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映画の力にメーカーも動いた!町のビデオ屋が情熱で撮り上げた中年ヒーローが全国へ!

映画の力にメーカーも動いた!町のビデオ屋が情熱で撮り上げた中年ヒーローが全国へ!
ハリウッドよ、これが日本のヒーローだ! 町のビデオ屋がイチから作り上げた一本がソフト化! - (C)「未来映画社」

 町のビデオ屋が、3年の歳月をかけて作り上げたヒーロー映画『拳銃と目玉焼』が、9月にはソフト化までこぎつけ、全国のレンタル店に流通することが決まった。本作は、製作費を全て自己資金でまかない、8万円のカメラで平均3.5人のスタッフと共に作り上げたインディペンデント映画。友人の結婚式でカメラを回していたビデオ業者が実は映画監督で、都内の大手シネコンでその作品が公開されるなんて、誰が想像できただろう? しかし、メガホンを取った安田淳一は、監督・脚本・撮影・照明・編集を一手に務め、自ら各地のミニシアターやシネコンを周り、草の根的な上映を経て、昨年10月には都内・新宿バルト9をはじめTジョイ系列の劇場で全国6都市におけるレイトショー公開も実現したのだ。

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撮影は超小規模体制で行われた (C)「未来映画社」

監督・脚本・撮影・照明・編集:安田淳一とは?

 ビデオ撮影業で生計を立てていた安田監督は、40歳を過ぎたころ、「やりたいことをやらなあかん」と決意。『拳銃と目玉焼』の制作に乗り出した。実際の制作では、プロに依頼した脚本に満足できず、4時に起床してその日分の脚本を仕上げ、3、4人のスタッフで撮影になだれ込む日々。足りない労力は自ら補い、最終的に務めた役割は1人13役に及んだ。

 主演の小野孝弘をはじめキャストにはプロの俳優陣を起用。さらには、監督が舞台撮影の仕事で知り合った、紅壱子(旧芸名:紅萬子)、田中弘史、多賀勝一といった関西のベテラン勢が参加。低予算であっても、照明や衣装、ロケ場所の選定にも常にベストを求めて妥協はしなかった。一般に公開される大作映画と差がないハイクオリティーな映像に、その成果はしっかりと現れている。

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主演の小野孝弘とヒロイン・ユキ役の沙倉ゆうの キャストにはプロの俳優を起用した (C)「未来映画社」

 また、低予算ながら、スタッフ・キャストにはしっかりとギャラを支払う姿勢を貫いた監督。ふくれあがる製作資金によって経営する会社も傾いたが、「人間、一生に一度は死ぬ気で頑張らないとあかんときがある」と何とか踏みとどまった。監督は「今のしんどさから抜け出すには目の前にあるワンカットを撮り続けるしかない。そう開き直ると、七転八倒の毎日をなんとか生きながらえることが出来ました」と語っている。

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情けないけどカッコイイ! 中年ヒーローの奮闘が涙を誘う? (C)「未来映画社」

映画業界を動かした中年ヒーロー

 本作の主人公は、新聞配達員として働く心優しい独り身の中年男・志朗(小野)。彼の心が安らぐのは、趣味のプラモデルを作っているときと、近所の喫茶店で働く憧れの女性ユキが作った目玉焼モーニングを食べているだけ。ある日、ユキが冗談交じりに発した、近所に出没する痴漢を撃退してほしいという言葉をきっかけに、インターネットでプロテクターやヘルメットを購入し、持ち前のプラモテクニックで改造を施し、ヒーローとして活躍していく……。

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自主制作とは思えないクオリティーの高さにも注目! (C)「未来映画社」

 普通の中年男が一念発起して人生を懸けた戦いに乗り出す姿は、40代にして壮大な夢に挑戦した安田監督と重なる。さらに、作品が完成しても監督の戦いは終わらなかった。一人でも多くの観客に観てもらうために各地の劇場を回った。サンプルDVDさえ観てもらえない日々が続いたが、やがて、その魅力に動かされた劇場からポツポツと上映の依頼が届き、東映系のシネコンT・ジョイとバルト9から「面白い」との評価を得て都内進出を果たし、最終的に全国6都市でのシネコン上映を実現させた。

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ついに全国でレンタル&販売スタート! 必見! (C)「未来映画社」

反響は口コミで広がった……!

 大手シネコンでは、深夜のレイトショー公開であったため、動員は数千人規模だったが、「男はつらいよ」シリーズを愛する監督が思いを込めた丹念な人情ドラマと等身大のヒーロー像に共感した観客が、TwitterなどのSNSを通じて熱い支持を投稿。口コミが北海道での上映や、映画雑誌「キネマ旬報」への誌面掲載に繋がった。そんな作品の力が、ソフトメーカーをも動かす。

 メジャー配給の作品であれば、通常は製作段階でソフト化を含めた流通経路が確保されている。一方、監督が配給も全て手掛けた本作に、そんな道は用意されていない。しかし、たまたま新宿の劇場を訪れていたメーカーの担当者が、「ぜひともうちでやらせてほしい」と安田監督に直訴。DVDとしてソフト化され、全国のレンタル店に流通することが決定。9月5日は都内で入場無料のDVD発売記念試写会を行うことも決まった。

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「未来映画社」の次回作『ごはん』(C)「未来映画社」

 本作の制作を機に、製作から配給宣伝までを自ら行う法人「未来映画社」を設立した安田監督の挑戦はこれからが本番だ。娯楽映画をインディペンデント規模で作り上げ、自らの宣伝・配給を経て次の作品へとつなげる、この壮大なプロジェクトの下、監督は新たな長編映画『ごはん』(2016年公開予定)を撮っている。急死した父の代わりに、大規模農家における未経験の米作りにまい進することになるヒロインの姿を描く同作には、映画『ラストサムライ』にも出演した名脇役・福本清三が出演。きっかけは、東映のつながりから、『拳銃と目玉焼』を観たこと。町のビデオ屋が、人を、映画業界を動かし続けている。(編集部・入倉功一)

映画『拳銃と目玉焼』DVDはAMGエンタテインメントより9月2日発売、レンタル同時開始
発売&レンタル開始記念試写会は9月5日16時より原宿「CAPSULE」にて開催(入場無料・募集人数約40名)
映画『ごはん』は2016年春劇場公開予定


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  • 『拳銃と目玉焼』 両手に拳銃、心に勇気。男子刮目の「燃える」映画。 from 天動説/映画批評(仮) (2015年8月31日 20時35分)
    ■2013年/ヴィスタサイズ/115分 ■制作プロダクション:未来映画社 監督・脚本・撮影・照明・編集:安田淳一 脚本協力:藤原伊織 助監督:今井伊織、前田智広 撮影補助:飯田一穂、岩見一樹 音声収録:米倉直樹、桜井健一 プロップガン製作:富永音夢 コスチュームデザイン:安田淳一 音楽: 出演:小野孝弘、沙倉ゆうの、矢口恭平、田中弘史    紅萬子、戸田都康、多賀勝一、... ...[外部サイトの続きを読む]
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