「豊臣兄弟!」要潤、光秀が“血の涙”流す延暦寺焼き討ちの裏側明かす

仲野太賀主演の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(NHK総合・毎週日曜午後8:00ほかで放送中)で明智光秀を演じる要潤が、4月26日放送・第16回で光秀が苦渋の決断で僧兵や女子供を手にかけた延暦寺焼き討ちのシーンを振り返った。
領民に慕われ名君と称された人格者であり、教養に富んだ文化人であったともいわれる明智光秀。本作では、将軍・足利義昭(尾上右近)の命を受け、織田信長(小栗旬)の動向を探るために信長の家臣となる、いわば“間者”としての役割を担う。第16回では、信長が延暦寺焼き討ちを決意。「延暦寺に書状を送りつけよ。この先我らに従うなら所領だけは安堵してやる。が、そうでなければ皆殺しにすると」といい、名指しで光秀に指揮を命じた。
藤吉郎(池松壮亮)が隠れていた女子供を逃がす一方、光秀は信長への忠誠を示すために自身の手を血で染めた。ト書きには「炎に照らされた光秀の顔。返り血を浴び、まるで血の涙を流しているかのよう」とあり、要はシーンをこう振り返る。
「自分の中で受け止められなかった部分が大きくて。自分が崩れそうになるのを必死でこらえる感覚で演じました。お芝居として、自分を捨て女子供であろうがかまわず殺してしまうという感情に振ることはできるんですけども、“本心じゃない。言われたからやっているんだ”という気持ちは絶対捨てずに演じようと思っていました」
延暦寺は無数の子供、僧兵たちの屍が折り重なり、地獄絵図と化した。その結果、義昭は光秀を「人の所業とは思えぬ。光秀、いつからそのような外道になりさがった」と非難し、信長は「十兵衛、こたびの比叡山攻め、ようやってくれた」と称え、光秀は二人の狭間で引き裂かれる。
「信長に対しては“僕はもうやりません”と辞表を出すような気持ちで対峙しました。その辞表を懐に入れているのが信長にはわかっているので、出させまいと褒美を与えてくる。“じゃあどうするのが正解だったのか”と思い悩む。信長に辞表を投げつけ、公方様に自分の弱い部分も全てさらけ出せばよかったのか。果たして自分がこの先どちらについていけばいいのか、正解がわからない光秀の苦しさがこの16回ですごく出ていると思いますし、監督ともかなりお話させていただきました。光秀の弱さみたいなものをどこまで表現すればいいのかと。第16回は光秀にとって、一つの山場を迎えた感じがします」
劇中では義昭との関係に歪が生まれる光秀だが、演じる尾上右近とはざっくばらんに話す仲だという。
「(映画) 『国宝』の話をした時に、僕は全然歌舞伎のことがわからなかったので、“『国宝』観てきたんですけど歌舞伎ってあんなに厳しいんですか”とお尋ねしたら、右近さんは“あんなに厳しくないです”というような返答で(笑)。“渡辺謙さん(演じる歌舞伎役者)みたいな人はいません”と。そんなことを話したりしています」
また、小一郎(仲野)と藤吉郎の豊臣兄弟に対してはうらやましく思っているようで、「毎回、くすっと笑えるコミカルなシーンがありますが、そうしたところは彼らだからこそできる、漫才じゃないですけどすごいいいコンビだなと。僕は“相方”が公方様と信長なので……。僕も(脚本の)八津(弘幸)さんが笑わせに来ているなと感じるような描写はありますが、今のところ兄弟のようなポップな感じはないので、すごく羨ましいです」と光秀の環境と比較しながらユーモアたっぷりに話す。
要は第16回は「本能寺の変への布石」だともいい、「本能寺の変まではまだ長いので、この先2つも3つも山を作って、本能寺に至る時には富士山よりも大きい山になってドカーンと壊すことになると思います」と今後の展開への期待を煽った。(編集部・石井百合子)


