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高次脳機能障害から奇跡の復活を果たしたミュージシャンGOMA、自身を題材とした映画に葛藤も

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うっすらと涙を浮かべながら自身の心の葛藤を語ったGOMA
うっすらと涙を浮かべながら自身の心の葛藤を語ったGOMA

 19日、新宿バルト9で映画『フラッシュバックメモリーズ 3D』初日舞台あいさつが行われ、松江哲明監督、GOMA高根順次プロデューサーが登壇した。

映画『フラッシュバックメモリーズ 3D』フォトギャラリー

 昨年10月に開催された第25回東京国際映画祭コンペティション部門で観客賞を受賞した本作がいよいよ初日を迎え、劇場には多くの観客が来場。その様子を見た松江監督は、「シネコンで上映するのは初めて。やっぱり違いますね……」としみじみした表情を見せた。

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 2009年11月26日。首都高速での追突事故により、記憶の一部が消えたり、新しいことが覚えづらくなるという高次脳機能障害を負ったディジュリドゥ奏者のGOMA。本作では、そんなGOMAがリハビリ期間を経て徐々に復活していく過程を、ライブ映像やイラスト、アニメーションなどを組み合わせて描き出した異色の3D作品だ。

 もともとGOMA自身は、自分を題材とした映画を制作することに対して葛藤があったようで、「障害を持った自分をずっと受け入れることができなくて、誰も知らないところに住みたいなと思っていた。映画の話をいただいた時にも、自分が抱えている問題を人に話すことがプラスになるのか、マイナスになるのかわからなかった。こんな言い方をしていいのかわからないですが、障害に対して色眼鏡で接してくる人もいましたから」と述懐。

 しかし松江監督たちと話をしていくうちに「自分の心のドアが少しずつ開きだした」というGOMAはうっすらと涙を浮かべながら、「でも結局、小さな世界にずっといたとしても最終的にはこの世界を去るわけですから。それだったらみんなともう一回つながって、みんなと一緒に思いっきり笑い合いたいと思うようになりました」とコメント。

 その言葉を聞いた松江監督は、「僕らにできるのは、GOMAさんに会って感じたエネルギーを残すこと。逆に、映画ならこういう表現ができますよと、GOMAさんに挑戦したかった面もありました。結果としてこの映画がGOMAさんの生きる道具になってもらえれば」と熱い思いを語った。(取材・文:壬生智裕)

映画『フラッシュバックメモリーズ 3D』は新宿バルト9ほか全国順次公開

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