[シネマトゥデイ映画ニュース] 14日、忠臣蔵でおなじみの赤穂浪士四十七名の中で、生き残った二人の男の生きざまを描く映画『最後の忠臣蔵』の撮影現場がマスコミに公開された。討ち入り前日に逃亡した男・瀬尾孫左衛門を演じる主演の役所広司と、討ち入りの実情を後世に伝えるためにあえて生き残らされた男・寺坂吉衛門を演じる佐藤浩市が、京都・落合の山中での撮影に参加していた。
12月14日は、くしくも赤穂浪士が吉良邸に討ち入りをした日。この日の撮影は、二人の斬(き)り合いの後、逃げてきた孫左衛門(役所)が橋の下に隠れ、橋の上から吉衛門(佐藤)が姿の見えない孫左衛門に心の内を吐露するというシーン。佐藤にとっては見せ場となる、重要なシーンだ。朝7時からの撮影で、俳優陣は6時前に入って準備をしていたそう。山奥の川のほとりというロケーションで、冷たい風が吹く中、役所と佐藤は炭火で暖を取りながら撮影に臨んでいた。
杉田成道監督が自ら「カット数が多いから役者は大変じゃない?」と言う通り、同じシーンのさまざまなカットを何度も何度も撮影している。橋の上から大声で語り掛ける佐藤と、それを橋の下でじっと聴く役所。佐藤のセリフに反応する役所のアップを撮るために、佐藤も長いセリフを何度も最初から演じていた。役所もセリフこそないものの、佐藤のセリフに応じて鬼気迫る表情を見せる。役所も佐藤も異口同音に「杉田監督は粘るから」と言っていたが、寒さもものともせず、よい映画を作るために、二人の俳優が意識し合って切磋琢磨(せっさたくま)していく様子は、二人の役者としてのプロ根性を感じさせた。
生き残った二人の赤穂浪士の忠誠心と、一人の少女の淡い思いを描く『最後の忠臣蔵』。日本を代表する二人の名優が演技合戦に静かな火花を散らす本作、見逃せない作品になりそうだ。
映画『最後の忠臣蔵』2011年正月第二弾全国公開
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