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成海璃子&池松壮亮&斎藤工が限界に挑戦「テレビではできないことをやり切った」

成海璃子&池松壮亮&斎藤工が限界に挑戦「テレビではできないことをやり切った」
大胆なラブシーンに挑んだ斎藤工、成海璃子、池松壮亮 - 撮影:平岩亨

 小池真理子の半自伝的小説を『スイートリトルライズ』(2009)の矢崎仁司監督が映画化した『無伴奏』で、革命の時代に多感な季節を過ごした若者たちの性と愛を演じた成海璃子、池松壮亮、斎藤工が、テレビでは不可能な映画ならではの挑戦を語った。

 1969年、学生運動に沸く世の中のムードに憧れながらも、池松演じる大学生との恋に身を投じていく女子高生を演じた成海は、自身の高校時代を「あまり思い出したくない時代」と振り返りつつ共感を寄せた。「悩んでもいたし、いろいろ考えてモヤモヤしていたので、現代に生きているわたしの感覚でもよくわかる感情だったんです。あのぐらいの年ごろの女の子はいつの時代でもみんなそういうものなんじゃないかなと」。

 こだわりの強い矢崎組は、数々の撮影現場を経験してきた3人をもってしても、相当に過酷な撮影だったそうだ。「監督がなかなかOKを出してくれないんですよ。この3人に対してではないけど、『僕に感情がわかりすぎてしまったのでもう一回やってください』とおっしゃっていたことがあって、その感覚は矢崎監督を象徴するものの一つじゃないかと思います」と池松は察する。

 そんなハードな撮影を乗り切る助けになったのは、共演者同士でのプライベートなトークだったという。「相手との距離があったらなかなか言えないような内容の話を、主演の成海さんが先陣を切って持ち出してくださって、そこから連帯感みたいなものが生まれたと思うんです。どんな話かはここではちょっと言えないですけど……(笑)」と斎藤が言うと、「言わない方がいいと思う!」と成海が制する一場面も。

 そして何より3人を惹きつけたのは映画に対する矢崎監督の情熱だろう。「初めてお会いしたときに、すごくストレートな言葉で『あなたにやってほしい』と言われたんです。撮影は大変でしたけどやらせていただいてよかったと思います」(成海)、「テレビ的な映画が多く作られている中、説明描写を排したこういう作品は、時代とともに貴重なものになっていると思うんです」(斎藤)、「そんなご時世で明らかに1回目より2回目の方が面白く観えるように作られているんですよ。観れば観るほどいとおしくなってくるものを、あえて作っていると思うので、ある意味恐ろしい映画だと思いますね」(池松)。

 パッと見のわかりやすさが求められるテレビでは困難な、一見ではとらえきれないほどの豊かな情感と情報を丁寧に織り込んだ本作には、見返すたびに新たな発見がある。激しく切ないラブストーリーに仕掛けられた、トリックとは一味違う贅沢な伏線を、驚きながら楽しみたい。(取材・文:那須千里)

映画『無伴奏』は、3月26日より全国公開


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