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オダギリジョー&チャン・ドンゴンにカンヌでインタビュー 東日本大震災がきっかけで生まれた絆【第64回カンヌ国際映画祭】

オダギリジョー&チャン・ドンゴンにカンヌでインタビュー 東日本大震災がきっかけで生まれた絆
チャン・ドンゴンとオダギリジョー-カンヌにて - Photo:Harumi Nakayama

 現在撮影中の韓国映画『マイウェイ』で共演しているオダギリジョーと韓国俳優チャン・ドンゴンが、滞在しているフランス・カンヌでインタビューに応じた。同作品で二人が演じるのは、憲兵隊司令官を父に持ち朝鮮・京城(現・ソウル)で暮らす辰雄(オダギリ)と、使用人として雇われていた一家の少年・ジュンシク(ドンゴン)。幼少時代、走ることが好きな2人は良きライバルだったが、第2次世界大戦が勃発し、2人の関係性はもちろん運命をも変えていく物語だ。『シュリ』のカン・ジェギュ監督ゆえ、激しいアクションシーンが話題になりそうだが、むしろ2人の心理劇が映画を引っ張っていくことになりそうだ。

 しかしクランクインした昨年10月ごろ半年間ぐらいまで、2人の関係はちょっと微妙な空気が漂っていたという。オダギリは「2人とも似たようなタイプの人間で、あまり自分から仲良くなろうとしないんです。最初の半年間はけんかしたり、仲の悪いシーンばかりということもあって、その距離感が逆に心地よかったんですけどね」と言えば、ドンゴンも「最初にオダギリさんが韓国に来たときは“お客さん“という感じで、『話しかけなきゃ』という気持ちで接していたと思うんです。でも自分はそんな性格じゃないし、なんかぎこちなかった」と振り返る。

 それがここ1か月前から、戦場で苦楽をともにした2人に友情が芽生えはじめる……という物語の展開に呼応するかのように、2人の距離も急接近。今では、カラオケに行く仲にまで発展したという。オダギリは「ドンゴン兄が入れる曲を僕が歌わされているんですけどね。チェッカーズとかサザンオールスターズ、TUBEとか、結構、日本の曲を知っているんですよ」と、ドンゴンの日本ツウぶりを明かした。

 また同時期に、東日本大震災が起こったことも日本・韓国・中国の3か国の混合チームの結束力を固めたようだ。3月11日のあの日。震災のニュースを知るや、ジェギュ監督はオダギリをはじめとする日本人スタッフの心情を考慮して撮影を4~5日間中止することを決定。そしてオダギリは、俳優渡辺謙らが呼びかけた被災者応援メッセ−ジサイトkizuna311に、『マイウェイ』にかかわっているスタッフ・キャスト全員で描き上げた絵とメッセージを捧げた。オダギリは「実は、あの絵を描いたときはそこまでチームワークがあったような感じじゃなかったんです。でも、スタッフ200人ぐらいが参加してくれて、その心意気に感動しました」と、kizunaが絆を生んだ瞬間をしみじみ語った。

 二人はすでにカンヌを離れ、ラトビアでの戦争シーンの撮影に向かった。約8か月という長期に及ぶ撮影も、残すはあと1か月ばかり。オダギリは「もう毎日がつらいなと思う撮影ばかり(苦笑)。ドンゴン兄と一緒にその大変なシーンをいろいろ乗り越えてきたので、今では本当に“戦友“として通じるものがありますね」。続いてドンゴンも「例えば2人で30分間、何も話さないで一緒にいても平気」とまるで熟年夫婦のような関係になっているらしい。

 ちなみに、劇中ではマラソンのオリンピック選考レースに出場するほど俊足な設定の2人だが、実際はどっちが速い? と尋ねると「僕、結構速いですよ。中学校ぐらいまでは学校で1番か2番でしたから」とオダギリがアピールすると、ドンゴンは「たぶんオダギリさんが勝つんじゃないかな。私より4歳若いし、体力的にも上かな。正直言うと、最近、体力の衰えを感じますから」とスターらしからぬ発言をしつつオダギリをたてるという、兄貴らしい一面を見せていた。(取材・文:カンヌ・中山治美)

 映画『マイウェイ』は2012年新春日本公開。


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