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岩井俊二監督『friends after 3.11』ベルリンで上映、藤波心が涙の訴え

第62回ベルリン国際映画祭

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声を詰まらせながら、ベルリンの観客へ訴えた藤波心
声を詰まらせながら、ベルリンの観客へ訴えた藤波心 - photo:Yukari Yamaguchi

 2月15日(現地時間)、第62回ベルリン国際映画祭フォーラム部門で岩井俊二監督映画『friends after 3.11【劇場版】』が上映され、原田美穂プロデューサーと、出演する藤波心が質疑応答を行った。

映画『friends after 3.11【劇場版】』場面写真

 本作は、東日本大震災の被災地でもある宮城県仙台市出身の岩井俊二監督が、ツイッターなどを通じてつながりを持ったという、「新しい友人たち」を訪ねるドキュメンタリー。それぞれの立場で原発問題に関わってきた人々が語る事実は衝撃的だ。

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 本映画祭内で発行されている映画祭専門誌では、「原発に対する熱のこもったスピーチを披露している、カリスマ性のある俳優、山本太郎」と印象的な出演者を挙げると共に、「いかに政治的な問題になっているかに驚かされる」と原発事故が政治、経済まで絡んだ問題であることを示した本作を評価している。

 上映前のあいさつに立った藤波は「福島原発の事故からもうすぐ1年がたちます。人類の歴史上に残るような大変なことなのに、日本は何事もなかったかのように事故を小さく見せようとしています。基準もとてもゆるいです。事故周辺の農作物や魚を食べて応援しようというキャンペーンをしています。(放射)線量の高い地域に、子どもたちも住んでいます。日本で脱原発デモにも参加しましたが、おとなしい国民性のせいか全然人が集まりませんでした。事故の被害者であり、加害者でもある日本、なぜいまだに脱原発できないんでしょうか? 『日本って、こんな国だったんだ』ととても残念な気持ちになりました」と心境を明かす。

 劇中、被災地で涙を見せる藤波は、「この映画で実際に被災地に行き、あたりまえのありがたさに気づかされました。あたりまえに暮らせる日常が、一番の宝物なんだと。ドイツのみなさん、ヨーロッパのみなさん、今日本で線量の高い地域に住んでいる人々、子どもたちを助けることに協力をお願いします」と当時を思い出すのか、声を詰まらせながらも必死に訴えた。(取材・文:山口ゆかり/Yukari Yamaguchi)

映画『friends after 3.11【劇場版】』は3月10日より公開

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