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83歳のスパイが老人ホームに潜入!アカデミー賞ノミネートのドキュメンタリー『83歳のやさしいスパイ』7月公開

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 今年の第93回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた映画『The Mole Agent(原題)』が、『83歳のやさしいスパイ』の邦題で7月より公開されることが決定した。

 本作は、80から90歳のスパイを募集する不思議な求人に応募した83歳の男性セルヒオが、老人ホームに潜入し、調査を行う過程を捉えたドキュメンタリー。初スパイの仕事に張り切るセルヒオが、いつしか悩み多き入居者たちの良き相談相手となっていく様子をユーモアたっぷりに映し出すと同時に、家族と離れて暮らす入居者たちが漏らす本心から、現代の介護施設の在り方を問う。日本では、昨年の第33回東京国際映画祭、第17回ラテンビート映画祭で『老人スパイ』のタイトルで上映された。

 監督のマイテ・アルベルディは、私立探偵に関するドキュメンタリーを作りたいという思いから、ホームの許可を得て、セルヒオがスパイであることを明かさずに3か月間撮影。当初は探偵業の調査結果に注目していたアルベルディ監督だが、取材を進めるうちに方向転換することに。探偵事務所に舞い込む多くの依頼が、依頼主とその家族のコミュニケーション不足によるものであることを知り、調査結果よりも相互理解の欠如の背景に焦点を当てることになった。アルベルディ監督は、「鑑賞後に、親や祖父母に連絡したいと思ってもらえたら」と語っている。

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 本作は第68回サン・セバスティアン国際映画祭で観客賞、最優秀ヨーロッパ賞を受賞し、映画批評サイトのロッテントマトでの満足度は95%(4月8日時点)の高評価。アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞のノミネートを受け、アルベルディ監督は以下のようにコメントを寄せている。

 「このような並外れた注目すべき映画賞の候補に選ばれたことを光栄に思います。選んでいただいたアカデミーとドキュメンタリー部門に心から感謝しています。ラテンアメリカ女性の製作チームにとって、この種の夢は不可能に思っていましたが、今年は人生を新たな観点から見ることができました。この度のノミネーションは、世界が常に高齢者たちを大切に思っていることを示し、平均寿命を延ばすことだけでなく、生きたいという意欲を高めることが重要であることを私たちに思い出させてくれます。昨年は非常に多くの損失がありましたが、私たちは高齢者に改めて目を向け、彼らが「孤独のパンデミック」という、新型コロナウイルス流行前のパンデミックに直面していたことに改めて気づかされました。この映画が、高齢者とその家族たちの交流に役立ったことをとても誇りに思います」(編集部・石井百合子)

映画『83歳のやさしいスパイ』は7月よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開

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