場するウッドベリーのロケ地にもなったジョージア州セノアというおしゃれな町の近く。セットの入り口付近には、現場見学に来たファンの車が交通の邪魔にならないようにパトカーに乗った警官が常駐。また現場周辺には、「出演者たちは、あなたたちのサインのリクエストには一切応えません」といった内容のプラカードがあちこちに立てられ、キャストたちからサインをもらおうと出待ちをするファンをけん制していた。

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ストアの地下には、撮影で使われたセットなどが設置され、ちょっとした「ウオーキング・デッド」ミュージアムとなっている。(C) Yoshifumi Hosoya

■ダリルの恋も描かれる?ノーマン・リーダスが証言!

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最近、ファンが描いたダリルのアートを集めた「Thanks For All the Niceness」という本を出版したノーマン・リーダス。リーダス自身が選んだ100枚以上の作品が収められているという。(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

 そんな厳戒体制の中、撮影の合間を縫って取材に応じたのが、キャストの中でダントツにファンレターの数が多いという人気者、ダリル役のノーマン・リーダス。昨年の現場取材では私服姿だったが、今回は薄汚れた顔のワイルドなダリルのまま登場。鍛えられた二の腕は、番組で見る以上にたくましさを感じさせる。

 今シーズンの撮影についてリーダスは、脚本を読むことを一番楽しんでいるという。「クレイジーな内容で実に見事だ。とてもよく考えて書かれている。脚本家のスコット(M・ギンプル)は本当に素晴らしい仕事をしているよ。 「このシーズンは今まででベストだ。毎シーズン同じことを言っている気がするけど、本当にそう感じるよ。かなり先の展開まで頭に入れながら、脚本が本当によく練られている。シーズンごとにシリーズがどんどん良くなっていると感じるね」。

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シーズン5で、「今まで最もハードコアで残忍で、最もエキサイティングなやり方でゾンビを殺した」とリーダスは語る。(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

 今でもダリルを演じながら彼の新しい面を発見するといい、「ダリルは正直なキャラクターだよ。思ったことをそのまま言うしね。彼には何の駆け引きも必要ない。ぜひ友達にほしい男だ。ゾンビが登場する世界の終わりで、彼はいつも自分が信じるもののために戦っているんだ」と語ったリーダス。

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ゾンビはどれも似たように見えるが、毎回違うゾンビになるよう工夫が凝らされているようだ。(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

 昨シーズンでは、そのダリルとシーズン2から登場したベス(エミリー・キニー)との関係が恋愛に発展しそうな気配があったが、今シーズン、二人の関係は新たな展開を見せるのだろうか。「ダリルも、(ベスに対して)何かを感じたと思うけど、彼はこれまであまり女性を相手にしてこなかったから、多分それが何か自分でもわからなかったんじゃないかな。彼はキャロルに対しても何か心が通じ合うものを感じていた。彼女には彼に似た部分があるしね。多分、彼にはキャロルの方が合っているかもしれないけど、誰か女性と関係を持つことにダリルの心構えができているかどうかはわからない。でも絶対にそういったことがないとは言わないよ」。

■グレンがリーダーに?スティーヴン・ユァンが分析!

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「この番組に素晴らしいスペシャル・エフェクトのスタッフがいてくれるのは本当にあり難い。そういったことを実際目の当たりにするのは、演技をする上でとても役立つよ」(by スティーブン・ユアン)(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

 シーズンごとに確実にたくましさを増しているのが、グレンを演じるスティーヴン・ユァン。彼自身が感じているシーズン5のテーマについて「それはこのダークな世界で生きていく上での葛藤(かっとう)だね。この世界で生きていくためには、人間を信じるという希望的な考えか、荒廃した野蛮な考えを抱くことになるんだ。グレンは今、その間のどこにリアリティーがあるかを見極めようとしている。これまで、グレンが生存者たちのリーダーになり得るのかを問うエピソードもあったが、今シーズンでは、彼がまたみんなをリードしていく状況になる。彼は間違いなく(グループの中で)昇進しているといえるね」。

 「ウォーキング・デッド」の爆発的人気に、最初はとても驚かされたというユァン。シーズン5を撮影中の今、1からのオリジナルメンバーとして、この番組の魅力をどう捉えているのだろうか。「今世界のつながりは、インターネットのおかげでかつてないほど密接になったけど、ニュースなどを見ていると悲惨な状況にあるように感じる。今が、これまでの歴史の中で、最も悲惨な時代なのかどうかはわからないけどね。この番組は、そういった時代においてカタルシスを体験するのにパーフェクトな番組なんだと思う。『世の中が終わることはあるのか、もし終わるとしたらどうなるのか? どんな人がそこにいるのか? 自分ならこの番組の誰と同じ道を歩むことになるか?』というようにね」。

■シーズン5はこれまでで最大のスケールに!

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シーズンごとにチャレンジしながら進化し続ける「ウオーキング・デッド」のシーズン5がいよいよスタート!(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

 シーズン1から番組のプロデュースを手掛ける女性プロデューサーのデニース・ハスは、「シーズン5はこれまで以上にスケールの大きなシーズンだ」という。

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ターミナスのリーダーで新たな敵ギャレス(アンドリュー・J・ウエスト)登場。ターミナスでのホロコーストを彷彿させるショッキングなシーンについて、プロデューサーのハスは、「ゾンビは怖い存在だけど、一番恐ろしいのは、この世界で遭遇する他の人たちということなの。そこではサイバイバルという名の元に、いかに人間が残酷になれるかを描いているの」と語る。(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

 「プレミアエピソードはインパクトがないといけないから、アドレナリン全開って感じだった。そのことがこのシーズンを物語っているわ。この番組は、ほとんど半シーズンごとに展開が大きく異なるの。キャラクターたちは成長し、新しい場所に出くわすことになる。そうやって緊張感を持続させるのよ」。

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シーズン5では、ミショーンがどこで、どうやって日本刀を手に入れたかがついに明かされる。シーズン5では、昨シーズンの終わりに登場したタラ、ユージーン、エイブラハム、ロジータら新しいキャラクターの活躍たちも見所。(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.
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「今シーズン、彼女はこのグループ(リックたち)とかなりやりとりすることになり、役に立つメンバーとなるわ。この世界にいる人間は、誇りに思えないことをするけど、それを許してもらい、前に進みながらサバイブし続けるの」(by タラ役のアランナ・マスターソン) / 「今までずっと誰かに守られて来たユージーンは、自分で身を守らないといけないと感じている。いくらエイブラハムが守ってくれているとしても、彼がいついなくなるか分からない。彼自身はもっと自分で戦いたいと感じているんだ」(by ユージーン役のジョッシュ・マックダーミット)(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

 今年の夏はハリウッド映画の興行収入が、昨年より15%以上もダウンしたという。反面、ドラマ界は黄金期を迎えているといわれていて、「ウォーキング・デッド」をはじめとする秀作がめじろ押しだ。わざわざ映画館に足を運ばなくても、映画並みのクオリティーのドラマが自宅で楽しめるという現状が、映画界の落ち込みの大きな原因となっている気がしてならない。「ウォーキング・デッド」も、ホラーというジャンルからなかなかエミー賞などの賞レースには絡まないが、プレミアエピソードの記録的な数字からも、今この作品がアメリカの視聴者に最も支持されている作品の一つなのは明らかだ。

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「僕のキャラクターはシーズンと共に間違いなく成長する。でもリックとエイブラハムの間に問題は起こらない。僕らは違う目的を持っている。ワシントンに向かうという彼の任務の妨げにならなければ、なんの問題もないね。だからリックたちと別れることも、彼にとってはまったく問題にならない」(by エイブラハム役のマイケル・カドリッツ) / 「今シーズンでは、もっとロジータのことを知るようになるわ。そのことを嬉しく感じている。この番組のスタッフは、(新メンバーの)私を暖かく受け入れてくれたわ。スタッフを信頼出来るというのはとても大事なことなの。一歩間違えば、現場で怪我することも起こりうるしね。でもこの前現場で、私の誕生日をみんなが祝ってくれた時、とても驚かされ感動してしまったわ」(ロジータ役のクリスチャアン・セラトス)(C) 2014 AMC FILM HOLDINGS LLC. ALL rights reserved.

 シーズン5にも、ゾンビの治療法の鍵を握るユージーンがワシントンにたどり着くことができるのか、そしてリックやダリルはその手助けをするために一緒にワシントンに向かうのか、それともついに安住の地を見つけることになるのか? と気になる展開が満載。シリーズ全体の中で大きな山場となりそうな予感がする。最後に、リーダスから、日本のファンに向けたメッセージをもらったのでお伝えしよう。

「コンニチワ、ジャパン! リーダスだよ。日本にまた行くのが待ちきれない。日本は大好きなんだ。シーズン5は今までで最高のシーズンになっているから、せひみんなで観てね!」。


海外ドラマ「ウォーキング・デッド」シーズン5はFOXチャンネルで放送中(毎週日曜よる10時~)
オフィシャルサイト

取材・文:細谷佳史

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