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想像を上回る過激な暴力シーンに会場からうめき声!イ・ビョンホン出演のサスペンス映画に賛否

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「悪魔を罰するために、完璧な復讐を試みた男が、彼自身が悪魔に変わっていく物語を見せたかった」とキム・ジウン監督
「悪魔を罰するために、完璧な復讐を試みた男が、彼自身が悪魔に変わっていく物語を見せたかった」とキム・ジウン監督 - Photo:Harumi Nakayama

 韓国俳優イ・ビョンホンチェ・ミンシクが対決するサイコサスペンス映画『アイ・ソウ・ザ・デビル』(英題)が第58回サンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門で現地時間18日、上映された。同作品はすでに韓国で公開されたがあまりにも過激な暴力シーンが満載のため賛否両論を巻き起こしたが、今回の上映は韓国では自主規制してカットした場面も含む完全バージョン。映画祭のプログラムにも「過激な暴力を含む」と警告が記載されていたが、想像を上回るシーンの連続に、プレス試写では「おぉ~!」「ノ~!」のうめき声や悲鳴はもちろん、見るに耐えられず途中退場する人が続出し、映画祭一番の問題作となっている。

映画『グッド・バッド・ウィアード』場面写真

 映画祭には、前作『グッド・バッド・ウィアード』が海外でも好評だったキム・ジウン監督のみが現地入り。この日行われた記者会見でも暴力描写についての質問が相次いだが「悪魔を罰するために、完璧な復讐を試みた男が、彼自身が悪魔に変わっていく物語を見せたかった」と説明。また、キム監督と言えば『クワイエット・ルーム』や『スリー/臨死』など韓国ホラーの旗手として知られ、これまでも血生臭い映画を数々発表しているが、昨今話題の猟奇的殺人事件を扱った『ソウ』や『ホステル』の影響を問われると、「『ホステル』は途中で見るのを止めたよ。あまりにも暴力描写がすご過ぎて」と淡々と語り出し、それ以上の作品を作った監督からの思わぬ発言に記者から笑いが起こった。

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 同作品の担当者によると、日本での公開については現在、複数の配給会社と交渉中だという。担当者は「カット版で上映するか、完全版かは日本の会社次第。我々は、2つのバージョンを用意しています」とアピールしていた。

 また会見でキム監督は、1970年に製作されたフランチ・ノワール『はめる/狙われた獲物』(クロード・ソーテ監督)のリメイクをフランスの制作会社で企画中であることを明かした。撮影は来年の冬で、北米でのロケを予定しているという。キム監督は「主演にはハビエル・バルデムにお願いしたい」とバルデムの故郷でラブコールを送った。(取材・文:中山治美)

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