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木村祐一、震災後「無力感にさいなまれ涙が出た」、妻の実家が福島の 陣内孝則「いまは日本全体が“家族”」

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被災者への思いを語った陣内孝則、木村祐一、南野陽子
被災者への思いを語った陣内孝則、木村祐一、南野陽子

 第3回沖縄国際映画祭で、キム兄こと木村祐一にとって3作目となる監督作『オムライス』の舞台あいさつが行われ、木村監督、南野陽子陣内孝則をはじめとするキャストたちが登壇した。

 日本に大きな傷跡を残した東北地方太平洋沖地震について、木村は「地震があったとき、実はまだこの作品の編集作業をしていました。この映画が完成したところで意味はあるのだろうかと、無力感にさいなまれながら、訳もなく涙がでたことが何度もありました」と震災直後の複雑な心境を語った。しかし、そうして迎えた初めての試写で、スタッフの笑い声が聞こえたとき、救われたような気持ちになったといい、会場を埋め尽くした満員の観客に「本当に大変なときですが、皆さん楽しんでください」と語りかけた。

 本作には、陣内孝則が父親役を演じていたり、南野陽子がバッファロー吾郎の妻を演じていたりと、たくさんの「家族」が登場する。多くの人が、自分の家族を震災で亡くし、つらく悲しい状況にいる中、監督もキャストも改めて家族というものの大切さを実感したという。先日、入籍発表をしたばかりの南野は、「多くの人が夜、目を閉じたときに家族との何気ない会話を思い出したり、つらい、つらい思いをしていると思います。わたしも数日前に家族を持ったばかりですが、大事な人を失うつらさは本当に計り知れません。阪神大震災から16年たったいま、神様はなぜ……と何度も問いかけてしまいます」と被災地の人々への思いを伝えた。

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 また、妻の実家が福島にあるという陣内は、「ご家族を目の前で亡くされた方々の悲しみを考えると本当に言葉が出ません。妻が親戚に聞いた話では、家が倒壊し大変なことになっていても、近所の人同士が助け合っている、ということです。日本全体に被災地の方々を助けようという気持ちがあり、いまは日本全体が“家族”なんだとつくづく感じます。」と、ゆっくりと言葉を選びながら気持ちを語った。

 22日の開幕から4日目となる沖縄映画祭、多くの人々が会場を訪れ、劇場に設置されたメッセージボードは、被災地への激励のメッセージで埋め尽くされている。木村の語ったように、無力感にさいなまされてしまうことを、多くの人たちが経験しているであろう今だからこそ、被災地の人々が一日も早く笑顔になれるよう、自分たちができることを精いっぱいやるしかない。(編集部・森田真帆)

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