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ミシェル・ゴンドリーが新作語る「巨額のオリジナル作品を微々たる予算でリメイク!」

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奇才? ミシェル・ゴンドリー
奇才? ミシェル・ゴンドリー

 常に個性的な映画を作り続ける『エターナル・サンシャイン』の 監督ミシェル・ゴンドリーが、ニューヨークのアップル・ストアで新作『ビイ・カインド・リワインド』(原題)について語った。同作は、脳を磁化してしまった男(ジャック・ブラック)が、友人(モス・デフ)の働くビデオ屋で何気なく触れたテープを全部破壊してしまう。あわてふためいた二人は、店で最も忠実な常連客で、やや痴呆症気味の女性(ミア・ファロー)の失われた映像を取り戻そうと、自分たちでリメイク作品を製作し始めるという話。

 この作品が生みだされた経緯についてゴンドリー監督は「だいぶ前の話になるけれど、パリの郊外で廃墟となった映画館をよく見たんだ。ちょうどその時に、アイデアが思い浮かんだんだ。それは、映画館の近所に住む人たちを集めて、毎週ホームビデオを作るということ。それぞれ順番に製作したり、出演して、自分たちの姿をその廃虚となった映画館のスクリーンで観るんだ。その時に、そのコミュニティーで出演していない人たちがお金を払って観ることで、その貯まったお金を次回作の製作費に回して、映画を作ったり、観たり……と繰り返すことができる。もっとも技術やクオリティーは良くはないけどね……。(取材・文:細木信宏)

 それと、もう一つの製作のきっかけは、最近リメイク映画の製作が多いけど、必ずと言っていいほど、リメイク作品の製作費が、オリジナル作品より高いよね。そこで、僕は逆手をとって、巨額のオリジナル作品を微々たる予算で製作するという発想を思いついたんだ」と語った。キャスティングについては「ジャックは、結構前からの知り合いで、ずっと一緒に仕事をしたいと思っていたんだ。モスは、僕が監督した『ブロック・パーティー』でデイブ・シャペルに紹介され時に、僕が感じた印象は、面白く、政治的活動もしているカリスマ的な存在だということ。そして、この二人を合せると、まるでマジックのように、いつも何か予期せぬことが起きそうだろう?(笑)」と語ってくれた。この映画は、ニュージャージー州で撮影されていて、サンダンス映画祭で公開、2月下旬全米公開される予定予定だ。

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