同級生に殺害されたゲイの中学生…ドキュメンタリー映画で背景に迫る

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マルタ・カニンガム監督 - Photo:Yukari Yamaguchi

 BFIフレア・ロンドンLGBT映画祭(旧名ロンドン・レズビアン&ゲイ映画祭)で、『バレンタイン・ロード(原題) / Valentine Road』が上映され、マルタ・カニンガム監督が質疑応答を行った。本作は、2008年にアメリカで起きた殺人事件を追ったドキュメンタリー。サンフランシスコ国際レズビアン&ゲイ映画祭最優秀ドキュメンタリー賞など複数の映画賞を受賞している。

 カリフォルニア州オックスナードの学校で、2008年2月12日1時間目の授業中、ブランドン・マキナニーはラリー・キングの後頭部を背後から2発、銃で撃った。病院に運ばれたラリーは2日後に死亡、ラリーは15歳、ブランドンは14歳だった。タイトルになっている「バレンタイン・ロード」はラリーの墓がある通りの名前で、バレンタインデーを前にラリーがブランドンへの好意を表明したことが事件の引き金にもなっている。

 女優のマルタは本作で監督デビューを果たした。監督するに至った経緯を「子どもが通っている学校の図書館で見た雑誌で事件を知ったの。ヘイト・クライム(社会的マイノリティーへの憎しみに基づいた犯罪)だと書いてあった。わたしたちが住んでいるカリフォルニアは、オープンでフリーラブのイメージがあるところよ。ショックを受けたわ。それについて考えるのをやめることができなくなったの」と俳優ジェームズ・フレインとの間に2人の子を持つ母親の一面をのぞかせつつ説明した。

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 そして、マルタは事件の背景にあるものをひも解いていく。ラリーは、養子となった家で虐待を受け、施設に保護された経験があった。一方のブランドンも恵まれた環境にはなく、ドラッグ中毒でリハビリ施設と家の往復を繰り返す母、事件後にアルコールが原因で死亡した父の下でナチスに傾倒していった。そんな時に化粧や女装をするようになっていたラリーが、ブランドンの憎しみの対象になってしまった。

 ブランドンは2011年に懲役21年の刑に処せられた。ブランドンをインタビューする可能性について聞かれたマルタは、「ゼロよ。わたしにとっては本当に恐ろしい人間だわ」と語った。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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