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ナタリー・ポートマン「美を愛してる」と言いながら撮影!ファーストレディ役でオスカー有力

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 世界の映画産業の中心・アメリカの最新映画情報を現地在住ライターが紹介する「最新! 全米HOTムービー」。今回は、ジャクリーン・ケネディにふんしたナタリー・ポートマンがオスカー有力候補とみなされている映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』を特集! 『ブラック・スワン』で第83回アカデミー賞主演女優賞に輝き、『ア・テイル・オブ・ラブ・アンド・ダークネス(原題) / A Tale of Love and Darkness』で長編監督デビューを果たすなど活躍の場を広げているナタリーが語った。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

「死ぬわけじゃない!」と言い聞かせて挑んだ役

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 1963年の元アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの暗殺から葬儀までの4日間を、妻ジャクリーン(愛称ジャッキー)の視点で描いた本作。ジャッキーの動揺した心情や急務を迫られるホワイトハウスでの対応シーンと、後に彼女が応じた記者とのインタビューシーンを交互に映し出す演出で見せる。

 「彼女ほど人々の象徴となり、崇拝され、まるで物を見るように評価されてきた女性を、等身大の女性として演じることを懸念した」と当初はかなり神経質になっていたと打ち明けたナタリーだが、世間から批判されたとしても「死ぬわけじゃない!」と自分に言い聞かせたという。

時代の先駆けとなった女性をナタリーが分析!

 ジャッキーとは一体どんな女性だったのか、劇中には出てこない学生時代や結婚前にしていたファッション関係のフォトジャーナリスト時代のことも綿密にリサーチしたナタリーが分析した。

■フランスのファッションに詳しい

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

「ジョン・F・ケネディと結婚する前に1年のフランス留学をしていたから、フランス語が流暢。フランスのファッションの知識にも長けていたの」

■世間に向けた自分とプライベートな自分を使い分けていた

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

「彼女は、まるで現代人がソーシャルメディアを通して自分を表現するように、世間に見せるための自分を頭の中で構成していた」

■今までになく活動的なファーストレディ

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

「ワシントンに芸術委員会を創設したり、ホワイトハウスに有名なアーティストを招いたりもしていた。ホワイトハウスを訪れる政治家たちとケネディの話を明確に把握し、その後の政治家たちの動向も追っていたの」

■ちょっと皮肉屋

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

「ジャッキーは辛辣な批評をすることもあった。それは彼女が裕福な家庭に生まれたものの、道楽で女性関係が派手な父親が母親と離婚して、(母親が再婚するまで)何もかも失ったという経験をしているから」

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 当時の女性は「ミセス」という形で夫のアクセサリーのように紹介され、その夫が亡くなると「一体何者?」という見方をされていた。そんな時代にジャッキーは、暗殺事件で愛する夫を失った上すぐにホワイトハウスを去ることを要求され、忠誠心やアイデンティティーの喪失の危機の中、夫の喪に服しながら子供の前では強くあり、暗殺事件後に第3次世界大戦の危機感を抱く国民をも安心させなければいけなかったのだ。

 ジャッキーを扱ったテレビドラマや映画は全く鑑賞せず、彼女がホワイトハウス内部の構造を視聴者に紹介しているテレビ映像を何度も見返して、特徴をつかんでいったというナタリー。そして言語コーチを雇って特徴的な彼女のアクセントに近づけたそうだ。劇中ではジャッキーの息遣いまで完璧に再現され、その奥ゆかしさと気品あふれる姿が魅力的だ。

「美を愛している!」と言いながら撮影

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 本作のメガホンを取ったのは、『NO ノー』で注目を浴びたチリ出身のパブロ・ラライン監督だ。監督はジャッキーの“美に対する愛”を重要視しており、常にナタリーに「I Love Beauty」と言わせながら撮影したのだそう。暗殺現場のシーンもザプルーダー・フィルム(ケネディ暗殺事件を明瞭に記録した映像)に頼らずに、常にジャッキーの視点で描いた。ラライン監督は「美しくエレガントで賢く、数か国語話せる点やミステリアスな要素」からナタリーをジャッキー役の第一候補としており、もしナタリーが出演しなかったとしたら本作を手掛けなかったと明かしている。

ナタリーの主演女優賞ノミネートは確実!

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 本作は大手映画批評サイト「ロッテントマト」で97%(11月28日現在)という高評価を得ていて、アメリカの批評家たちの間ではナタリーのアカデミー賞主演女優賞ノミネートは確実視されている。さらに、脚本家ノア・オッペンハイム『メイズ・ランナー』)はベネチア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞した。チリ出身のラライン監督ならではの、アメリカ人とは異なる観点でケネディ一家と暗殺事件を描いている点が魅力だと高く評価されている。

(c) 2016 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved

【今月のHOTライター】
細木信宏/Nobuhiro Hosoki
海外での映画製作を決意し渡米。フィルムスクールに通った後、テレビ東京ニューヨーク支局の番組「ニュースモーニングサテライト」のアシスタントとして働く。現在はアメリカのプレスとして活動中。

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