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ヴィム・ヴェンダース&デニス・ホッパーの約30年ぶりにして最後のタッグ作!『パレルモ・シューティング』が日本公開決定!

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ヴェンダース監督と約30年ぶりのタッグを果たしたデニス・ホッパーさん
ヴェンダース監督と約30年ぶりのタッグを果たしたデニス・ホッパーさん - (C) Number 9 Films (Perrier) Limited / Bounty Film Productions Limited 2009

 1977年の映画『アメリカの友人』以来約30年ぶりにヴィム・ヴェンダース監督とデニス・ホッパーさんがタッグを組んだ映画『パレルモ・シューティング』が9月3日より日本公開される。昨年デニスさんが亡くなったことにより2人の最後のタッグとなった本作は、近年はアメリカを中心に活躍していたヴェンダース監督が久々にヨーロッパで撮り上げた、「これぞヴェンダース!」とファンが叫びたくなるようなロード・ムービーだ。

 2008年に製作された本作は、写真家として世界的に成功しながらも、死の強迫観念に取りつかれた男が旅に出るさまを描いたロード・ムービー。近年は映画『アメリカ,家族のいる風景』『ランド・オブ・プレンティ』などアメリカを主な舞台にしてきたヴェンダースが久々にヨーロッパで製作したというだけでなく、故郷のデュッセルドルフを初めて自身の映画に収めた作品として話題になった。そういう意味では原点回帰ともいえる本作は、ヴェンダースの新しい制作会社ノイエ・ロード・ムーヴィーズの最初の映画として製作されており、ヴェンダースの熱意が画面の端々から伝わってくる作品だ。

 その最たる例が、映画『アメリカの友人』以来実に31年ぶりの、そして最後のヴェンダース作品出演となったデニス・ホッパーさんの存在だ。まだ若かりしデニスさんが『アメリカの友人』で見せた怪演は多くの映画ファンの心をわしづかみにしたが、本作で見せる鬼気迫る演技もそれに負けず劣らずのもの。この2年後に実際にがんで亡くなることになるデニスさんが、くしくも本作では主人公にとって「死」のイメージを体現する男・フランクを演じているというのも、何がしかの運命を感じさせる。

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 主人公の写真家を演じているのは、バンドのミュージック・ビデオをヴェンダースが監督したことが縁となり、今回の出演につながったというドイツのロックバンド、トーテン・ホーゼンのフロントマンであるカンピーノ。その妊娠している妻役を撮影時、実際に妊娠8か月だったというミラ・ジョヴォヴィッチが演じている。ほかに出演だけでなく劇中音楽の演奏も担当したルー・リードなど、よりすぐられたキャスト陣は、それぞれがスクリーンの中で異彩を放っており、代表作『パリ、テキサス』に代表されるような、常に異邦人の姿をカメラでとらえ続けてきたヴェンダース監督ならでは世界観を形づくることに成功している。

 本作のワールドプレミアは2008年のカンヌ国際映画祭。そこから3年以上たってからの日本公開は、あきらめかけていたファンにとってはこの上ない朗報だろう。東京・吉祥寺バウスシアターでの3週間限定で爆音レイトショーを皮切りに、大阪・名古屋などでも上映される予定となっている。その独特の世界観が世界中の映画ファンを魅了し続けてきたヴェンダース監督と、『イージー・ライダー』『地獄の黙示録』など個性俳優として確固たる地位を築いてきたデニスさんの、これが本当に最後のタッグ作。映画ファンならば見逃す手はない。(編集部・福田麗)

映画『パレルモ・シューティング』は9月3日より吉祥寺バウスシアターにて3週間限定爆音レイトショーほか全国順次公開

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