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『エヴァ』庵野監督、宮崎駿監督『風立ちぬ』で主演声優に!アニメ界を代表する師弟がタッグ

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アフレコに臨む庵野秀明監督
アフレコに臨む庵野秀明監督 - (C) 2013 二馬力・GNDHDDTK

 「エヴァンゲリオン」シリーズで知られる庵野秀明が、宮崎駿監督の新作アニメーション映画『風立ちぬ』の主人公・堀越二郎の声優を務めることが明らかになった。1984年に公開された宮崎監督の映画『風の谷のナウシカ』で“巨神兵”のシーンを描いて以来、庵野は宮崎監督を師と仰いでおり、今回は日本アニメ界を代表する師弟タッグが実現した。

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 本作の主人公・二郎には、「早口である」「滑舌がよい」「りんとしている」というイメージを抱いていたという宮崎監督。庵野の名前は会議を重ねる中で鈴木敏夫プロデューサーの口から出てきたといい、この話を聞いた庵野は「最初から断ることはできない」とオーディションに参加。そして、実際に声を聞いた宮崎監督から満面の笑みで「やって」と直々の依頼があり、快諾した。

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 だが、庵野にとっては長編アニメ映画、主演声優のいずれもが初挑戦。そのため、4月中旬から始まったアフレコ収録序盤では「難しい」と連発していたそうだが、宮崎監督からの「うまくやろうとしなくていい。いい声だからでなく、存在感で選んだのだから、それを出さなくてはならない」というアドバイスもあり、見事、主人公・二郎になりきった。自身も映画監督として活躍する庵野だけに、「この練習部分も(録音機を)回しておいてくださいね」とお願いしたり、「今の中で使えるものがあると思います」と自分でOKを出すなど、“監督”らしいコメントも随所に。これには演技に注文をあまり付けなかったという師匠の宮崎監督も「監督が二人いるみたいでややこしいな」と笑っていた。

 「ダメだったときは、僕を選んだ鈴木さんと宮さんが悪いんです(笑)」とアフレコを振り返った庵野は、「この映画の中に出てくる堀越二郎さんと僕自身が共通するのは“夢を形にしていく”仕事をしているところだと思います」と分析。「素の自分のままアフレコをやったところを宮さんが喜んでいたので、やっぱりそうなんだなと。アニメや映画を作るということと飛行機を作るということは、作るものは違えども、夢を形にすることは同じ仕事なのだと強く思いますね」と主人公に共感を抱いている様子だった。

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 庵野の演技について、仕掛け人である鈴木プロデューサーも「役者さんでは演じることのできない存在感です。映画を設計する監督と飛行機の設計士、作るものは違うが共通点もあると思いました。こじつけですが(笑)」と冗談を交えながらも、太鼓判を押す。庵野と宮崎監督は昨年公開されたオリジナル特撮短編『巨神兵東京に現わる』にも共に関わっているが、直接的なタッグは『風の谷のナウシカ』以来、およそ30年ぶりとなっている。(編集部・福田麗)

映画『風立ちぬ』は7月20日より全国東宝系にて公開

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