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山田洋次、監督作54本の特集上映は「名誉なこと」

山田洋次、監督作54本の特集上映は「名誉なこと」
デビュー作を振り返った山田洋次

 山田洋次監督が3日、京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターで初日を迎えた特集上映「映画監督 山田洋次」のトークイベントに出席し、1961年のデビュー作『二階の他人』について振り返った。

 今回の特集では、1961年の『二階の他人』から2010年の『京都太秦物語』(阿部勉共同監督)までの80本から、計54本(『男はつらいよ』シリーズは監督自選の20本)を上映。山田監督は「何と言ってもフィルムセンターで特集を組んでもらえるのは、日本の映画監督としては名誉なこと」と晴れ晴れした笑顔を見せた。

 多岐川恭の推理小説を原作にした『二階の他人』は、2本立て興行のうちの1本であるSP(シスターピクチャー)として製作された56分の中編。山田監督は「50年以上前のささやかな映画にお客さんが来てくださるなんてビックリしています」と切り出し「とにかくどうやって映画を作ればいいのかわからなかったんです。当時、僕は洋ちゃんと呼ばれていたのですが、先輩のスタッフたちから『洋ちゃん、こっちから撮りなさい』などとアドバイスを受けながら撮った記憶があります」と述懐した。

 それから20年ほどたって同作のソフト化が決定し、作品を再見したという山田監督は「人の意見を受け入れながら恐る恐る撮った映画なんだけど、なんとなく僕の映画になっているのが不思議でしたね」と当時についてしみじみと語った。

 同作の主人公は、借金をして家を建てた若い夫婦。彼らは2階を間貸しするも、やってくる住人は曲者ばかりで散々な目に遭う……という喜劇だ。山田監督は「僕はスタートからずっと小さな狭い世界を描いてきた。僕は良い意味でも、悪い意味でも(松竹の)大船撮影所で育った人間なんだなと思いました」と振り返る。

 そして最後に「最新作の『小さいおうち』も家の話なんです。『二階の他人』の主人公たちが憧れたようなモダンな家が新作では舞台になっています」と語った山田監督。本特集はデビュー作から一貫して「家」「家族」を描いてきた山田監督の足跡を回顧できる貴重な機会となるだろう。(取材・文:壬生智裕)

特集上映「映画監督 山田洋次」は東京国立近代美術館フィルムセンターで開催中


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