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作家・橋本紡が引退示唆…映画『半分の月がのぼる空』の原作者として知られる

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引退を示唆した作家・橋本紡
引退を示唆した作家・橋本紡 - 画像はオフィシャルブログのスクリーンショット

 映画『半分の月がのぼる空』などで知られる作家の橋本紡が引退を示唆した。17日付のオフィシャルブログで「僕は書くのをやめるかもしれない。廃業するかもしれない」と宣言した橋本は「作家がSNSで引退を表明するなんて、滅多にないことだろう。おもしろ半分、からかい半分でもかまわないので、いわゆる『拡散』をしてもらっていい」と決意に至るまでの経緯を明かしている。

映画『半分の月がのぼる空』場面写真

 「転がる石のように。」と題した記事で、橋本は約7,000字にわたって現在の心境を吐露。「エンタメ小説は終わった。ビジネスとしては。だいたい、三年ほど前かな」とつづると「僕が知るかぎり、ここ三年ほどのあいだに出た作家の中で、大卒サラリーマン以上の年収を継続的に得られている人はわずかしかいない。いくつかの作品がヒットすることはあるし、けっこうな収入になるけれど、それが続くことは稀だ。執筆だけで人並みの生活を送ることは、もう不可能なのではないか」と持論を展開した。

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 さらに「男女の関係を描いた小説は今、まったく売れなくなった。家族を描いた小説は今、まったく売れなくなった。大人を描いた小説は今、まったく売れなくなった」と現状に触れる一方で、「僕は男女の小説を書きたい。家族の小説を書きたい。大人の小説を書きたい。けれど今、それらは求められていない」「橋本紡は、時代とズレてしまった」と告白。そのことが今回の宣言のきっかけになったことを明かした。

 もっとも引退を決意したわけではなく「先のことは、まだ決めていない。小説を書くこと自体は好きなので、だらだらと書き続けるかもしれないし、あっさりやめてしまうかもしれない。わからない。そしてね、わからないというのは、すばらしいことなのだと思う」とのこと。そんな橋本のツイッターには、同記事を見た読者からのメッセージが続々。その内容は橋本の意見に理解を示すものから「やめないでほしい」というものまでさまざまだが、今回の宣言が波紋を広げていることは間違いない。

 橋本は1997年、第4回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞した「猫目狩り」でデビュー。2003年にスタートした「半分の月がのぼる空」シリーズはテレビアニメ化、実写映画化されて大ヒットを記録した。当初はライトノベルレーベルで活動していたが、後に一般小説も発表するようになり、2009年の「もうすぐ」は山本周五郎賞候補に挙がった。(編集部・福田麗)

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