アヌシー国際アニメ映画祭で2冠!原恵一監督「アニメが得意なことはやりたくなかった」と独特の映画制作スタイルを明かす!!

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原恵一監督

 今年の6月にフランスで開催された第35回アヌシー国際アニメーション映画祭に出品された『カラフル』で特別賞と観客賞を受賞した原恵一監督が、「アニメが得意なことはやりたくなかった」と自身の独特の映画制作スタイルを明かした。

 原監督といえば『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』など、「大人が泣けるアニメ」を確立した人物。現代のアニメ業界のトップランナーの一人でありながら、日常の情景を丹念かつ叙情的に描き出す、ほかのどのアニメ作家とも違うユニークなスタイルを持っている。原監督は、「僕には特定の師匠がいるわけではないので、自己流で作っているだけですが、手本になっているのは古い日本映画。だからそういう映画の雰囲気は再現したい」と語っているが、特に今回の『カラフル』ではその作風が深化した印象がある。「アニメが得意なことはやりたくなかった」と語る原監督は、「だから今回はものすごく手間がかかる食事のシーンもたくさん入れました。でもそれって、なかなかスタッフにわかってもらえないんですけどね」と楽しそうに自身の映画制作スタイルを振り返った。

 その作風とスタイルから、原監督が「実写を撮る気はないのか?」と幾度となく聞かれ続けてきたことは想像に難くないが、「僕みたいな悩んでばかりいるタイプが実写の監督をやったら現場が大混乱してしまいますよ」と原監督は言う。「実写ではカメラに向かって意識を集中させますけど、アニメにはそういう緊張感がない。そこに物足りなさも感じますけど、僕みたいなタイプは、考え直したりとか、ちょっと戻ってやり直してみたりといった時間的な猶予のある作り方が合っているんでしょうね」と実写を撮る気はないことを明かした。

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 そんな原監督が特別賞と観客賞を受賞したアヌシー国際アニメーション映画祭は、1960年、カンヌ国際映画祭のアニメーション部門が独立して始まり、スイス国境に近いフランスのアヌシーで毎年6月に開催される世界最大規模のアニメの祭典。本作の脚本を手掛けた丸尾みほ氏と6月11日の閉幕式に出席した原監督は授賞式について、「これだけ大きな規模のフェスティバルなんで、賞がもらえるとは思っていませんでしたけど、行ってみて良かったですね。よく映画祭では面白くなければ途中で帰っちゃうとか、逆にスタンディングオベーションが10分続くなんていうじゃないですか。だから終わったときに大きな拍手をもらえたときは、取りあえずホッとしました」と振り返った。公式上映を鑑賞した観客の投票により最も多くの支持を得た作品に与えられる観客賞を受賞したということは、本作が海外の人にも受け入れられる普遍的な物語であることを証明することにもなったといえる。これからの作品にも期待がかかる原監督の映画の制作スタイルは、とても興味深いものだった。

 映画『カラフル』は、直木賞作家・森絵都のベストセラー小説の映画化作品。死んでしまった主人公の“ぼく”は、突然現れた天使(?)により、自殺した少年・小林真の体を借りて人生の再チャレンジをすることに。真として生活していく中で、“ぼく”が成長していく姿を描いている。(取材・文:壬生智裕)

映画『カラフル』は8月18日深夜0:00よりWOWOWにて放送予定

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