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山田涼介、特撮で念願のバイク乗車 特注デザインに「思わず写メを撮りました」

“アラタモデル”のバイクに跨る山田涼介
“アラタモデル”のバイクに跨る山田涼介 - (C) 2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

 ドラマ「時効警察」シリーズの三木聡監督&脚本による空想特撮エンターテイメント映画『大怪獣のあとしまつ』(全国公開中)で主演を務めた山田涼介。人類の命運を握ることになる特務隊隊員・帯刀アラタを演じた山田が、他の誰にも似ていない、本当の意味で独特の世界観を構築する三木監督との仕事について語った。

【画像】隊員服が似合う山田涼介

 人類を恐怖に陥れた巨大怪獣がある日死亡し、その後処理を任された人々の奮闘を描く本作。死んだ怪獣を後始末する異色作に、山田は「映画への興味が湧いて、自分の役柄を知った時にどう演じよう? というワクワク感が強かったです。大人が本気を出して大怪獣を後始末するという、『言われてみればそうだよな』と不意をつかれた感じがありました」とプレッシャーは感じなかったそう。アラタという役については、「コミカルな芝居というのはドラマで経験していたので、その振り幅は自分の中にあると思っていたんです。でもアラタは、映画の中で唯一芯が通っていて真面目に任務を全うしようと奮闘する男。コミカルなお芝居を求められることはなく、アラタがブレてしまうと、この映画が成り立たなくなるのかなと感じました」と常にブレずにいることを意識したと明かす。

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 三木監督の演出は「独特な雰囲気」だと話す山田。「こだわりの強い方でもあって、台本の一字一句を変えちゃダメとか、動きの一つ一つがすべて決まっています。振り返るタイミング一つをとってもそう。その辺りを考えながら演じるのは面白かったです」。完成した映画を観て「周りが強烈なキャラクターばかりの中、アラタが真面目にまっすぐ立っているので、めちゃくちゃ格好よく見えましたね」と手応えを感じたという。

 山田自身、幼少期はスーパー戦隊などの特撮作品を観て育ったという。中でも当時ハマっていたのは「電磁戦隊メガレンジャー」(1997~1998)だそうで、「ピンクとイエローを応援しながら観ていました」と振り返る。そんな山田は、本作で特撮作品に必要不可欠なバイクに跨って演技を披露。バイクには男心をくすぐるものがあると話す山田は、「僕はバイクへの憧れが強くて、免許を取りたいとずっと思っていたんです。今回あんなに格好いいバイクに乗せてもらえたので、思わず写メを撮りました(笑)。しかも“アラタモデル”に改造されていたんです。男の子はああいうのを見ると興奮しちゃうんですよ!」と無邪気な様子を見せた。

 一方で、肉体的に過酷なシーンもあったという山田。「ミサイルを担ぎながらお芝居をするのが大変でした。1個10キロ近くあるんです。美術さんがクオリティーの高いものに仕上げてくださったのですが……重かったです。背負いながら飛んだりして、なかなか大変でした」と撮影当時を振り返る。

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 「これまでは実年齢より低い役を務めることが多かったのですが、大人でちょっとクールな役も出来る年齢になってきましたね」と俳優としての変化も実感したという山田。特撮は海外でも根強い人気があり、本作を待ち望むファンも多いはず。山田は、「特撮や怪獣映画の受け入れ態勢はあると思うんですけど、三木監督のこの笑いがどこまで通じるのか気になりますね。でも、このシュールな空気感やシャレの効かせ方は、アメリカ映画のギャグと似ているのかもしれませんし、英訳したらどうなるんでしょうね?」と海外受けが気になる様子だった。

 また“空想特撮エンターテイメント”と銘打った本作は、コロナ禍にあえぐ現実とどこかリンクする。「渋谷の街に人がいないシーンが登場しますが、実際にそういった光景が見られましたし、現実世界で起きたことが映画に投影されたようですよね。面白さもありつつ、うわっ怖い! と思えるシーンでもあって、ハラハラ感が追加された感覚があるかもしれません」と不思議なシンクロに思いを馳せる。

 どんな質問にも真摯に、その場を楽しむように答えていく山田。28歳になった彼はすっかり大人の男の風情で、生まれながらのリーダーのような風格が漂う。三木聡監督の描く世界観のもと、周囲にいる凄腕にして、それぞれに濃厚な個性を放つキャラクターの中で一ミリも揺るがず、生真面目にクールに映画の主軸に立つ姿もやたらに凛々しい。この作品が俳優・山田涼介にとって大きな一歩となったのは間違いない。(取材・文:浅見祥子)

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